電話をかける

問合せ

ブログを読む

トップへ戻る

髙橋建築

BLOG  カテゴリー:換気・空気

換気・空気,断熱・気密,日記・想い

秩父市でまた高性能な新築の住宅が増えました。

ホームオーナーさんは、よく勉強されていてその辺の建築関係者より詳しい方です。

住宅の本質をきちんと理解されております。
住まいに求められることがどのようなことなのか?
住み心地、省エネ姓、安全性に関してとても理解が深い方でした。

最近は、インターネットが発展していて情報が豊富です。その中できちんとした本物の情報を見抜くのは大変なことです。
  多くの人は、ぱっと見の見た目や、大げさに言う情報発信者の話を鵜呑みにしてしまいがちです。その発信者がどのような人なのか?どれだけの知識があるのか?そういったことを考えずに話を聞くと大げさに言う発信者の情報を信じてしまいがちですね。複数の人が言っていると言っても、間違った情報が伝達されているだけでその範囲で本当のように語られていることも多いです。 
  多くの人は、一度その話を信じると、それが絶対に正しいと思い込み、それに都合の良い情報ばかりしか耳に入らず、さらに間違った情報を確信していきます。

 今回のホームオーナーさんは、間違った情報と、正しい情報をきちんと見分けられるスキルをお持ちでした。

オーナーさんが求めたこと

最初にオーナーさんが私に出したご要望は、住宅に求められる本質的な性能が高いこと。

そしてローコスト

お金をかけるべきところは、見た目より性能とおっしゃってました。
それは私も普段考えていることです。

まずは基本性能の高さ。そしてゆとり。そして見た目です。
もちろん見た目をおろそかにすると言うことではありません。
お金をかけずに見た目のバランスをとりながら性能を高めていきます。

耐震性能 省エネ性能 耐久性 遮音性 そのほか。。。。

ローコストを目指す。

私の考えととても合っているお客様なので、当社も最大限協力することにしました。
コストをかけない間取り、建物の形など基本計画から、構造計画、断熱性能の計画様々な事柄を練っていきます。

運良く当社と旭化成建材さんと研究開発している断熱納まりの計画がありましたのでその断熱のプロトタイプとすることで、材料費も抑えることができました。

また、ホームオーナーさんの理解が高く、無駄を抑えることが上手にできています。

工事面積は33.25坪 この高性能な内容なのに設備まで含めた建物価格は○ ○ ○ ○円です。当社のような高性能住宅を作っている仲間からはとても信じられないとびっくりされています。

スキップフローなどの遊び心も

 住宅の性能ばかりが良くてもダメですね。家族で仲良く楽しく暮らせたりの工夫 も必要です。
 スキップフロアーで空間の広がり、つながりを出したり、家族の居場所がわかる広い空間を作りました。
 当初は、平屋で空間のつながりを考えていましたが、吹抜スキップフロアーを作ることで2階の各部屋とのつながり感を確保しました。
 当社レベルの構成の住宅なら温熱環境において1階も2階もありません。普通の高断熱住宅では熱ロスや温度ムラが大きくて危険ですね。

家事もらくに

共働き世帯が多いですね。
奥様もお忙しそうです。
 毎日の家事が楽にスムーズにできるようにできるだけ配慮しました。
 キッチン-洗面脱衣室ーファミリーウォークインクローゼットーユーティリティーーLDKーキッチンと回遊動線になっています。

少しでも家事が楽になるといいですね。

温かい温度ムラのない家では家事も楽になることが知られています。

また、浴室も乾きやすいです。カビなど生えにくくお掃除も楽々。
新しい浴室や洗濯干し室となるユーティリティーの換気の仕組みもあり、きっと喜んでいただけると思います。

洗面化粧台は合理的に使い勝手を重視しました。深くて大きなボールの洗面化粧台を採用。おしゃれに造作の洗面台も考えたのですが、使い勝手、収納を重視。つけ置き洗いもしやすい洗面台です。

お子さんの様子を見ながら家事

スタディーコーナーもキッチンから見える位置にあります。家族の近くで勉強するのは良いみたいですね。安心感もあるし、集中力を高める練習にもなるみたいですね。優秀な学校の生徒がどこで勉強をしていたか調べた調査では、家族がいるLDKで勉強していた子が多いという結果だったそうです。
そして、目につくところ、手の届くところに本棚があると言うことはとても良いみたいですね。

省エネで静かな冷房システム

各個室にはエアコンや換気扇はありません。ですから音がとても静かです。ゆっくりお休みいただけます。普通の住宅ではエアコンの音のなかで住んでいるわけですからこの違いは大きいですね。

この住宅は 1F、2Fに1台づつのエアコンです。

この冷房システムは数年後の国の一次エネルギーの計算方法を作る上での参考とされています。

性能は?

