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髙橋建築

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小鹿野町下小鹿野見学会2日目始まります。

昨日は見学会初日。
今回も、ほとんど宣伝しませんでした。
仕事増やしてもやりきれないので。(笑)

本当に当社のことを理解してくださる人の仕事を一生懸命やりたいと考えています。
そのため、宣伝はしないのです。
お友達や、ご親戚などからのご紹介や、知り合いから話を聞いた。
ほとんどそんな方のお仕事をしています。

だから当社のお客様はいい人ばかり。
本当にいい人ばかりです。
数年に一度くらい手強い人もいますけど。

今回も大勢の方が来てくださっています。
30組以上。ありがたいですね。
今回もお知り合いから聞いたという人が何人も来てくださいました。
いい人のお友達はいい人なんだと言うことを再確認。(笑)
話が弾みます。

それと、他社で計画中、建築中という方も多数いらっしゃいました。
別に当社の内容を隠していませんから、見に来ていただけるのはとてもありがたいです。
当社の建物を見て、良かったところが少しでもあれば、お持ち帰りいただき、ご自分のおうちの計画に生かしていただけると良いですね。
すでに作ってしまった人でとても後悔されている方もいらっしゃいました。
「髙橋建築を知っていれば絶対に建てたのに!」
そう言っていただけるととてもうれしいですけどちょっと複雑な気持ちですね。
当社の宣伝不足?ちょっと申し訳ないですね。

ロフトのクロスがお子様に大人気

こういったキャラクターのクロス人気がありますね。
雰囲気が一気に楽しくなります。

ロフトに木の天井もちょっと贅沢ですね。
在庫品を使っていただきました。(笑)

子供室のロフトも人気の空間ですね。

小さなお子さんも上り下りしてました。楽しそうです。

今回久しぶりの夜の見学会。

夜の見学会は2組 3人のみ。
とても勉強になったと言っていただきましたけど、あまり人数が集まらず、
これはちょっと期待外れでした。
当社で今現在計画中のお客様に見ていただけると、照明の計画が上手くいくと思うのですけど。
本日も夜9時まで開催しておりますので、特に当社で計画中の皆さんに見てほしいです。
お待ちしております。

秩父 下小鹿野 完成現場見学会のお知らせ

2024/6/29(土) 6/30(日)の2日間 完成現場見学会を行います。
時間は9時~21時 
当社事務所のお隣です。
お隣と言うこともあり 夜まで開催です。
照明の雰囲気を味わって、夜のくつろぎ感を確かめてみてもらえればと思いました。
久しぶりの昼間・夜間 連続の開催です。

今回の住宅は パッシブハウス基準ダブル認定を目指しております。

現在パッシブハウス認定は 以前からある本家本元の パッシブハウス研究所の パッシブハウス認定と
アメリカパッシブハウス研究所の パッシブハウス認定の二つがあります。

私は両方の免許を取得しております。国内では両方とるのは珍しそうです。
超高性能住宅のお墨付きを2つ取得。
1つで十分ですが、両方の認定の比較をして見たいと言う私の趣味みたいなものです。

木の外壁とALC

外装は 杉の赤身にキシラデコール塗装とALCの外壁です。
どちらもとても長持ちする仕様ですね。
ALCはヘーベル・パワーボード。ヘーベルハウスと同じ素材です。
軽量気泡コンクリートという素材で、20~30年ごとに塗装を繰り返すことで、とても長持ちする外壁です。
素材自体はあまり痛まないので、メンテナンスし直せばほぼ新品同様となります。
当社では長く使っていますが、20年以上経った他のハウスメーカーの住宅と比べると、当社でALCを使った住宅が圧倒的にしっかりして見えます。20年後、30年後がどうなるかが重要だと思っています。



木の外壁に関しては、あまりご存じない方は「長持ちしない。」「メンテナンスが大変。」と勘違いしがちです。
それはとても古い建物や仮に建てたような粗末な建物を見ていることが原因ではにでしょうか?
100年、200年経っている住宅や倉庫などを見て、木の外壁は痛みやすいと思っていませんか?
よく考えて下さい。その建物はすでに100年経っているのですよ。
すごいじゃ無いですか。
100年持つなんて。(笑)
今の住宅に主流で貼られている”窯業系のサイディング”はどのくらい持つと思いますか?
20年くらいでボロボロなのも多いですね。
数年ままでは綺麗だったのに、とてもみすぼらしい感じになった。そのようなおうちが周りに多くないですか?
10年、20年で大変痛んで見えます。
木のような本物の素材は、古くなっても経年劣化で味わいが出てきます。それほどみすぼらしい感じにはなりませんね。
そして痛んだところは部分的に補修も容易です。
デザイン性のある窯業系サイディングはモデルチェンジなどで数年で同じものがなくなり、部分的な補修も難しくなります。

