電話をかける

問合せ

ブログを読む

トップへ戻る

髙橋建築

BLOG  カテゴリー:パッシブハウス

パッシブハウス

PHIUS パッシブハウス認定 取得

現在、建築中の物件で PHIUS と言う団体の パッシブハウスのデザイン認定を受けました。
この認定は、この仕様できちんと作ればパッシブハウスになりますとお墨付きを貰ったということです。
この後はきちんと工事を進め、本認定を取得します。
データーベースはこちら

PHIUSとは

パッシブハウス基準と言えばドイツが発祥です。すでに30年経ちます。
そして現在では、世界中多くの国で、この基準が標準的なものとして利用されています。

一方、PHIUSはアメリカの団体です。
アメリカでは、アラスカのように限りなく寒い地域もありますし、フロリダのように これ以上無いというような高温多湿の地域があります。

パッシブハウスが始まり、多くの建築が立ち始めたときに、このような超寒冷地や常に高温多湿の地域に、パッシブハウス基準がなじまないことから、アメリカでパッシブハウス建築を試みる人たちが、パッシブハウス基準を見なおすために作った団体がPHIUSです。

現在では、とても大きな組織になり、アメリカ全体の基準の一つとして利用されるまでになってきました。
世界中でもたくさんのPHIUS認定のパッシブハウスが増えています。
とても緻密ですが、合理的でも有り、とても良い基準です。

現在では 本家PHI(パッシブハウス研究所)の基準も 超寒冷地や 沖縄のような高温多湿の地域にも、上手く合うようにカスタマイズされています。このように世界基準は、世界中の事例を集めながら、常にブラッシュアップされています。

「パッシブハウス基準はドイツの基準だから日本の住宅には合わない」と言っている人がいたら、遠慮無く笑い飛ばすか、無視ししていただいて良いと思います。
そういう人とお話ししても時間の無駄です。
私は、話を聞きながら相づちは打ちますが、左の耳から右の耳へと素通りさせてます。(笑)

本当に、世界のスピードは速いです。日本大丈夫なのでしょうか?

PHIUSでも認定を受ける理由

当社では普段は ドイツ発祥の世界基準であるパッシブハウス基準で家づくりをしていましたが、さらに良い家を作るために、多方面から検証しようと思いました。
見落としもあるかも知れません。

一つの側面から見て「良い家だ!」というのは片手落ちです。

日本の基準でも最高を目指し、より進んだ世界基準でも最高を目指します。

そのため最高の世界基準の一つであるPHIUSの知見も学びそれを家づくりに行かそうと思ったのです。

日本の基準 世界の基準

今回、PHIUSの認定をとるに当たり、約3年間勉強しました。4年だったかも?
そこで解ったことがあります。

建築でも日本の基準はガラパゴスと言うこと。
とても遅れていると言うこと。

PHI(パッシブハウス研究所)の計算手法も 国際基準であるISOのものがベースです。

PHIUSの基準も ISOがベースです。

ですから、計算の仕方などはほぼ変わりません。ほぼ建物の違いによるターゲットや計算ツールが違うだけです。
そのため、すんなり理解出来、計算結果もほとんど差がありません。
温熱設計に重要なところはきちんと抑えてあります。

しかし、日本の基準は、できない人のための基準となっています。
高断熱をきちんと作ることのできない業者のための基準です。
解りやすく、簡単に計算することを優先しすぎで、誤差だらけだったり、本質が全く解っていなくて、超高断熱住宅にとって意味の無い計算手法です。

レベルの低い住宅のために作られた基準のままなのです。
スマホのための基準ではなくガラケーのための基準みたいな感じです。

HEAT20 G3になったら 国際基準で計算しよう

日本でも高断熱化が進んでいます。今やG3も珍しくなくなってきました。

でも日本の計算手法は、G3レベルの建物ではあまり意味をなしません。

あまり考えていないG3の建物よりG2できちんと考えて建てた建物の方が省エネで温かいということは普通に起こります。

G3レベルの建物では、ダンネツされた部分から逃げる熱よりも、そのほかから逃げる熱の方が大きくなったり、日射熱取得の影響の方がよほど大きくなります。

それらの影響をきちんと計算しないとG3なのに残念な結果となってしまいます。
国際基準に沿った計算は大切です。

はじめの方で欠きましたが、日本は遅れてしまっています。
パッシブハウス基準はドイツの基準だから日本の基準で家造りした方が良いと本気で思っている人がまだいたら、とてもかわいそうですね。
そろそろガラケーからスマホに乗り換えた方が良いのではないかな?