もちろん長期優良住宅の認定を取得しています。

断熱性能は?

UA=0.22W/㎡K これがどんなにすごいかわかりますか?
今後出てくる断熱性能基準の等級7に相当します。現在は等級4が最高性能なので比較は難しいですね。
HEAT20のG3といった方がわかりやすいでしょうか?

耐震等級は許容応力度計算 耐震等級3

構造計算しない工務店さんで、強い家を作っているなんてことを言っているところは危険ですよ。当社くらいなれている工務店でも実際に計算してみないとわからないことはたくさんありますから。
この家も階段、吹抜、スキップフロアーの位置関係で計算にはとても苦労しました。これで安全だろうは全くダメですね。

断熱仕様 超高気密高断熱

今回の断熱仕様はロックウール+ネオマフォーム

皆さんご存じだと思いますが、当社の断熱仕様は半端ではありません。世間の高気密高断熱住宅と言われている建物とは全く別物です。

外張りのネオマフォームで断熱性能の7割を発揮させ、そしてロックウールで補います。
  この仕様は、新しいHEAT20の解説本にも記載されるほどの良い納まりです。当社のでティールを紹介しています。
  合理的に高断熱を安全に。
  内部結露に関しては定常計算、非定常計算ともに確認しクリアー
 メーカーの協力もうけています。 ネオマフォームの旭化成建材さん ロックウールのニチアスさんありがとうございます。
  ロックウールは重量があるのでとても静かです。遮音性能がすごいです。いつもの髙橋建築の物件より静かなはずです。事務所での実験ではかなりの性能向上がありました。
  実棟での測定が楽しみなところです。

 大学との共同研究対象。

ホームオーナーさんのご協力をいただきセンサーを60カ所以上つけています。温湿度測定をさせていただき始めました。
このような研究成果が、次の髙橋建築の標準的な技術となっていきます。

気密性能

実は気密がとれすぎていて測定不能でした。

ですが、測定結果を出さなくてはなりません。とりあえずわざと穴を開けて測定可能な状態まで性能を下げ無理矢理測定となりました。

加圧法で0.16 減圧法で0.12です。

私が望んでいること

家は何十年も住むものです。さらに100年200年と長持ちさせ住み継いでいくことが重要と考えます。

地球環境のためにも今までの建てては壊す、スクラップアンドビルドではダメななのです。

壊れにくい家、壊されない家作りを目指さなくてはなりません。

そのためにも、今後の世の中の変化、性能の向上の先取りをした家づくりをすることがとても重要です。
今回、国土交通省から2050年に向けて目指した家づくりの案が出されました。まさに髙橋建築が作っている家が2050年の目標の家。

30年後でも通用する家だと言うことが証明されました。

30年後なんてあっという間です。
そのときに、時代遅れの家になるのか?そのときの標準になるのか?
周りに性能の良い家が建ち始めたときに立て直したくなってしまうなんて気の毒ですしとても無駄なことです。

建て替えたくならない家づくりをしていきたいです。高性能で愛着のわく家。住み心地がよく安らぎのある家。
これからも勉強してしていきます。
当社の家づくりに共感してくれる方。一緒に家づくりをしてみませんか?

今回のお客様はそんな髙橋建築の家づくりを理解して実戦してくれたかたなのです。

本当にありがとうございました。

換気・空気

最近のお客様のご要望で多いのが洗濯干し室。

ランドリールームと言ったり、ユーティリティーと言ったりもしますね。

様々な言い方はあると思いますが洗濯物を干すスペースです。

間取りの打合せをしていると洗濯動線や、洗濯干しの位置や大きさにこだわる人がとても多いと感じます。

アパート住まいではリビングに洗濯物?

