久しぶりの造作キッチンです。 今までも何度か作らせていただいてますが、今回は 本格的に学んで、緻密な計画の上に作ったキッチンです。
見た目が大切!木材のすっきりデザイン。 扉の面材は 杉の赤身の集成材です。 綺麗ですね。 取っ手は付けませんでした。キッチン本体部分は 押すと開くプッシュオープン です。便利ですね。 そして、カップボードカウンター部分は彫り込みの引き手です。扉の上部をJ型の加工 をして引きやすく作っています。形状や深さなど難しいですよ。
収納量が大切。必要なところに必要な収納 収納力がすごいですね。 右のキッチン本体部の足下収納は500mlの缶ビールケースもすっと入ってしまいます。 45cm引き出せます。 2番目の段も50cm引き出せる収納です。お鍋や調味料、大きな油や醤油、みりんなどのペットボトルも入ります。高さも十分です。 1地番上はキッチンの左右に小物入れ。左右に配置しているところが良いでしょ!右はカトラリー、左は細かい調味料などと別けても良いですね。 もちろんレールもこだわってますよ。HAFELE(ハーフェレ)の高級レールです。 めちゃくちゃスムーズだし頑丈です。
これを採用したのは、制作キッチンの第一人者の和田先生が一押しだから。 ブルムが良いと思っていたけど実はこれが最高らしい。私の師匠はこちら。当社社員で数日間みっちり勉強させていただきました。(当社だけのため) (お金はびっくりするほどかかったけど中途半端じゃなく最先端の情報。最高の技術が短期間で得られるなら安いと考えています。) 耐荷重40kgのレールにしました。ちょっとやそっとじゃ壊れませんね。
カップボードカウンターの奥行きは広めに カウンターの奥行きは60cm 長さも270cmです。 広めですね。 当社以外では一般的には45cmが多いですね。長さも短めが多いです。 しかし、近年は料理家電がとても多いです。 炊飯器、トースター、電子レンジ、ケトル、コーヒーメーカー、クックフォーミー、ミキサー(ジューサー)などなど。 それらをおくとすぐいっぱいになってしまいます。 その調理家電の前にお皿を置いたり、お茶碗やカップなど置きたいときはないですか? 45cmではそれらが置けないのです。 当社では、既製品のキッチンの場合でもできるだけ奥行きを深くすることをおすすめしています。 (でも、あまり私のアドバイス受け入れない人もいます。残念ですけど何でだろ?)
カウンター下には、引出収納です。 上段はお皿やお茶碗などの織機を想定しています。 下はもういろいろですね。食材などでも良いですし、調理器具でも良いですね。大きめなものなどですね。 とても収納量があります。 50cm全部引き出せますし、スムーズに閉まるのも当たり前ですね。
ゴミ箱の位置、捨てやすさ。 カウンター下の中央部はゴミ箱置き場です。 幅を860mm位の空間にしていますから、ゴミ箱を3つくらい置けます。分別しておくのに便利です。この位置も重要。 冷蔵庫、食品庫から取り出して調理台の上でパッケージを開けます。そして振り向けばゴミ箱です。 私は調理台の上で料理の途中はある程度まとめてからいっぺんに捨てますが、最近は包装が多いですからたくさんゴミが出ます。その都度、近い位置でまめに捨てられることで調理台の上はすっきりつかい易くなります。 手前でなく少し奥まった中央に配置することで、リビングやダイニングから見えにくくもななっています。
私は蓋のないオープンなゴミ箱が好きです。あまり目立たない位置ならゴミ箱の中身が見えて良いと思っています。 テキパキ料理を作るタイプなので、いちいちゴミ箱の蓋を開けるのが面倒です。 そして蓋が開くタイプだと、蓋が開く高さの確保が必要になりますのでゴミ箱も高さが低い容量の小さなものになってしまいます。 あまりゴミが入らないと、入りきれなかったゴミをゴミ出し日までにどこかに仮保管する必要があります。それこそスペースの無駄ですね。一時保管場所の匂いの問題も起こりそうです。
使い安いアイエリア収納 見やすく使い易いアイエリアの収納も付けました。 オープンな棚で仕上げることも多いですが、すっきりさせるのを重視しました。 前面の扉は、フラップアップ。 軽い力で開けることができます。 閉めるときもゆっくりスムーズ。バタバタしません。 もちろん開けたままにもできます。
大型の食器洗い機 BOSCH 今回採用したのはBOSCH(ボッシュ)の食器洗い機 です。
すっきりしてますね。 前面に操作パネルがありません。
スイッチは扉の上の見えなくなるところにあります。
残り時間などは、床に照射されます。
私がBOSCHを選んだのには訳があります。 もちろん前述の和田先生がおすすめしていたというものあるのですが、一番は乾燥です。
食器洗い機から発生する水蒸気がとても多い。 食器洗い機は、高温のお湯で洗います。 その水蒸気の量が多いのです。 国産のものなどでは、水蒸気を吹き出す仕組みになっていたりしますね。
