電話をかける

問合せ

ブログを読む

トップへ戻る

髙橋建築

断熱・気密

結論から言えば 何でもいいです。

きちんとした計画、施工がなされていれば。

断熱材それぞれが、良い側面と悪い側面を持ち合わせていますから、それらを理解し使いこなすことが大切です。

重要なのは断熱量の確保
しっかりした断熱量を確保しましょう。
ちょっとだけ断熱のレベルでの議論をしても、だめですね。

たくさん断熱を前提で考えなくては。

まず前提。どのくらい断熱すればいいのか?

きちんと断熱量を検討するには、様々な条件で判断する必要があります。

地域による違いが一番大きいです。6地域前提に話をしているブログ、youtubeが多いのでほかの地域の人は気をつけてください。
秩父で考えれば UA=0.3以下にした方が良いと思います。
できれば0.5以下。
朝の冷え込み マイナス5度以下をしのぐには必要と考えています。

日射が十分とれるなら蓄熱などと組み合わせてもう少し断熱を薄くできるかもしれません。

将来、後悔しないようにしたいならパッシブハウスレベルにしておくのをおすすめします。
パッシブハウス基準で作ると言うことは、断熱の量のみならず、日射や換気、ヒートブリッジなども考えられているからです。

それでは、それらはどのくらいの断熱量なのでしょうか?

当社では主に秩父地域周辺で仕事をしていますので、南は飯能、北は本庄、深谷、熊谷くらいです。

秩父とそれ以外では少し違いますが、深谷近辺も山が近いとか風が強いせいでかなり寒いです。
当社では、屋根や、壁の断熱は秩父と同じにして、基礎などで調整しています。

部位ごとの熱貫流率 U値

一例です。わかりやすい図面が手元にあったので特別公開です。
メーカーから依頼を受けている軒先のヒートブリッジの図面です。
HEAT20のマニュアルを始め様々なところで当社のディティールが使われているのですでにオープンになっている差し支えない図面を公開します。



この仕様の屋根で U=0.119W/㎡K 壁が0.142W/㎡Kですね。

施工性と、断熱性、内部結露や火災、音など様々な問題を考えたディテールです。

当社ではこれ以上は、施工性、コストなどから難しいと考えています。
現時点でのベストバランスです。

どうぞ皆さんまねしてください。グラスウールのところをセルロースファイバーにするとかしてもいいですね。重さや熱容量を利用して音や温度変化など少なくできそうです。

屋根もネオマを使わずに ロックウールだけをたくさん入れるだけなどもありですね。もちろんコスパに優れた吹き付けウレタンフォームなどでも良いと思います。

断熱量を確保しやすい断熱材と確保しにくい断熱材があるのは確かです。うまく長所を生かして問題が起こらないように計画することでしっかりした断熱量の確保は絶対に行いましょう。この断熱材では厚くしにくいから、これで我慢しようという妥協はしない方がいいと思います。何かしら解決方法はあるはずです。

断熱量の次に考えたいこと

コストも大切ですね。
コスパがいいのは グラスウール、吹きつけウレタンフォームでしょう。

施工性も大切ですね。
職人さんによって性能が変わるのもいやですね。テープ処理が多いのも将来不安かもしれません。専門の職人によって施工される、セルロースファイバーや吹きつけウレタンは少し安心感がありますね。きちんと施工できる工務店ならグラスウールロックウールもいいですね。


音を遮るのは?吸音するのは?
木質系の断熱材やロックウールのように重い断熱材の方が遮音には有利と言われてますね。それより外壁を重くした方が外部の音は静かかもしれません。
吸音?これも繊維系断熱材が有利と言われています。でも実感としては内部の仕上げやカーテンなどの影響。おいてあるものなどの影響が強い気がします。
断熱材で音の問題を和らげる効果は少しあるけど解決するほどでは無いので注意しましょう。

防虫、防鼠
虫がわいたり、鼠のすみかになったり。原因が断熱材にあることは少ないと思いますが、自然系に偏りすぎた考えだと問題も発生するかもしれませんね。

火災。
プラスチック系断熱材がやり玉に挙がります。
しかし、実際は言われていることと違う用です。
現在の家の作り方だとそもそも断熱材にはなかなか日が届かないように作ります。
外は燃えにくい外壁で覆います。その裏の断熱材に日が入るのは難しいです。
内部は石膏ボードで覆われ、やはり断熱材に日が届きにくくなっています。
現在の建物の実際の火事では、家の中におかれた様々なものの量が火災の大きさに影響するようです。

内部結露
これが重要です。断熱材の組み合わせ方によって結露対策も変わります。
複雑な要素が組み合わさりますので、しっかりプロに確認しましょう。

熱橋
断熱材の種類によっては熱橋がたくさん出てしまうものもあります。上手に納めることによって熱橋を小さくすることもできますので、構造を熟知した、設計士さんに納まりを考えてもらいましょう。トリプルガラスは重いのでその重さも考慮に入れたり取り付け方で熱の逃げが変わるので、Install ψ までこだわれれば最高ですね。

長所短所の理解が大切

断熱材選びはとても難しいです。

「この断熱材じゃ無ければだめだ!」「この断熱材は絶対に使っちゃだめだ!」という設計士さんや、ハウスメーカーさんがいたら疑いましょう。知識が足りないから言い切っているのだと思います。

断熱材の長所短所を理解して、住宅に合わせて選べる人を探してください。  

パッシブハウスの認定

パッシブハウスの認定ではもちろん断熱の種類は問いません。
熱が逃げにくい納まりや、内部結露などの問題が発生しにくい納まりになっていればいいのです。どんな断熱材でもいいのです。