洗濯室、洗濯動線にこだわるのはアパート住まいで特に小さなお子さんがいる若い方にとても多いですね。
どうしてそこまでこだわるのか推測してみました。
小さなアパートで子育てしながら家事をして大変だったり、アパートは狭いので洗濯物がリビングに常につるされていて とても困っているのでしょうね。

洗濯物がつるされたお部屋でご飯を食べたり子育てしたり、くつろいだり。
そういう経験からとても洗濯物干しのお部屋を重視されるのだと思います。

洗濯物を遠ざけたい。煩わしい。そう思っているのでしょうね。

乾燥機が主流になってきている?

欧米では洗濯物を干すのは限られたお洋服だけとなってきているという話も聞きました。
多くの方が乾燥機を上手に利用されているみたいです。
日本でも増えてきているみたいです。
洗濯物は基本的にすべて乾燥機という人も多くなってきました。
しかし、日本ではまだまだ、洗濯物は乾燥機で乾かしたくない。きちんとつるして乾かすのが主婦の仕事。日光に当てて消毒しないと。
様々な理由でなかなか乾燥機を使うのが進まないようですね。
食器洗い機以上に家事負担が減ると思うのですがどうなのでしょう?

そういう秩父の私の家では、妻は割と乾燥機を使わずにやはりほすタイプです。洗濯して干して、たたんで。何も考えなくて作業しているのが気持ちいいと言っております。そういう考え方もありますね。ですからわざわざ2階まで持っていってきちんと干してます。「一回行くだけじゃ無い。」そう言ってますが、取り込みもありますから2階ですね。(笑)
飯能の方のおうちでは100%乾燥機という感じです。
男の子、3人で住んでいたのですから、当たり前と言えば当たり前です。

でも実際には洗濯物を干したり取り込んだりを考えると
家事負担を減らすためだったら乾燥機が近道ですね。

乾燥機のコスト

私は乾燥機の電気代を長年計ってきてました。

結果をお話しすると安いモデルの乾燥機で50円 ヒートポンプ式で25円くらいでした。もちろんメーカーや洗濯物の量によりますので参考程度にしてください。ちょっと古い機械なので最近のはもっと良いでしょうね。

いかがでしょうか?
割とかかるな?と思った方もいらっしゃるでしょうし、共働きで子育てまでして日々大忙しの方には「エッツそんなもの?」と思った方も多いと思います。

私も最初は測定ミスかと思いました。あんなに長い時間動きっぱなしで、暖かくなっているのに。すごい技術ですね。

ひと月1000円かかったとして1年だと1.2万円くらいですね。こう考えると毎日,365日頑張る。と言う方もいらっしゃるかもしれません。
もう洗濯干しやめよう!なんて方もいらっしゃるかもしれません。


一番良い場所が!

ここからが本題です。

普段の生活を営むのに 炊事、掃除、洗濯等の家事や、子育てや疲れをとったり
癒やしなど 家に求められる機能はたくさんありますね。

洗濯物も大切な生活の一部ではあります。

しかし、洗濯干しを重視するあまりとんでもない間取りが増えている気がするのです。

洗濯干し室がおうちの一番良い場所を占拠したりして。(笑)

洗濯干しをするためのおうちですか?

そう言いたくなることもあります。

日当たりの良い、眺望の良い、庭とのつながりがあるそんな良いところが洗濯干し場。そしてリビングはかろうじて日の当たる場所。

人より、洗濯物!

それならリビングに干せば! 人にも良いと思います。洗濯物と人で時間やシーンに応じて空間をシェアすれば。(笑)

日中人がいないなら洗濯物優先で良いじゃない。そんな声も聞こえそうです。

洗濯動線を確保するために他がめちゃくちゃ。

洗濯機がある脱衣室から南側にある洗濯干し場まで最短でまっすぐな動線を作りたい。
そのために他が犠牲に。
収納が少なくなったり。他の動線がめちゃくちゃになったり。
洗濯動線をつくる為に何歩か余計歩けば良いのでは?普通の住宅レベルでそれほど移動量変わりませんよ。洗濯機も全自動なので昔みたいに行ったり来たりしなくて大丈夫ですよね。一日に10回も20回も行ったり来たりするわけではないですね。

他に重要な動線無いですか?
収納は少なくなって良いですか?
見た目は?