 

パッシブハウス,日記・想い

上里町初となる,パッシブハウスが完成します。

最後の仕上げ作業が進んでいます。
昨日も日曜日にもかかわらず、電気屋さんが工事してくださいました。

私も1日中、工事の最終チェック
パッシブハウス認定申請を行うのに、図面との整合性を確認します。
整合性を確認しながら、認定申請書の資料作りを現場で行います。

エアコンの冷房運転の試運転で寒かったです。(笑)
でも、ドレイン水がきちんと流れるかの確認は大切ですね。
冬なのにどんどん冷やすことができました。(笑)

リビカウンターカウンターがあるととても助かります。(笑)
デスク代わりに使わせていただけます。
厚い杉板、当社作成の格子の引き戸かっこいいですね。
性能はバッチリなので、断熱性能は全く問題ありません。

ヒートブリッジが入力されていませんが、現在こんな感じ

ヒートブリッジ入力しても暖房需要15kWh/㎡年は余裕でクリアー出来ますね。

気密性能もバッチリです。C値も0.1台です。
50Pa時換気回数も0.5回を切っています。

後は風量測定。
換気が計画通りに機能するのかしっかり見なくてはなりません。
各グリルの風量(SA,RA)や全体の風量(OA,EA)を測定し、計画通りの風量になる用に調整します。
この作業が大切です。

資料も大半ができてきました。
今回は、屋根がグラスウールのブローイングなので、熱橋計算を直す必要があります。ちょっと大変です。

この下に 調湿シートを施工した。

すかっとシートプレミアムです。湿度が過剰に上がると、水蒸気を逃がすことができます。

この下駄箱すごすぎる。

きちんと完成したら 写真を撮らせていただきます。
とても楽しみです。

パッシブハウス,日記・想い

昨日、お引き渡し説明が済みました

パッシブハウスの認定資料作成中でまだパッシブハウスと公言することはできませんが、性能は到達しています。
後はきちんとした認定資料を作り、認定して貰うことになります。

当社得意の木の家です。

きちんとした写真がまだ無いですけど家具でも入ったら撮影させて貰う予定です。

明るい玄関が素敵ですね。

落ち着いた寝室も素敵です。

勾配天井で広々。間接照明、バーチカルブラインド、杉の無垢板で作った地袋カウンター

本当に素敵なおうちができました。


パッシブハウス,日記・想い,見学会・相談会・イベント情報

パッシブハウスオープンウィークス2024が土日に行われました。

https://passivehouseopenweeks.jp/
パッシブハウス認定申請予定の構造見学会を行いました。

パッシブハウスオープンウィークスは日本中でパッシブハウスが同時に公開されるイベントです。

各地で行われていますので是非調べて、行ってみてください。

当社では、お客様をお待たせしてしまっている状態のため、大々的に宣伝することはできません。
新規のお客様の増えすぎを抑えています。
当社ホームオーナさんからいただくご紹介をこなすのに精一杯の状態です。

そのため、イベントに来ていただくかたは、当社で建築されていただいたホームオーナーさん。現在建築中のかた。そして予約をいただいている方です。
当社のホームオーナー様のグループへのお知らせだけでした。
(当社のホームオーナーさんで登録希望の方はご連絡ください。)

イベントは、宣伝ではなく皆さんに楽しんでいただくイベントとしました。

おいしいお肉で定評のある「和銅バーベキューセンター」さんに、炭火焼きセットを依頼。
焼肉大会です。(笑)

それと群馬県上野村のおいしい椎茸もあります。
高級料理屋さんに出されているものだそうです。

まずは職人が試食(笑)

そのほか ピザ作り 金魚すくい(おもちゃ) などなど
社長特製「牛すじカレー」も準備しました。

2日間で70名以上の参加をいただきました。

皆さん普段できないおうちの自慢話をしていたようです。

お友達とかには、当社レベルのおうちの快適さを話すと嫌みに聞こえるのでできないそうです。
 特に他社で新築してしまったお友達とのおうちの会話はとても困るとのこと。
 お友達がおうちの説明してくれてもお返事出来ないそうです。何を答えて良いか解らないそうです。

ホームオーナーさんからは喜びの声がたくさん。
無暖房で過ごしている自慢とか、オーバーヒート自慢とか。(笑)
温度の安定性や湿度の話。詳しすぎる!

