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髙橋建築

BLOG  カテゴリー:海外住宅事情

海外住宅事情,環境・エネルギー

APlugのコラムで、スイス在住の滝川さんのレーポートを読んだので、自分のメモ代わりにブログに記載し皆さんにもシェアいたします。

2018年視察 ズント-の設計の住宅

家庭からのエネルギー消費が多い

日本と同様に2050年にゼロカーボンをを目指しているようです。それも、原子力発電には全く頼らないで建物上の太陽光発電を重視しているとのこと。

スイスでは温暖化ガスの排出量が 交通分野が34% 建築分野が24%と 日本と同じように家庭で排出される量が多いようです。

最終エネルギーの消費量という観点から見るとなんと42%が建築分野。
建築分野の省エネが重要であることがわかります。
もちろん日本でも同じです。 

2018年スイス視察時の建築中写真

再エネ100%めざす。

先日、日本の方向性を決めるタスクフォースや,あり方検討会では、パッシブハウスジャパンの理事の竹内先生が太陽光発電の100%の積載を求めるも、うやむやに議論が進められ太陽光発電の義務化は無いことになりそうです。

スイスでは2045年までに建築分野のエネルギー消費を-45%削減し100%再生可能エネルギーにしていく必要があるとされているそうです。

住宅の屋根に太陽光設置をするなど住宅で使うエネルギーは自分の住宅でまかなうというこの流れは世界的に進んでいきそうなので、日本では法的には義務化されなそうですが、いずれは日本でもそうなるでしょう。現在建てられている住宅も太陽光発電が乗せられなくても、そのときに対応できるように屋根形状などきちんと考えておく必要がありそうです。ゼロエネにできないから建て替えを考えなくてはならないと言うことが無いようにしなくてはなりません。

戸建て住宅の省エネ基準は?

現行の基準は2014年に改訂されたものだそうです。すでに6年も前ですね。

文章を抜粋すると

「新築ではニアリーゼロエナジーを旨とするこの規制基準では、戸建てであれば熱需要(暖房・給湯・換気)は35kWh/㎡年、暖房熱は16kWh/㎡年以下と定められ、簡易計算による許認可の場合、U値(W/㎡K)では外壁・屋根は0.17、窓は1.0、ドアは1.2以下が求められています。また、庇や外付けシャッターといった、夏場の過熱防止対策の証明も必要です。」

とのこと。
ほとんどパッシブハウスレベルですね。かなり厳しいです。これが2014年の省エネ基準と言うから驚きです。

ちなみに日本では 平均熱貫流率0.87W/㎡Kという スイスの外壁屋根の基準の5倍の基準でさえ2020年義務化が見送られ 2025年には義務化しようというながれですからとても情けないですね。

この日本の基準義務化も竹内先生がG2レベル義務化を訴えましたがレベルが低いものとなってしまいました。

基準は一次エネルギー消費量

省エネ性能を壁などから熱が逃げる量。U値(熱貫流率)で議論することが多いですが世界的には暖房エネルギーの消費量で表します。
断熱をたくさんして熱が逃げる量をすくなくすることに加えて、太陽の日射熱を取り込んで温かくすることも重要だからです。

スイスの現行の基準では 暖房エネルギーは16kWh/㎡年とありました。
パッシブハウス基準では15kWh/㎡年なのでほぼ同じです。

同じ断熱の家でも設計により消費エネルギーは違いますから、暖房エネルギー(暖房需要)で基準を作らないと意味がありません。

このことも日本は大きく遅れています。

省エネ設計は断熱性だけでは無くたいようの日射熱利用が必要
太陽の日射をうまく取り入れる設計となっている

日本の今後

世界ではこのようにパッシブハウスクラスが当たり前になって来ています。

お隣の中国や韓国でもたくさんのパッシブハウスが建てられ始めています。

この格差は本当にすごいでのです。日本の国民は、情報がきちんと与えられずだまされているのと同じですね。
何度も建て替えをさせてお金を循環させようという,政府の策略でしょうか?ハウスメーカーの陰謀でしょうか?

周りの国がスマホを使っているのに日本だけガラケー
イメージではそのくらいレベルが違います。

しかし、日本だけエネルギー垂れ流しの住宅が許されるはずがありません。

そのうち国際社会からバッシングを受けるでしょう。そのときは国際的な基準に従わざる終えないのです。

パッシブハウスはやり過ぎという人がいたら笑ってやってください。残念ですがその人は何も知らないのです。国際的な流れも。パッシブハウスの実力も。
その人が住宅会社の人だったら深刻です。
パッシブハウスが作れない言い訳をしているのです。
お客さんをだましているのと同じなのです。

日本以外の先進国、韓国中国などの新興国もパッシブハウスに向かっています。

これが事実なのです。

後で後悔しない家づくりをしていきましょう。
長く住み続けられ子供たちに資産として残せる家づくりを一緒に取り組みませんか?