洗濯室も坪数増えてますよ。

お金のことをあまり言いたくはないですけど洗濯干しスペースだって面積が必要ですね。子育て世代には一坪じゃ狭すぎるし、2坪あれば良いなぁ。そんな感じでしょうか?

一体洗濯干し室にいくらかかっているのかな?他のスペースをうまく使えないのかな?
廊下の一角とか、吹抜の端とか、寝室も良いと思うし。

その分リビングが広くなった方が生活が豊かになりそうな気もするけどなぁ。空間も素敵になるし。

洗濯以外の住宅の役割は?

洗濯室を重要視するあまり、リビングが狭くなったり、くつろぎ感の無い間取りになったり。
洗濯以外の住宅の役割はおろそかになってしまいますね。
こうすれば使いやすそうなのに。雰囲気良いのに。子供と楽しく過ごせるのに。庭とうまくつながって広がりのある空間が作れるのに。
LDKのそれぞれの居場所ができて、
家族のつながりができて、
空間が豊かになって、
そんなことより洗濯ほし室なのかな?

まあ大切なことなんだろうけど

暖かい家の洗濯干し場を考えよう

今まで何百件も家をつくり温度の実測をしている住宅も数十軒有ります。

実測をお願いしている当社のホームオーナーさんに洗濯干しの実態をお聞きしたことがあります。

そこで解ったことは、リビングとつながりが良い空間ならどこでも良く乾くと言うこと。

高断熱住宅の特徴でしょう。
24時間換気もあるし、温湿度もコントロールされているし。

アンケート結果では 夜洗濯して干してしまう人が多いのにとても驚きました。
共働きが多いからなのでしょう。
本当に大変ですね。お疲れ様。
21時,22時頃に干す人が多いみたいです。

リビングの一部や吹抜、それに面した廊下や洗濯干しコーナーに干している人は翌朝にはほぼ乾いてしまう見たいです。スウェットのような厚手のものはもう少し時間がかかるとの意見も。

でも結構早く良く乾くとのことです。ですから匂いなども気にならないようです。

逆に小さなお部屋。 小さな洗濯干し室、洗濯干しができる大きめな脱衣室などに干す人はなかなか乾かないとのこと。
そういう場所にも積極的に空気の流れを作るように設計時に計画をしますが、それでも風量が足りないみたいですね。
大風量を送り込むとかの工夫が必要みたいです。
余分なFANなど付けあまり設備に頼りたく無いですけど。どうせ壊れますから。

やはり広いリビングに面していてリビングの空気とごちゃ混ぜにできることが重要のようです。

そうはいってもお客さんの意見が重視

私はできるだけくつろぎの邪魔にならずに見えにくく それでいてリビングと空間のつながりがあるところに洗濯干し場を作りたいと思っています。

それか、隅の方なら洗濯物があっても良いじゃない。
そう考えます。

適度な動線は考慮しますが、洗濯物のためのおうちはもったいないと思ってしまいます。

でもお客さんの要望が最優先。
一度は説明しますがこれ以上言っても変わらないな。と判断するとすんなり引き下がります。
自分でも住みたくなる家の設計を心がけていますが、私が住むわけではなくお客さんが住む家ですからやむを得ないですね。

私には解らない、すごく重要な要素があるのかもしれません。

責任持ってアドバイスしろと言われそうですが、生活の仕方はそれぞれですから、その当たりに一級建築士のプライドはありません。(笑)

ちょっと残念に思っているだけです。

皆さんも、洗濯干し室について考えてみてください。
私も完全否定しているのではないのです。
実際私の家にもあって便利に使っていますから。(位置は吹抜隣の2階ホールです)
もうちょっと工夫して見たら?
優先順位はそれでいいですか?