皆さん大満足しているみたい。話が弾んでいました。
職人さんたちもそれが聞けてとても良かったです。職人さんに直接、お客様からの感謝の言葉なかなか伝わらないので本当に良かったです。

予約中のお客さんや、建築中のお客さんも当社と今までお客さんとの仲の良い様子が伝わり、安心して貰えたみたいだし。

でも、過度に期待して貰うのも怖いかな?

皆さんに大変盛り上げて貰いました。皆さんにたくさん召し上がっていただきました。
今日はお片付けです。和銅バーベキューセンターさんのサービスはゴミも食器もそのまま返却出来るのがありがたいですね。
準備も片付けも楽させて貰いました。

あー楽しかった。
見学会も、ちらし作りや印刷、折り込み料、そのほか運営費がかかります。秩父郡市にチラシの折り込み見学会の運営費だけでも相当なお金がかかりますよね。30万とか位は最低かかるのじゃないかな?
それを考えると数万円でできる今回のイベントはやっぱりやって良かったです。
みんな大満足で平和なイベントでした。
建築費用に広告宣伝費を上乗せしたくない。わずかですけど、みんなで楽しめることにお金が使えて良かったです。
次回も企画したいと思います。

ちなみに構造見学もしてましたよ。

さっと見て貰った程度ですけど。
それと、大学の先生や学生さんたちにも来ていただけました。
学生さんたちはとても勉強になったはずです。(と思いたい。)
学生さんたちには熱心に説明させて貰いました。
どこまで理解して貰えたかな?。
めんどくさい説明されたなと思うか、とても貴重な現場が見れたし話が聞けたと思えるかは、学生さんの能力次第ですね。
そして若いのでお肉もたくさん召し上がって貰いました。
「社長カレー」も食べて貰い、無理矢理「旨い!」と言わせませた。(笑)

パッシブハウス建築まだの方。

皆さんも、パッシブハウス作ってみてください。
パッシブハウスオーナー仲間になりませんか?




パッシブハウス,見学会・相談会・イベント情報

今年もパッシブハウスオープンウィークスが開催されます。
当社も参加します。

2024年 2月17日(土)2月18日(日)

今年はちょっと例年と違って、構造現場を見ていただこうと思っています。

まさに今工事中

日本有数の断熱性は当たり前

工事中ですから 暖房器具も設置されてない状態です。
それでも、普通の家より暖かいかも(笑)

どのように暖房負荷 冷房負荷の計算を進めるか解ります。

当社の構造をご理解いただけます。

構造を中心に ご説明しようと思っています。
当社の構造のこだわりもご理解いただければと思います。

強い強い言っているメーカーとどこが違うか?

構造計算って?

耐久性はどこまで考えているの?

シロアリ処理は?

防湿処理は?

耐久性はどう考えてるの?

そういった疑問にお答えしたいと思います。

もちろん換気・気密性も

換気計画はどうなっているの?

気密性能は?

見学申し込みフォームはこちら

https://forms.gle/BJJNVRZNg47QkT3Y9

構造見学ですので、基本的にはいつ来ていただいてもかまいません。
ですが、お時間が解る方は記載していただけると助かります。

開催場所はこちら

https://maps.app.goo.gl/r8U7DbBt1iybgMao9

当社の事務所の目の前です。

お気軽にお越しください。

パッシブハウス

こういうロケーションはワクワクします。

なんと山の谷間!!

でも冬至でも4時間くらいは日射が確保出来そう。

このロケーションでパッシブハウスを作ってみたい。

どう計画すると良いかな?

設計力でかなり性能が変わると思います。

パッシブハウス

久しぶりに 森さんの自邸 軽井沢の家にお邪魔してきました。

さすが森さんの作るパッシブハウスです。

仕様など細かい内容は様々な方がレポートしてくださっていると思うので割愛します。

これが究極の家だと思いました。
何も感じない家です。
暖かい、寒いとかありません。
「高断熱住宅はとてもあたたかい!」「ほわっとした包み込まれる柔らかい暖かさ」「半袖半ズボンで過ごせる。」
そんな話はよく聞きますね。
その次元ではないです。もう一歩先ですね。

断熱、日射熱取得、蓄熱などのバランスがとても良いです。
快適、不快とかを通り越しています。

そして、エネルギー源も再生可能エネルギーを積極的に。まだ暖房は使っていませんでしたけど。
特に給湯の考え方はすごいですね。これまでの森さんの様々なチャレンジの集大成かな?
仕組みは複雑(笑)