断熱・気密,海外住宅事情

北極圏の夏は一日中 太陽が出ていると言います。

地軸が23.4度傾いていますから 北緯66.6度以上のところが白夜となる訳ですね。

反対に 冬は全く日が出なくなります。それを何というか調べたら極夜と言うそうです。

今回、スウェーデン、ノルウェー、デンマークに行き 北欧の建物の勉強をしてきました。

スウェーデンハウスなんかが人気ありますから ご要望に応じようと思い、勉強の一環です。ハウスメーカーさんでもそのような名前のメーカーがありますが、結構お値段が高いですし性能もそれほどではありません。

そこで、当社の技術でそれ以上の性能で安くご提供しようと思ったのです。

秩父近辺の地域限定です。

ノルウェーで北緯62度のと頃までしか行きませんでしたが、太陽高度を調べてみました。

62度なので 白夜、極夜にならない地域ですが、もちろん 山があればお日様は出ませんね。青いラインが冬至の太陽の軌道ですが山の上にお日様が昇ることはありません。冬は薄明るくなるくらいです。

逆に夏は太陽が沈むのは一瞬です。すぐ出てきてしまいます。きちんと沈みきらないので薄明るい状態が続いてしまいます。

北に位置するので夏はお日様が出ていても涼しくて良いのでしょうが、冬全くお日様が出ないのはたまったものではないですね。お日様のぽかぽかが無いなんてちょっと想像できませんね。

私たちが住む関東地方では冬はほとんど晴天で、きちんとお日様が出てとても暖かいですね。これはとても恵まれているのです。

上手にこの太陽の熱を利用すれば、暖房代わりになりますから、真冬の暖房代が押さえられます。当社で作ったおうちの中には実際に 全く暖房しないおうちもあります。ストーブ、エアコン、こたつでさえも使わないのです。

日本はちょうど良いですね。太陽の恵みが得られます。無料です。(笑)

積極的に利用しましょう。

海外住宅事情,環境・エネルギー

オーストリアの建築家 カウフマンさんの話を聞きに品川に行ってきました。

1時間早く着いたので 三菱重工のショールームで ロケットとかガスタービンの展示を見ていたら 気がつくと開始5分前。

セミナーでは一番前の席を陣取り他の人の2倍聞いて帰ろうというのがいつもの私。

数百人入って後ろの法までぎっしり。半分あきらめていたけど一番前まで言ってみると なんと!あいていました。

一番前だけあいているという。何ともラッキー。今日も2倍聞かせて頂きました。

環境に良いのはやはり木で造った家。

なるべく他の素材を使わないで作る。

オーストリアでも一時期は 木材離れしていたのですが,今は木に戻ってきているそうです。

木造ルネサンスといっていました。

日本は世界でもたぐいまれな木造の技術があります。それを大切にがんばって欲しいというメッセージもありました。

そういえば日本でも 外壁に木を貼ったり 木質構造を現しにしたりする建築が増えてきましたね。

良い傾向です。

木は、使った後も自然に帰ります。そしてまた木として再生されます。

本当の再生可能建材なのです。

ですから 塗装などにも気を遣う必要があります。 自然計の塗料で塗れば 塗料と木も自然に帰ります。

でもビニル系の塗料ではなかなか自然に帰ることができません。

ですから 輪染みができるからとカウンターなどにはウレタン塗料を塗る場合が多いですが それはよくなさそうですね。

今後は自然系の塗料を使って行きたいと思います。

カウフマンさんの話でとても感動したのは 木造住宅が町を救った話です。

当社のある小鹿野町も人口減、産業が無いなど苦しくなっています。

カウフマンさんのふるさともオーストリアのアルプスの麓の小さな町だそうです。

林業ぐらいしか特別な産業はありません。

ですが カウフマンさん設計で庁舎を木造のパッシブハウスで作り いろいろな施設も地元の木を使って建築したり

住宅もすてきな木造住宅にしたりしていました。(実は8年前オーストリアに見に行きました)

そうしたら、町でお金が回るわけですから 木材関係の産業が活気づいたり 建築産業も発展して どんどん町が活性化されていったそうです。

今小鹿野町では庁舎建築の話があるのですが 町で審議している人も所詮素人の集まり。

コンサルも他人事の様な案しか出さない。熱心な議論が無い。表面的なことだけ。 心が困っていない感じです。

とてもその様な話は出てきていなそうです。見習って欲しいですね。

木の建築で 町が復活する。 その様な志のある政策を小鹿野町もやってもらいたいですね。

 

セミナー後の懇親会ではぐっと人数が減って50名くらいだったでしょうか?

見慣れた顔ぶればっかりです。

日本中から集まっています。

皆さん忙しいはずなのに(笑)

こういうときには 必ずいる。(笑)

私もですね。。。。

海外住宅事情

22日から28日の一週間耐久性の勉強に北米に来ています。

アメリカの東海岸のデュポンの研究所でレクチャーを受け西海岸のバンクーバーへ今日は移動日です。

最初の日が12時間と2時間、今日は2時間と?時。乗り継ぎ含めて1日。

最後もきっと10時間くらい。

ハードスケジュールです。

ナイアガラの滝のそばにいきつつ見ない。(笑)

スミソニアン博物館を素通り

二度と来られないかもしれないのにもったいない。

勉強だからやむ終えないにしても半日くらい自由行動があったらな(笑)

 

昨日のデュポンの研究所はすごく良かった。

テレサ博士のレクチャーも最高でした。

デュポンはタイベックという防水透湿シートを作っている会社です。

日本では様々な類似品が出回っていますが昔からデュポンのタイベックが最高の品質と言われています。

きちんと長持ちを考えている工務店はタイベックを使っていますね。

他のものとの品質の違いがわかる試験センターに行って様々な性能値を調べる試験も見せてもらいました。

他社製品との露骨な比較を見ると、他社のものは全く使う気になれませんね。

本当に別物という印象です。

当社は真面目にタイベックを使っていますので皆さんご安心下さいね。