それが言いたかったのです。

良い間取りになるように家づくり頑張ってくださいね。

換気・空気,断熱・気密

高断熱住宅では、室温が高く維持されますし、きちんと換気も行われますので、相対湿度は下がり気味になってしまいます。
乾燥対策をきちんとしないと、室内の乾燥は抑えられません。

このおうちは少し乾きすぎていますね。

そこでお金をかけずにできる乾燥対策を書き留めておきます。

基本は、余分な換気をしない。

室内で湿気の発生源を作ると言うことです。

キッチンの換気扇を多用する家は湿度が低くなりがち。少なめにする。
湿度を上げるには観葉植物が効果的
入浴後は浴室の換気扇は使わずドアを開けておく
室内に洗濯物を干す
24h換気の風量を絞る
居住人数を増やす
水槽などを置くのも良さそうですね。

湿度改善対策として、皆さんすでにご存じで実践されているかたも多いと思いますがメモ代わりに書き留めておきますね。

試していただき、どのくらい改善できたかご報告をお待ちしております。

換気・空気

建築環境・省エネルギー機構(IBEC)の
自立循環プロジェクトシンポジウム2021 がありました。

かなり内容の濃い良いシンポジウムでした。
内容については後ほどご紹介していきます。

その後の懇親会での議論がさらに濃い内容。

前先生に「髙橋さん。恐い やり過ぎで 極左。」と言われてしまいました。
「あの団体は、掘り下げすぎ。そこまで細かくなくても。」三浦さんからは、「湿度のことで 前先生にかみついてた団体ですね。」みたいな。
えっつ?そう思われていたとは。
よりよい家をつくる為に先生方に質問しながら勉強していただけなのに。(笑)

最後の方で話題になったのは 浴室の乾燥。

暖かい家になると換気扇を回さなくてもお風呂が乾いてしまう。
窓は閉めたまま。
冬場には、お部屋の湿度も上がるし。
そんな話でも盛り上がりました。
お風呂の換気扇は全く必要ないという先生もいました。

私は勇気が無いので、とりあえず付けていますが、高断熱住宅で浴室換気扇無しも良い方法かもしれません。
お風呂の換気は浴室を乾かすことにあります。
乾けば良いのなら、高性能住宅ではいらなそうです。
換気扇が設置されていると言うことは、ダクトを介して外とつながってしまっていると言うことですから。冬には冷たい外の空気が夏には外の熱い空気が逆流します。その熱損失も大きいですね。
夏場でもお風呂の換気扇で出した空気の分だけは外から空気が入ってきてしまいます。わざわざ外の暑い湿度の高い空気を入れなくても良いかもしれませんね。

お風呂が良く乾くというのは、温度の分散より湿度の分散の方が早いので、温度が高いし、室内を開けっぱなしにできる高断熱住宅なら当たり前なのでしょうね。

換気・空気

第三種換気とは?

ひとが住んでいると室内の空気は汚れますね。
そこで現代の住宅では換気は必ず必要です。
スカスカのおうちなら必要ないかもしれませんが、普通の作り方をすると空気の汚れは出し切れません。
そのため、現在の建築基準法では室内の空気を2時間に1回入れ替えることが義務づけられています。

換気の種類は換気扇の使い方で第1種、第2種、第3種と分けられます。

第1種は外の空気を取り入れるのも家の中の空気を出すのも換気扇を使う方法。
第2種は外の空気を換気扇で取り入れ、室内の空気は自然に出す方法。
そして今回取り上げる第3種換気は、外の空気を自然に取り入れ 室内の空気を換気扇の力で出す方法です。

ポイントは 換気扇の力で室内の空気を出すので、室内が負圧になり 結果的に穴が空いているだけの自然給気口から外の空気が引っ張り込まれると言うことです。

換気扇の外に出す力が強ければ強いほど、給気口や隙間から空気が自然に引っ張り込まれるわけです。

給気口と排気の換気扇はバランス良くつけましょう。

バランスが崩れると換気扇が空回りしたり、換気ムラが発生します。

最後はダーテイーゾーンから

常時人のいる場所にはきれいな空気が必要です。ですからリビングや,寝室子供室などの居室に外からの新鮮な空気を取り入れます。

そしてその空気をトイレや洗面脱衣室や浴室などの匂いの発生する場所や湿気の発生する場所から排気するように計画します。

上手に空気の流れを計画することが大切です。

空気の汚れと流れをイメージしましょう。

気密がとれていないと全くダメ。

気密性能があればきちんと空気が流れます。

気密性能が無いと!