活かせるところは当社でも取り入れていきます。

当社の目標はコストをかけずに高性能なパッシブハウスを作ること。
どこを取り入れどこを諦めるかも大切ですね。
頑張ります。

パッシブハウス,日記・想い

12/1 寒くなってきましたね。


世界的にはPHIのパッシブハウスが元祖です。
我々が普段からこのロジックで計算しています。
この計算手法に異を唱える団体がアメリカで出てきてそれがPHIUSです。
PHIの方法を改良しています。ですがPHIはさらに改良してより良くしようと進化しています。
それらの団体の日本拠点がPHJ と PHIJP
どちらが良いとか悪いとかじゃなくターゲットなどが違うだけ。同じ国際的な手法に基づいて計算していますので考え方は同じです。
それぞれの中心人物が 森みわさんと 岡田早代さんです。 両方女性です。

私はお二人と知り合いなのでこの機会にお会いしていただき交流を深め日本でのパッシブハウスのさらなる発展につながればと思いました。

森さんのご厚意で、岡田さんを森さんの家にご案内出来ることになりました。
その席にエクセルギーの世界的な権威である宿谷先生ご夫妻、パッシブハウスジャパンの関東エリアリーダーの畑中さんが同席してくださいました。

畑中さん撮影なので畑中さんが入っていなくて残念

この方々が一緒にいて、深い話が聞ける機会はなかなか無いです。役得ですね。段取って良かったです。
先日までボストンで設計されていた岡田さんの話では、欧米はホームレス用の宿泊施設までいよいよパッシブハウスだそうです。
そしてパッシブハウスのきめ細かいロジックによる計算が、評価されており、公共施設や、補助金の申請でも利用されているとのこと。
日本は本当に遅れていますね。

当社のブログを読んでくださり、パッシブハウス建築をできる人は本当にラッキーですよ。
当社で建てなくても良いのです。パッシブハウスを目指してこのロジックで計算し検討した家を作ってくれれば。

知らない人は本当にかわいそうです。

パッシブハウス,断熱・気密

パッシブハウスでも窓の結露?

窓の結露はいやですね。
窓が結露してしまうとご連絡をいただきました。
パッシブハウスレベルの家でも窓の結露は起こってしまうのでしょうか?
答えは起こってしまいます。
残念ですが全く起こらないわけではないのです。条件が揃うと起こってしまいます。
とても良い樹脂サッシを使っても、木製サッシを使っても起こってしまうのです。
以前なら樹脂トリプルサッシならほぼ起こらなかった結露も、起こってしまうことがあるのです。
パッシブハウスならではの高性能がもたらす新たな課題ですね。
簡単に室温・湿度が上げられてしまうことが原因です。

窓の結露の仕組み

窓の結露はどうして起こるのでしょうか?
このブログを読んでいる皆さんなら多分ご存じだと思うので、あまり難しい説明は避けます。
簡単に言うと冷たいお水の入ったコップの外側に結露するのと同じですね。
家だと、外が寒くてサッシが冷たくなるとサッシ面で結露が起こります。
サッシのフレーム部分だったりガラス部分だったり。
理論的に当社が使っている樹脂サッシだと一番はじめはガラスのコーナーに近い部分に結露するのでは無いかと思います。
サッシの種類によっては取付方法により異なりますが、フレームで最初に結露が起こる場合もあります。

パッシブハウスレベルでのサッシ結露の原因

パッシブハウスレベルになると,本当に結露は起こりにくくなります。ですが最初にお話ししたように条件が揃うと結露は起こしてしまいます。
条件としては外気温と室内の温湿度ですね。
・外がとても寒い。
・室内の室温の割に湿度が高い。
室内の
と言うことですね。
どんなに良いサッシを使っても外がめちゃくちゃ寒ければサッシは冷たくなりますからある程度の湿度があれば結露します。
また、外気温がそれほど低くなくても室内の絶対湿度が高ければ結露起こしますね。これは室温との兼ね合いもありますから単純なものではないのですけど。カーテンなどで室内とサッシが遮られているとサッシの表面温度がより低くなり結露を起こし易くもなります。

パッシブハウスは高い温度、高い湿度で住むことが簡単にできますから、22℃以上50%以上というのは普通になってきましたね。
以前のように室温20度で湿度30%、40%というのは違いますね。
住宅にとってかなり厳しい住み方をするようになってきました。冬の室内での高温多湿は住宅を早く傷めるのでできるだけ22度50%位を意識して住んでほしいと思います。