ミーレも食器洗いが終わって乾燥に入ると、前面のパネルが空き食器の余熱で自然に乾かす仕組みです。 庫内や食器に着いている水分が室内に放出されてしまいます。 かなりの量になるはずです。
高性能住宅は室内の空気環境を整えていますから過剰な水蒸気が出ると大変です。冬はそれほど問題にならないかも知れませんが、夏は除湿負荷が増えますね。エアコンの電力消費量が増えてしまうと言うことです。食器洗い機はただでさえ電力消費量が大きい機器ですからエアコンでさらに電気を使われているとしたら悲しいです。
BOSCHは余分な水蒸気を外に出さないゼオライト乾燥です。すごいこと思いつきましたね。
食器洗い機の必要性。 そもそも私は食器洗い機いらない派です。 本当にもったいないと思っています。 私は料理を作りながらフライパン、鍋、ボールなどの調理器具はどんどん洗ってしまいますし、食器もそれほど多く使いません。 食器洗い機を使ったことがない人のために、食器洗い機の使用手順です。 ゴミを払って、食器洗い機に食器を綺麗に並べてます。汚れ落ちは並べ方で決まります。私は並べるのが面倒で嫌いです。 洗剤を入れてスイッチを入れます。洗った後、食器はそのままでも良いですが、底にたまったゴミを毎回掃除することになっています。 いかがでしょうか? 食べ終わったらチャチャッと手洗いした方が私は楽だと思っています。 料理した後、食べた後すぐに洗えば、汚れも簡単に落ちますし、洗剤まで使って洗う必要もないものも多いです。 洗剤の使用量を減らすのはサスティナブルな世界を維持するのに大切なことですね。
食器洗い機の費用も高いですね。 ビルトインだと国産のもので10万円20万円くらい 海外のものだと30万、40万ですね。ちょっと高い。
食器洗い器の寿命の問題もあります。 10年くらいでしょうか?パナソニックなどはすぐに部品切れで修理出来なくなりますね。 普段の修理の依頼も割と多いです。 海外のものは部品20年とか長い間修理が可能なものが多いようですが、修理費もまあまあかかります。 日本市場から撤退されたら困りますし。部品が届くまで時間がかかってしまうと言うことも多いです。 食器洗い機をそれまで使っていた人も、壊れたと同時に新しい食器洗い機に買い換えずに、食器洗い機の場所を棚にしてくれと言う人がとても多いのも事実です。
海外製食器洗い機のメリット たくさん入る 国産に比べて容量が多いのは確かです。
下段からでも上段からでも入れられる 国産の引出式だと上に食器を置いてしまうと下の段に食器が置きにくいです。上のものをどかしてから、下にいれ戻すという作業が必要です。 海外製はフロントオープンで、好きな段から並べることができます。順番を考える必要が無いです。
音が静か 私が良いと思っているのは、海外製は音が静かだと言うこと。 パナソニックに比べて本当に静かです。食事の後、くつろぎの時間には本当に助かります。
IHクッキングヒーター IHクッキングヒーターは国産にしました。 グリルが付いているからです。
パナソニック製を選択することが多いです。他のメーカーも良いものがありますね。
海外ではIHの他に、別の場所にビルトインオーブンなど付けることが一般的なようですが、日本ではあまりオーブンは使わないですね。 それより多いのは魚焼きでしょう。私にとって両面自動魚焼きは重要です。
IHのオーブン機能 も使うことも多いです。 掃除しやすく、使い易いのが良いですね。 このオーブン機能で本当にいろいろな料理を作ります。 私にはこれで十分です。海外製のビルトインオーブンを使ってみたいけど、それほどの頻度ではないでしょうし。 機械には寿命があるので、機械の数を減らす計画も重要だと考えました。
水栓 水栓はグローエです。 この辺はお客様の見ためのこだわりで選ぶことが多いですね。 私はそれほど重視していませんが、今回はとても良いものを付けました。
シャワーの水はねや値段などから考えると当社の標準タイプタカギの水栓 で十分と考えています。 シャワーのきめ細かさが選べたり浄水器が内蔵出来たり、一通りの性能はとても良いです。
キッチンカウンター カウンターはステンレスを採用しました。 気軽に調理を楽しみ、長く使ってほしいとの思いです。 傷が目立ちにくいバイブレーション仕上げにしました。価格はちょっと高いです。
調理台前とシンク前は、カウンターの奥行きを広くしました。 ここに料理中に頻繁に使う調理道具をおくことができます。 頻繁に使うボールやざるなどだったり砂糖や塩などの基本的な調味料ケースなど出し入れ大変ですね。 ここに置けば料理中さっととれますしさっと片付けられます。 フラットなので掃除も楽です。 手が届く範囲に頻繁に使うものを置けるのも大切です。
キッチンレイアウト 今回のキッチンは並列型の対面型です。 セミオープンと言っても良いかもしれません。 リビング側から手元が隠せるのも良いと思いませんか? 毎日きちんと綺麗に片付けておくのは大変ですね。 リビングと一帯の空間で有り、目線は通ります。 でも手元は見えない。 片付けが本当に楽です。 塗れたままでもおいておけますし。