いろいろな隙間から空気が出たり入ったりしてしまいます。
きちんと換気が制御できませんね。
空気が汚いところができてしまいますね。
寒い空気が出たり入ったり。とても寒いです。

冷たい空気が直接入ってくる

気密がとれているとしても、給気口から入る空気は、外の空気そのままです。

寒い冬に外が氷点下なら、なんとマイナス温度の空気が入ってきてしまうのです。

この問題点は、高断熱に熟練した設計者なら上手に解決することもできるかもしれませんが、かなり難易度が高いです。

残念ながら大手ハウスメーカーの設計でも全くできていない場合が多く残念なことです。

窓開けすると!

トイレの窓、脱衣所の窓を開けるとどうなるでしょう。

トイレの窓から空気が入り、直接トイレの換気扇からすぐに空気が出て行きます。トイレのところだけ循環してしまうわけですね。
そこだけで、「吸って吐いて」をしてしまいます。
脱衣所の窓から空気が入り、脱衣室の換気扇から空気が出て行きます。
これではリビングの自然給気口から空気を引っ張れないですね。
窓開けすると 計画通りに空気が流れません。

2階建てでは?さらに難しい。

2階建ての場合を考えてみましょう。

最近の住宅では1階にも2階にもトイレがありますね。 そのため1階に給気口と排気口 2階にも給気口と排気口と計画される場合が多いです。

上下の圧力差の発生

暖かい空気は上に向かって行きます。

そのため室内では下から上に向かって空気の流れが出てしまいます。

この空気の流れによって1階は負圧になり外から空気が入って来やすくなり、2階は外に向かって空気が出て行きやすくなります。

そうするとどうなるでしょう。

本来空気を出すための1階のトイレの換気扇からは空気が出にくくなり、1階のリビングには外の空気がたくさん入ってきます。

2階の寝室や子供室には外から空気を取り入れる給気口があるのですが、内外の圧力差のために空気が入りにくくなったり時には空気が出て行く口になってしまうこともあります。

きちんと換気が行われない可能性が高いですね。

本来の空気の出入りが制御できないこの現象は、温度差だけで無く、屋外で吹く風などでも起こります。
空気が出るための面に風が当たれば出にくくなったり、空気が入る面が風下になれば、家の中に入らず引っ張り出す口になってしまうのは,容易に想像できますね。

上下に空気の流れができてしまうと

暖かい空気が上に行き隙間から冷たい空気が入ってくるとどうなるでしょう。

上下の温度差が大きくなりとても寒くなります。

暖房しても頭が熱くなり、足下が寒いという 不快な状態になりやすいです。

第三種換気はとても難しいですね。

それでも第三種が多い理由

これほど問題の多い換気方法にもかかわらず、ほとんどの住宅会社が第三種換気を採用するのはなぜでしょうか?

それは 圧倒的なコストの安さです。

第一種換気では数十万円かかりますが、第三種換気は数万円ですみます。
全く違いますね。

多くの住宅会社が 実際に換気が機能しているか?快適性が確保できるかはほとんど興味が無いのかもしれません。

ひどい話ですね。 私もそのような家に出くわすことが度々あります。
とても残念です。

もう一つの理由に、施工性があります。

第一種換気は 複雑なダクトの設置が必要です。

しかし第三種換気では、ほとんどの場合はダクトの必要は無く、もしダクトを使うにしてもダーティーゾーンのみですからとても単純です。

設計も楽

入り口と出口をつけるだけ。ダクトが無ければ、計算もほとんどいりません。
ダクトがあるとパイプの圧力損失などの計算が必要です。

メリットは無いのか?

第三種換気の良いところはないのでしょうか?

それでも、高断熱のスペシャリストが第3種換気を選ぶこともあります。

それは消費電力の少なさです。ダクトを使わないシステムの場合わずか 数Wですみます。

第一種換気は給気も排気も換気扇を使います。消費電力は単純に倍になりますね。

さらに第一種換気の場合は、熱交換換気とすることが多いですから,より圧力損失があり、モーターのパワーが必要です。50W位必要です。

単純な第三種換気の場合、とても省エネですね。

しかし冷たい空気を暖めなくてはなりませんので冷暖房エネルギーはたくさんかかりますので一般的にはエネルギーはとても増えてしまいます。

換気での熱損失があっても、室温が下がらない、温度ムラのできない、すごい設計と、ミスの無い施工。それができれば考えても良いでしょう。

かなり難易度が高いですね。私も場合によっては第三種換気を否定しませんが、高度な設計、高度な施工、きちんとした使い方。
長年の経年変化による気密の維持などたくさんのハードルがあります。
それならば、確実な計画、施工ができる第一種熱交換換気を選ぶのが無難だと思います。