結露を少なくする方法

外気温を上げるわけには行きませんから、室内の条件をコントロールする方法を考えましょう。
パッシブハウスは室内の温度を高く保つのが得意です。
室内の温度が高くなれば、一般的には湿度(相対湿度)は下がります。室温が高いと言うことは、サッシ表面温度も高くなりますから結露は起こりにくくなります。しかしこの場合でも、カーテンやハニカムサーモスクリーンなどで遮られているとサッシの温度は下がりますから、結露は起こりますね。カーテンやハニカムサーモスクリーンの断熱性を犠牲することになりますが少しカーテンを開けると結露しにくくなりますね。
当社の住宅の場合、冬に過ごしやすくするために、湿度を高めに保てる工夫がしてあります。
そのため、一般的な高断熱の家に比べて結露は起きやすいはずです。
お客様がどこまで許容できるかにより、住み方を工夫しながらコントロールをしていただくことになると思います。
流れるほどの結露ではなくうっすらの結露は許容できるとか、そういうこともありますね。
当社の住宅でできる具体的な方法を考えてみましょう。
一番大切なのは室内の水分量(絶対湿度)をコントロールすると言うことです。
室内で発生する量を減らすには、
お風呂はきちんと蓋をする
入浴中はお風呂の循環換気扇をきちんと止める。
料理中は換気扇を回す。(弱で十分です)
洗濯物は室内干しではなく、乾燥機など。
それと効果的なのは、24換気の換気量を増やすことです。換気量が増えれば外の乾いた空気と室内の空気が入れ替わりますから、室内の湿度が下がります。
これらの方法は暖房エネルギーが増えることもありますし、乾燥しすぎになってしまう場合もあります。
できないことはやらなくて良いと思いますので、取り組みやすいところからやってみてください。
(乾燥を防ぐために湿度を上げたいときにはこの逆をすると良いですね。)

住まい手さんの経験が大切。
当社のパッシブハウスは高性能とはいえ、住まい手さんの上手なコントロールが必要です。
温湿度が機械ですべてコントロールできるようなシステムは高価ですし、メンテも大変です。そしてエネルギー消費量も多いです。
当社では、イニシャル、ランニングコストがかからないように、より単純な仕組みを用いて快適に住める家づくりを目指しております。
それには住まい手の皆さんの住まい方での協力が必要です。
いろいろ試してみて住んでみてください。楽しいですよ。
そして思いがけない発見があるかも知れません。
そのときはご連絡ください。お待ちしております。

パッシブハウス,見学会・相談会・イベント情報

国際パッシブハウスオープンデー

今年も 国際パッシブハウスオープンデーが行われます。

https://passivehouse-international.org/index.php?page_id=262

世界中のパッシブハウスが同時に公開されます。
日本でも数多くのパッシブハウスを見ることができます。
https://passivehouse-japan.org/event/17421/
当社では日本初の木造賃貸住宅のパッシブハウスを公開します。

秩父でアパートをかりてみたい方は是非どうぞ。
味わったことのないような住み心地が体感できるかも知れません。

これまでに無い高性能アパート

ゆとりを持った2LDKです。戸建て以上の住み心地を求めてあらゆる面から計画をしました。
各住戸は70㎡以上。そしてロフトが8.28㎡。
21.25坪+2.5坪です。
LDKは15畳以上とアパートにはあまり無い広さです。広々したリビングは2階なので大きな窓のカーテンを開けて生活しやすく、明るく気持ちの良い生活ができます。
このアパートはとても高性能!!私が依然書いたコラムをご覧ください。
https://passivehouse-japan.org/journal/16606/

注目されています。

メデイアでも多数紹介されております。
https://www.s-housing.jp/archives/324929

高性能住宅政策ではナンバーワンの鳥取県庁からも視察に来ていただきました。

大手デベロッパーや設計事務所などの見学も受け入れていましたが、今回のイベントで最後となります。

予約フォーム

混雑を避けるため業者の方は必ずご予約をお願いします。業者の方は入場をお断りする場合がございます。
アパートをかりるご予定のある方はご予約無しでも常時見学可能です。

https://forms.gle/kTW5rdsKEW8TumG79

世界では当たり前の性能を日本でも広めるために

世界では当たり前となってきているパッシブハウスレベルの賃貸住宅がようやく日本でも完成しました。

日本は本当に遅れています。中国でもすでに多くの建物がパッシブハウスレベルで当たり前に作られています。
我々の国の日本は本当に貧困国家になってしまいました。

我々の生活の基本である住まいがきちんとしていないと、豊かな生活はできないと思います。
まずは、豊かな生活ができる住まいを考えましょう。

そのためにも、このような賃貸住宅が増えていかなくてはなりません。
少しでも多くの人に知ってもらうために、今回のイベントをボランティアで参加させていただくことになりました。
業者の方には会場運営費として1名5000円いただきます。
PHJ会員の方は無料です。

