省エネで快適に住むには、冷暖房のエネルギーの少ない家を作ることが重要です。
そのためにきちんと計算をし断熱の設計をしています。
そして、重要なのはきちんと作ることです。
施工のばらつき
きちんとした性能を出すためには、正しい施工が重要です。
より丁寧な施工が必要です。
ですが、100%の施工はできません。人の手に委ねるものですから施工ミスも起こりえます。
そして施工者によるばらつきもあります。
これらは仕方の無いことです。
それらをできる限り減らしたり、万が一の時でもリスクの無い納まりにすることが重要です。
丁寧に時間をかければ良いというものでもありません。
コストを落とすためには施工品質を確保しつつ、施工のスピードも体で切です。
施工スピードを上げると、どうしてもきちんとできないところも出てきます。
どこが重要か?どこが重要では無いか?
例えば断熱材の施工でもとても重要なところとあまり重要では無いところがあります。
それをやったら結露のリスクが高まり家が腐ってしまう。それでは困りますね。
とても重要なことです。
それは適当でもほぼ性能に差が無い。このような場所に手間をかけても人件費が高くなるだけですね。
全てのことを100の精度でやれば良いのですがそれは不可能ですね。
重要なところは確実に。それほど重要で無いところはある程度曖昧に。
そうできないと施工者も大変です。
一から十まで張り詰めた状態だと、本当に重要なところのミスが増えてしまう可能性がありますね。
理屈を知らないとどこが重要か見誤ることがありますね。
普段から施工者も学ぶことが重要です。
断熱材に気流が入ると断熱性能が落ちる
当たり前のことですが、断熱材がしわしわになっていたりすると、空気が通りやすい空間ができてきて壁体内で気流が起こります。
そうすると断熱材の性能が発揮されないのです。
柱間柱の空間の寸法にあった断熱材を使わないといけない理由がそれです。
もちろん断熱材が小さければ空間が空いてしまいますし、断熱材が大きくて無理矢理詰め込んでもしわしわになってしまいます。
きちんと断熱材が奥まで入れられていない場合もそうですね。
一般的な袋入り断熱材の施工方法
https://www.afgc.co.jp/knowledge/2017/04/26/27
シート別張りの断熱材でやる方が楽かも知れませんね。
気流を入れない
断熱材の入れ方が100%上手くいかないなら隙間を塞ぎ気流を入れなければ良いという考え方もあります。
そもそも壁体内に気流が入らなければ、断熱材の隙間を空気が動くようなことも無くなるはずです。
壁体の表裏で対流が起こるほどの隙間は考えられません。主には壁体の上下での隙間を無くすことが重要そうです。
どのような隙間があるか?
壁体に気流が入るところはどのような場所でしょうか?
土台と剛床
剛床と柱回り
巾木周り
コンセント
スイッチ
壁と天井の取り合い
桁との取り合い
そして耐力面材と躯体
ダクト、配線などの貫通部
たくさんありますね。
それらをきちんと塞ぐことが重要ですね。
躯体ワーキンググループ
HEAT20では設計部会の中に躯体WGというのがあります。
そこで現実の施工に沿った方法での検証が進められています。
私も委員の一人なのですがとても勉強になります。
そこでの話し合いの内容なども皆さんにお伝えしたいのですが、まだ公式に発表されていないので残念ですがここに書くことができません。
当社の住宅には、それらの内容を素早くフィードバックしておりますのでご安心ください。