結論

第三種換気は、難しい。大きなリスクがある。

それでも値段優先ならば、覚悟して採用。

私は確実な性能住み心地を重視するため使わない。

換気・空気

第3種換気は室内の空気をファンの力で外に出し、その分の空気を給気口から自然に取り入れる方法です。

第一種換気は 給気と排気の両方をファンの力で行います。
その際に入ってくる空気と出て行く空気を交差させ熱を入れ替えます。
排気とともに捨てられてしまう熱を回収するのです。

ローヤル電機さんのホームページから引用 令和元年5月14日
http://www.royal-elec.co.jp/shop/info/ventilationdetail.php?shopflg=0&rootid=4&category_id=34&product_id=286&quantity=1

このように熱を回収できる換気システムを熱交換換気システムと言います。熱と一緒に湿気も入れ替えられるものを 全熱交換換気 と言い 熱だけ入れ替え湿気は入れ替えないものを 顕熱交換換気 と言います。

とてもすごい換気システムと言うことになりますが弱点もあります。

まずは給気と排気の両方をダクトを使うので工事が大変です。
さらに機械が少し高いです。
そしてモーターが給気用と排気用と2台になってしまいます。

せっかく熱を回収して省エネなのですが、電気代は倍になってしまいます。冬は暖房費が減りますのでとてもお得なのですが 春や秋、夏の夜などは室内と外の温度差は少ないですから 熱交換はあまり必要ありません。それなのにモーターは電気を食ってしまいます。

北海道のように寒い日が多い場所の場合は明らかに得でしょう。でも関東の平野部のようなところはそれ程でもありません。温暖地の場合、省エネ性能では第3種で十分ということになります。

しかし、電気代で比べるとそれほど得ではないと言うことになりますが、住み心地はとても違います。第三種換気の場合、外の空気がそのまま入ってきてしまい給気口の近くではとても寒く感じます。ですが、熱交換換気扇の場合、外の温度がとても寒くても熱交換してある程度暖まって入ってきますから寒さを感じにくくなります。
エネルギーだけの話ではないのです。

さらに当社の作っているような高性能住宅の場合は第一種熱交換換気扇しか選択筋は無いと思います。

熱が逃げないように断熱性能を高めてありますので、壁や屋根や窓などからにげる熱は本当に少なくなります。それに比べて換気による熱の損失がとても大きくなるのです。

計算をすると、第三種を使ってしまうと半分近い熱が換気で逃げてしまうことになります。どんなに断熱しても換気の影響の方が大きくて意味が無くなってしまうのです。
ですから高断熱の住宅と熱交換換気扇はセットなのです。
換気の電気代は少し増えますが、冷暖房エネルギーはとても減りますし、快適性はとても高くなります。

断熱がほどほどレベルの高断熱の住宅ならば、換気の熱損失以上の熱が壁や窓、屋根などの外皮から逃げていますからそれほど気にならないでしょう。その分たくさん暖房すれば良いというレベルになります。

第三種か第一種どちらが良いかと言うことは、地域によっても違いますし、断熱レベルによっても違うと言うことになります。

結論としては秩父地域の場合は朝の冷え込みがとてもすごいですから、きちんと断熱して第一種熱交換換気扇と言うことになると思います。

換気・空気

住宅の換気の設計はとても難しいです。
きちんとした計画をしなくては、健康快適な空気環境にはできません。

換気の仕組みもたくさんあります。

外からの空気を入れるのを 「給気」
家の中の空気を外に出すのを 「排気」
といいます。

給気と 排気とも 換気扇を使うのを 第1種換気
給気を換気扇を使って 排気を自然の穴から行うのを 第2種換気
給気を自然の穴から行って 排気を換気扇で行うのを 第3種換気と言います。

この換気扇は 壁に付いていて直接外と出し入れする「壁付けの換気扇」と
天井などからパイプを通って空気を各部屋から集めて一つの機械で出し入れするタイプの 「ダクト式」
があります。