住所は 秩父市中村町となります。西武秩父駅 あるいは 秩父駅から1.5kmくらいです。

https://maps.app.goo.gl/8nV3tZwoEFV8mD9m9

お気軽にお越しください。

S様邸 工事の流れ,パッシブハウス

地盤の転圧がすんだら、捨てコンクリート、そして型枠組です。

黄色い板が型枠です。

基礎断熱は外張りが性能高い。

白いのが断熱材。EPS特号です。λ=0.034W/㎡K です。もちろんシロアリが食べない防蟻仕様。それを防蟻の接着剤でつなげていきます。

基礎外断熱と基礎内断熱の議論があるけど圧倒的に性能が良いのが基礎外断熱。

  • 熱橋が大幅に減らせます。
  • 基礎が蓄熱体になります。
  • 基礎表面温度が上がり結露のリスクが減ります。
  • 基礎が風雨にさらされないので耐久性が向上します。

デメリットとしてシロアリの被害があげられますが、きちんと防蟻対策をしていれば大丈夫。
当社も何重にもしています。
逆に基礎内断熱や床断熱の方が基礎内側に結露の恐れがあったり、乾燥状態を保つのが難しいのでシロアリリスクが高いともいえます。

防湿シートは重要

地面からの湿気を室内に入れないためのシートです。基礎の中に湿気を入れると、木材が腐ったりカビが生えやすくなります。
必ず敷きましょう。

厚いものが耐久性が高いです。写真のように職人が工事中上りますからすぐ切れてしまうような雨水ものではダメですね。

下に敷いてあるこのグレーのものが、防蟻の防湿シート。丁寧な住宅会社はこれを使っています。これを使っているかいないかで、会社選びをしても良いかも。本当にお客さんのことを考えたらまずこれを使うと思います。まあ当たり前のことなんですけど。使っていないところがまだあるので、これから家を作る人は使って貰ってくださいね。
http://www.9-techno.com/tamidansheet.html


パッシブハウス,日記・想い

パッシブハウスアパートの視察の受け入れと、認定の現地調査です。

日本を動かす超大手の視察

視察されたのはなんと、日本最大規模ともいえる財閥系のデベロッパー

こんな田舎の工務店が作るアパートをわざわざ3人で見に来ていただきました。

世界の流れを踏まえると、このような高性能住宅はいずれ取り組まなくてはならないということで勉強に来たみたいです。

木造賃貸なのに本当に静か。
そして、1住戸全体をエアコン1台で冷暖房。その圧倒的な性能にとても驚いていました。

多岐にわたる質問、この方たちの優秀さが解ります。

新聞社、雑誌社などまだまだ視察予定があります。

日本最先端技術の実感!!高橋建築頑張っています!

パッシブハウス認定現場検査

現場がきちんとできているか、検査して貰いました。

断熱、寸法、周囲の影の影響。そのほか様々。

認定とりたくて、虚偽の申請書を作ってしまうような人もいるかも知れないので、抜き打ちの現場検査は必要ですよね。

もちろん当社は、そんなことするはずもありません。

当社の職人さんも、まずは正直者の信頼できる人という、人格第一で選んでいます。

建築は表面しか見えなくなります。

中はどうなっているか解りません。へばりついていてずっと監視するわけには行きませんから、ズルをしない正直な人柄といううのが一番大切です。

腕や、知識も大切ですがそれは徐々にできるようになります。まずは正直な人柄。私たち設計者や職人に求められる一番のスキルはそこでは無いかと思うのです。

それと向上心も!!(笑)

数は作れなくても、1棟1棟大切に作ります。


パッシブハウス

いよいよ仮計算の結果です。
当社のこの仕様ならパッシブハウスはほぼ間違いないとは思ってますが、上里で平屋は初めてです。
どのくらいの暖房需要、暖房負荷になるのでしょうか?