建物概要

今回の建物は、建物は少し大きめです。37.7坪くらいでゆとりがあります。

太陽光発電10kW以上 蓄電池10kWh以上

許容応力度計算耐震等級3

UA=0.22

C=0.2以下

認定長期優良住宅

太陽光発電付きのパッシブハウスですから ZEH LCCMは余裕クリアー

大手ハウスメーカーの皆さんも勉強のため視察に来たり、する内容の住宅です。
長持ちする高性能住宅をローコストで。と言ういうが当社の目標です。

ビルトインガレージが便利

それにビルトインガレージが付いています。

濡れないで、おうちに入れるのは、とても良いですね。
お買い物や、お子さんの送り迎えなどにとても便利です。

広々玄関ホールが気持ちいい。

今回、ご主人様のご要望の一つが、広い玄関ホールでした。
玄関は住宅の顔ですね。
おうちに来るお客様は、玄関で帰る人がほとんどです。
玄関でそのおうちの評価をしていきます。
来たお客様が気持ちよく感じてほしい。
そして素敵な住まいだなと感じてほしい。
スペースを無駄に感じる方も多いとは思いますが、他にはあまり無いレベルの気持ち胃の良い玄関を計画してみました。

家族が使いやすい位置に洗面コーナー

おうちに入って"手洗い・うがい”が日常になってきました。
玄関を入って使い安い場所にあると良いですね。
玄関から見て、あえて存在感を少し残しています。
洗面台を綺麗に使うのは難しいですね。
歯ブラシ、化粧品などたくさんのものが使われます。
上手く隠すのも大切ですね。
玄関から見た広々感と、洗面を見えにくくすることの両立を考えました。
カウンター上においてあるものを見えにくくしています。サイドの腰壁の高さが絶妙ですね。
そして3面鏡は便利ですね。カガミの裏が収納になっています。
ですが、ちょっとダサい。
どうしたら素敵に収まるかを考えました。既製品の3面鏡に見えない納まりでしょう。
素敵ですね。

カウンターは在庫のウォルナットを使わせていただきました。
洗面ボールも在庫品。
当社の倉庫片付けにご協力いただきありがとうございます。(笑)

LDKに入ると圧倒する広々空間

玄関ホールは広々空間ですから、広い玄関ホールからLDKに入ったときに狭く感じてしまったら残念ですね
入った瞬間に視線がどのように移動するかを考えなくてはなりません。
できるだけ広々した空間に見せたいですね。

LDKはキッチンの脇を通ります。
カウンター上の雑多のものはあまり見せたくないですね。

まずはこのように見えます。すっきり上手くまとまっていますね。
ウォルナットのフローリングとキッチンやフローリングの色合いが落ち着いて素敵ですね。
そして視線を右に移していくと広々空間です。

斜めに奥行きを感じる距離をとってあります。
そして視線の先の壁をカウンターからの間接照明で明るくし、さらに奥行き感をアップ
さらに視線を移すと、外の景色が伸びやかに広がります。
いかがでしょうか?
実物を見たくなりませんか?

そしてさらに前に進むと大きな吹き抜け空間が目に入ります。

吹き抜け天井は明るめの木にしてみました。
一年を通して吹抜の大きな窓のおかげでとても明るいですね。

どんなテーブル・ソファーが入るのでしょうね。家具選びも楽しみの一つですね。

写真右側はステディーコーナーです。
写真忘れました。(笑)

素敵なキッチンはセミオーダー

キッチンはこだわりたいところの一つですね。
それぞれの人が思い描くキッチンがあると思います。

思いを全て実現しようとするとオーダーキッチンにせざる追えませんね。
でも、コストがかかる。

コストをかけずにできないか?
今回それにチャレンジしてみました。

メーカーの便利機能+お客様こだわりの機能。使いやすさ。

キッチンはアイランドですがオープンな感じを保ちつつ手元を隠します。
そして、リビング周りで使う細かなものを収納できたり飾りも置けるカウンターや棚も付いてます。
リビング側から使える収納がとても便利そうですね。
アイランドですからキッチンの周りが回れます。
右からも左からも回れるとても便利なキッチンです。

間接照明も素敵ですね。

キッチン本体はI型のキッチンです。その背面に奥行き550のカウンターです。
サイドには食品のストック棚もあります。扉を開けると一面収納です。

収納量バツグンですね。
BOSCHの600mm食器洗い機も付いています。
ゼオライト乾燥で蒸気も出ません。高気密高断熱住宅にうってつけです。

背面カウンター上には 手の届きやすい位置にフラップアップの吊り戸棚。
奥様は身長が小さめなのですがこの高さなら使ってもらえそうです。

キッチン天板は普通よりも奥行きを20cm以上広げてあります。

そうすることでざるやボールなども置けますね。細かな調理道具もたくさんあります。計量カップ、秤。スライサーいろいろありますね。料理中に出したり片付けたりも大変です。
そして料理が終わった後も全て綺麗に、棚に戻すのも大変ですね。
明日もすぐに使うものなら、カウンタートップにおいておきたい気分にもなりますね。