多くの場合は 壁に空気の取り入れ口が付いていて トイレや浴室の換気扇から排気をするタイプでしょう。
壁付けの第3種換気というタイプに当たります。
このタイプは 設備費がとても安くすみます。ローコストビルダーはこの方法が多いですね。
メンテナンスも用意ですし 消費電力も少ないというメリットもあります。
しかし、安定した風量が確保しにくかったり目的のところがきちんと換気できないなどの問題もあります。 空気環境を良くするという 換気の本来の目的を果たすのが難しくなります。
ですので 高性能な家を目指す工務店は使わないところが多いですね。

次に多いのが 自然の給気口は使うが 排気はダクト式でいろいろな場所から引っ張る方法の第三種換気
これは目的の場所からきちんとダクトで空気を引っ張れるため 前の方法より安定した性能が出せます。
しかし,給気口が自然給気口のため外の風などの影響や温度差の影響で給気口それぞれから入る空気の量のコントロールが確実ではありません。
寒い空気も直接外から入ってきてしまいます。

それを克服するのが第一種換気
空気の取り入れ口(給気) 空気を出す口(排気)を両方ダクトを使い 機械で出し入れします。
そのため 風量がとても安定して計画どうリムらなく空気環境が整えられます。

さらに第一種換気を使うと給気と排気の熱を入れ替えることができます。
暖房した家の中の空気をそのまま外に捨ててしまうのはもったいないので 外から入ってくる空気に熱を渡して 外の冷たい空気が暖まり各場所に配られるのです。
これを熱交換換気扇と言います。外から入ってくる空気も冷たくないので不快ではありません。

第一種の熱交換換気扇を使えば 冷暖房のエネルギーは少なくすむわけです。
そして計画通りの換気が行える。
とても良い方法ですね。

ですがその第一種熱交換換気扇も良いことばかりでは無いのです。
まずは機械本体の値段とダクトを設置する工事費がかかります。
給気と排気を機械で行うわけですからモーターが2つ付いています。電気代がかかります。
熱交換をさせる素子に空気を通すときに圧力がかかるためモーターの負荷がかかりここでも電気が増えてしまいます。

それではどちらが特なのだという話ですが秩父の標準的な住宅で計算してみます。 最初にかかる設備代だけ言うと圧倒的にローコストビルダーがやっているトイレなどの壁から抜く第3種換気が安くすみます。
次にはダクト式の第三種
冷房代暖房代まで考えると10年から20年くらいで逆転し第1種熱交換換気が良くなると言われています。
これは後で表にして見ますね。

しかし 第一種熱交換換気は 綺麗な空気が安定して入れ換えられるので空気環境はいいですし
真冬でも冷たい空気が直接は行ってこないので住み心地は抜群です。
ですので当社では第一種熱交換換気扇を使用しています。

換気の種類に関するお話はここまでです。

換気には重要な点が3つあります。
「設計」[施工][メンテナンス]です。

設計の重要さはおわかりになると思います。
設計の違いによって全く性能が変わってしまいます。かなり特別な勉強と知識が必要です。細かいところは省略します。設計士さんでもほとんどの方が理解していないように感じます。只の営業さんレベルではほぼ理解できていないのでは無いでしょうか?

次に施工
施工の仕方でも性能に差が出ます。ダクトの配管の仕方で圧力損失は変わりますし 長持ちするかも変わります。

最後にメンテナンス。
換気にはこれがとても重要です。
フィルターに汚れがたまるときちんと空気が入れ換えられませんし 圧力がかかり電気代が増えたりすることもあります。
まめにお手入れできるよう 掃除しやすい場所に設置したり掃除しやすい機種を選ぶことも重要です。
機械なので壊れることもありますので取り替えやすく作ることも重要ですし、壊れたときのメンテナンス体制などがしっかり維持できそうなメーカーを選ぶことも重要です。

おまけにダクト径の違いによる圧力損失について。
50mmのダクトを100とすると75mmのダクトは13.2 100mmのダクトは3.1
住宅の大きさなど考えると50mmのダクトではかなりの圧力損失があるので75mm以上のダクトを使うことが重要そうですね。
狭いとこに配管しますから50mmの細いパイプを使いたくなるところですが しっかり75mmの太めのパイプを使う様にしましょう。