暖房需要8.3kWh/㎡年 基準の6割くらいですね。余裕でクリアーです。
暖房負荷も9.6W/㎡。いちばん寒いときでも6畳用のエアコンでおうち全部暖められます。

冷房需要は18.8kWh/㎡年 パッシブハウスはクリアーしていますが少し多めですね。
冷房負荷は13.2W/㎡少ないけど当社のパッシブハウスの中では多めかな?6畳用エアコンで冷やしきるレベルですけどもうちょっと余裕がほしいかな?

冷房負荷をへらす!

冷房を減らすのは少し大変です。西日本の人たちはこれで苦しんでいます。暖房を減らすのはめちゃ断熱すれば良いだけだけど冷房減らすのは、難しいのです。さあ頑張るぞ。

パッシブハウス

デザインPHで外皮やTFA、影の影響など入力できたらいよいよPHPPの登場です。

デザインPHからデーターをエクスポートして、そのデーターをPHPPに流し込みます。

PHPP パッシブハウスプランニングパッケージ

PHPPとはパッシブハウスプランニングパッケージの略

パッシブハウスを計算するソフトです。このソフトが肝なのです。
30年の歳月をかけブラッシュアップされてきたソフト。
精度が高い。
チューニングがされ続けてきたのですから当たり前ですね。

地域を調整 気象データー Climate

建築地は「上里町」、PHPPに収録されている気象データーでは「前橋」が近そうです。
climateシートで前橋を選択しましょう。
前橋の観測地点標高は112mですが 建築地が68mなので高さを入れて補正します。

標高で大きく気象が違いますから大切な作業です。
日本のUAの地域区分は相当アバウトですよね。範囲がいい加減広いし、標高も考慮されない。(笑)

南面の日射熱のデーターも良いですね。太平洋側はとても有利ですね。冬に日射が多い。ラッキー!
この日射を上手に取り込めばパッシブハウスにできそうです。
さあ?仮計算の結果は? 
つづく

パッシブハウス

近隣の建物

近隣の建物の影の影響を見ます。
とりあえずなのでgoogleの情報から近隣建物を入力しました。
最終的にはきちんと測定し入力します。

建物は6mぐらいで入れておきました。庇先端の写真データーなので厳しめかな?

ジオロケーション

そして土地の情報。高低差などの情報を取り込みます。

上里は平地なので秩父と違って山の影響などなさそうですね。良かったです。

影の影響

いよいよ一枚一枚の窓の影の情報が出せます。

この窓はダイニングのFIX
12月の太陽の軌跡です。
リビングが張り出しているので13時くらいから窓に影ができるのが解りますね。

南東の建物の影響もほんの少しありそうです。8時頃まで影を作ります。

夏は?

7月の太陽軌跡

9月の軌跡

日射がかなり入りますね。
アウターシェードに日射遮蔽は委ねているのでこれで良いのです。
アウターシェードに頼らないならもう少し長くしても良いかもしれません。
でも建物のバランス的にこのくらいが綺麗かな?

デザインと屋根のガルバの制約もあるのでこれで進めたいと思います。

パッシブハウス

パッシブハウスはエネルギー計算の基準となる床面積の根拠がシビアです。
人が使うことができないスペースは面積に入れることができません。

壁の厚みは面積から除く

壁の中には住めないですよね。そこは面積に入れられないのです。
細切れな小さな部屋が多い日本の住宅はとても振りかも知れませんね。
大きめの部屋の方が壁が少なくて有利ですね。(笑)

階段も含めない

階段は上り意外には利用できないと考えて面積に入れることができません。
これは厳しいですね。上り下りだけとはいえきちんと利用できるのですから面積に入れさせてほしいですね。

天井高が低いお部屋は割引

天井高が2000mm以下は50%の計算です。1000mm以下は計算対象にもなりません。階段下収納などは100%の面積にはならないので注意してくださいね。

収納や機械室など注意が必要

メインの解から使うことができない収納などはさらに割り引き。小屋裏収納や地下室などですね。使いにくいからと言うのが理由でしょうか?厳しいですね。
1400mmしか天井高がとれない、小屋裏収納などは50%*60%で30%になります。30%視化面積参入できないのは本当に厳しいですね。

実際の面積は?