今の流行はアイランドキッチン。当社でも依頼が多く一年に何度も作っています。 オープンで素敵です。憧れますね。 料理をする人の孤立感も少ないです。 でも冷静に考えてください。 「お子さんが料理を手伝うためにフラットで」とお願いされることもありますが、シンクの反対側でお子さんが手伝いができることは少ないですね。どうしてもシンクが使える側にいないとできないことが多いのも事実です。 お子さんと料理するなら、アイランドにするよりお子さんと並んで調理ができるように調理台の幅などの確保の方が重要な気がします。 カウンター反対側でできるお手伝いは、テーブルでもできますから。 むしろテーブルの方がお子さんには高さが低く作業が安全で楽ではないでしょうか? 今回のキッチンもキッチン本体と、カウンターが並列型 振り向けば、料理家電や食器などすぐに手が届きます。 合理的な使いやすさを重視しました。
使い安い立体シンク シンクは立体シンクです。
低い段に水切りプレートが付けられます。とても便利ですね。 まな板を低い段に付ければ、力を入れやすいそうです。カボチャなど切るのには良いですね。具体的な使い方はこちらをご覧ください。
水切りプレートを上段にももちろんできます。
重ねられます。
まな板置いても頑丈です。 調理台が広くできるのも良いですね。
サポートプレートで調理スペースを広げることができますから、シンクは少し中央に寄せ、右側にも調理スペースを設けてあります。
複数の調理を同時に行う場合など、便利です。 下ごしらえしたものなども置いておきたいですから。 もちろん、一段上がったカウンター上も一時置きスペースとして利用出来ます。
お掃除しやすい排水口も重要 あたりまえのことですけど、排水口も重要です。 お掃除しやすいこと。 下の収納量を減らすことにならない納まりなど。排水管が邪魔でシンクの下の引出だけ奥行きが狭いものが一般的です。当社オリジナル制作キッチンはシンク下も奥行き50cmの引出です。ここに入れたいものは多いですからとても重要です。
そしてステンレス一体成形の排水口でないと掃除しにくいです。継ぎ目の水垢など掃除が大変ですね。 そして網かごも、目の粗い上の網かごと、目の細かい下の網かごの二段構え。 排水が詰まりにくい工夫です。 見落としがちですが、こんなところも注意が必要です。
壁面も利用しよう! IHクッキングヒーターの前に壁を作ることも利点があります。 オープンな感じは少し少なくなりますが、とても便利です。
仮にいろいろおいてみました。 お玉やフライ返し。キッチンペーパーやラップ、調味料、計量スプーンなどやミトンだって、さっととりたいですね。使ったらすぐに引出にしまえないし。 鍋のフタだって邪魔です。 いろいろ工夫ができそうですね。
自然光で明るさを確保 動線も確保 カップボードカウンターの上のアイエリア収納のさらに上部には高窓 。 自然の明るさを確保しています。
さらに突き当たりには食品庫 さらにその先は、5畳もある広いランドリースペース に洗面脱衣室 通り抜けられる回遊動線 です。 様々なことを考慮に入れて設計してます。 こちらの提案を理解してくれ、取り入れてくれる施主さんあってこそ。 やりやすい施主さんだとこちらも提案しやすく、どんどん良い家になります。
価格は? お求めやすい既製品より高いです。でも高級キッチンよりずっと低価格でできます。 でも、当社は現在忙しいので基本的には既製品とさせていただきます。 生意気なようですが、当社が作りたいときだけの対応となりますのでよろしくお願いします。 ちなみにこの家のキッチンは、普通だと2~300万位になるのかも。 もっと高くても文句言われなそう。 でも当社は、自社生産。 仕入れも先生から教わり、特別ルートなので激安。 だから予想以上の低価格。でも既製品より高いですけどね。 良いもの使ってますから。 でも施主さんがとても素晴らしい方だったので、特別な価格です。
毎日の料理は特別ではない。 皆さんも表面的な見た目だけではなく、実際に料理を作るときの手順など考えながら素敵なキッチンを考えてください。 得意な料理などでも、仕様が変わると思います。 今回のキッチンは、普段、私が料理を作りながら自分で使い易いように、さらにキッチンアカデミーで学んだ結果や和田先生に教えていただいたことなどを、総合的に考え作りました。 異論があって当然だと思います。作るものや手順、道具もそれぞれ違いますから。 でも、最近の内容のない、ブログやYOUTUBEなどは鵜呑みにしない方が良いですよ。 自分でよく考えてください。特別な料理を作るときのことを優先させてはダメです。 一番、普段の繰り返し作業がスムーズにできることが大切です。
毎日の料理が楽に楽しくできるように!! 皆さん頑張りましょう。