この建物は125.45㎡+18.21㎡(小屋裏)=143.66㎡

でもパッシブハウスの計算上は102.12㎡

分子となる外皮面積は大きめ。分母となる面積は小さめ厳しいです。

これでエネルギークリアーさせるのだから大変です。

パッシブハウス

屋根の影の影響を見るために 屋根の入力です。
屋根の上面ではなく破風板や雨樋が影響しますね。

日射取得における影響のあるところを念入りに

雨樋の下端のいちを特にしっかり寸法通りに書きます。上は適当で良いですね。
破風の下端はちょっと安全側に出し気味です。関西や九州などは出し気味だと逆に危険側になりますから注意が必要ですね。
シャッターボックスの影響の大きいです。
シャッターの枠がかなり影響します。かなり出っ張っていますので。
ガラスをかなり影にします。

そのような影になるものを書き込み、それらは断熱外皮ではないのでnon-thermalに設定し再計算
外皮合計面積に変化がないことを確認します。
赤く塗りつぶされているところが熱の逃げを計算してある外皮ですね。

パッシブハウス,設計 デザイン

サッシの取り付けは重要です!

窓は日射熱取得にとても重要だけど、熱が逃げる大きな弱点になりますね。

サッシを取り付けるのに躯体部分に補強が必要。
その補強の木材部分には断熱がきちんとしにくいから、熱橋となってしまいます。

雨漏りしない取り付け、ゆがまない取り付け

窓取り付け部分には熱橋ができてしまう。でもそれは仕方ないですね。きちんと長持ちするしっかりした取り付けが重要ですから。
ゆがみや雨漏りはあってはならないこと。
断熱を優先するあまり長持ちしないのでは仕方ないですから。

窓と窓のつなぎ目は躯体との取り合いがないので、チェックしておきましょう。

基本は高耐久

長持ちしない家はダメですよ。

デザインに凝りすぎたり、温熱にこだわるのも良いですが基本は長持ちです。

どんなに省エネでも、どんなにかっこよくても、修理や建て替えにたくさんのお金がかかったらがっかりですね。(笑)

長持ちする窓の取り付け方法

いろいろノウハウがあるのです。書き切れない。皆さんは取り付け方が重要なことだけ理解しておいてくださいね。
具体的な取り付け方は、皆さんがお願いした工務店に聞いてくださいね。(笑)

パッシブハウス

窓の入力がややこしい。でもとても重要ですね。

日射熱取得が重要!

皆さんご存じのように、パッシブハウスでは日射熱の取得が重要です。

日射熱を家の中に入れたり、遮ったりして冬暖かく、夏涼しくしますね。

フレームとガラスの面積

フレームの性能、ガラスの性能それぞれを入力し、さらにそれらの面積を計算します。

窓の幅や高さ、フレームの幅などを入力すると残りがガラス。
そしてガラスが躯体からどのくらい引っ込んで設置されているか?
フレームがどのくらい引っ込んでいるか?
そのような情報を入力します。
左が設定が終わったAPW431スライディング
右が設定前です。
半外付けなので大きいFIX部分が躯体より少し前み出ているのが解りますね。
そしてスライディング部分のフレームが太いこと!びっくりですね。
ここから熱が逃げやすいと言うことが解りますね。

窓は、フレーム、ガラスの性能それぞれをきちんと計算してさらに、取り付け位置による影の影響をきちんと把握しましょうね。!!

パッシブハウス

上里町でパッシブハウスを計画中。

平屋なのでいつもより、TFA(有効床面積)に比べて外皮面積が多くなるから注意が必要。

ボリュームの把握

まずはボリュームの把握。ボリュームはスケッチアップにプラグインしたデザインPHを使います。
家の形状を入力して、外皮面積を確認し窓の入力が終わりました。
窓を入れても総面積が変わっていないことを確認。

外皮面積の取り方

ここで外皮面積は、断熱のいちばん外側の面積であることに注意!
日本の計算だと柱の中心で囲まれた面積だけどパッシブハウスは違います。
断熱材が厚いですから。断熱が厚ければ厚いほど外気に触れる面積が増えるのは当たり前。
だから当然、外気に触れる面積を計算するのです。

平屋は不利?有利?

平屋は TFA(有効床面積)の割に 屋根や土間の面積が大きくなります。
エネルギー計算は 床面積あたりのエネルギーの消費量を計算するので平屋は数字的には不利になりがちです。

UA計算では外皮面積が大きくなるから逆に有利になりますね。
UAでは有利に、パッシブハウスなどの計算では不利に。

実際にどの部分にどれだけ逃げるか計算進めると解るので この家のパッシブ計算の流れを解説していきますね。

皆さんにもどんなことをやっているか解ると思いますので。