シンクはシゲル工業のスッテップシンクです。

まな板。水切り。かごなどが高さを変えておくことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=mGt2WCb4hqk&t=1s
とても便利そうですね。

2階吹抜 廊下

とても解放的ですね。
明るめのフローリング。天井材と 濃いグレーの手すりのコントラストがかっこいいですね。

そのほか見所たくさん

ロフトや ご主人の書斎
寝室や明るい子供部屋
小屋裏収納。
玄関収納
ファミリークローゼット
ランドリースペース
畳コーナー

盛りだくさんですね。

見学会場所 日時

場所は当社事務所の近くです。
当社に来ていただければ見えます。
https://maps.app.goo.gl/Nxm7N9XiTtX5s19B9https://maps.app.goo.gl/Nxm7N9XiTtX5s19B9

時日時は6/29(土)6/30(日)です。
時間は何時でも大丈夫。基本的には9時~21時の予定です。

将来、家を建ててみたいと思う方 是非参考に見に来て見てください。
当社は、ほぼ営業しません。電話での後追い等しませんので安心です。
(しつこい住宅会社にはうんざりですよね。その手間もコストなのに残念ですね。)
営業レスでコストダウンを目指しております。

また、すでに建ててしまった方の、自宅との比較も大歓迎
当社のオーナ様も遊びに来てください。
自宅の良かったところなども教えてくださいね。
新しいお客様に見ていただくのも大切ですが、オーナー様との会話も楽しいです。
お待ちしております。(笑)

今回は 予約無しで開催します。ご自由にお越しください。
詳しいお話がしたい方は事前にご連絡いただければ、できるだけ特別な時間を設け対応させていただきます。

どうしても日程が合わない方はご相談ください。
当社のお隣ですので、随時対応できます。夜でもOKですよ。
ご連絡お待ちしております
(Email)info@ta-k.jp

お問い合わせURL https://ta-k.jp/contact/

上里パッシブハウス(仮)

上里パッシブハウスの認定もあとわずか

認定資料の訂正も提出しました。

写真も提出が必要なので写真撮影も行ってきました。

とても上手に住んでくださっています。

庭はまだできていませんが、木の外壁が素敵です。
西側にある寝室はアウターシェードが下ろしてありますね。

ダイニングキッチンです。

テーブルも当社の手作り。厚い無垢板です。

キッチンもオリジナルキッチン。間接照明と PH5の照明も素敵です。
ルイスポールセンPH5はお客smあのこだわりですね。優し光の広がり方が綺麗ですね。 
天井、床も無垢の杉板。
壁は珪藻土。珪藻土はお客様自身が塗りました。お疲れ様でした。

キッチン背面は大きな前面収納です。とても綺麗に整頓してありました。食器は下部引出です。

扉4枚分開きます。2カ所ずつですけど。

いちばん右にはお菓子がいっぱい入ってました。(笑)

当社では食洗のおすすめはBOSCHです。外に蒸気を出さないでゼオライトで乾かします。
蒸気を出すタイプや、最後に解放して湿気を外に出すタイプより、室内の温湿度環境が良いかなと考えてのことです。

オリジナルキッチンとはいえ使い心地が重要です。
引出レールは、

Häfele

ハーフェレです。
外国嫌いでメンテ重視の当社ですが、どうしても日本製で代替え品が見つかりませんでした。

レンジフードはアリアフィーナ。こちらは日本製です。

IHはbosch

魚焼き器はなしなのでここに引出を付けることができます。

便利そうでしょ。ここで使いたいものたくさんありますよね。

洗面台は玄関近くとおうちの中央にあります。

メーカー品では出せない味わいでしょ。

お客様のタイル選びのセンス良いですね。

ロフトはお父さんの基地となっていました。(笑)

発熱すごそうなマシンが!!

玄関収納もやばいレベルです。大工さんが頑丈に作りすぎ?(笑)

大工さんが作ったトイレ収納も良い感じですね。

黒い玄関ドアもおしゃれ。

寝室やその他プライベートな部屋のかっこいい写真もありますが、プライバシーに配慮して割愛します。

パッシブハウスオープンデーやオープンウィークスにでも見せてもらえたら良いですね。

全館空調セミナー好評でした。追加コメント

PHJ理事セミナー
全館空調セミナーが終わりひと安心です。

80名以上の参加者がありました。
皆さん強者ばかりなので少々緊張しましたが、多くの人に良かったとコメントを貰うことができました。

写真を撮ってくれた人がいたので記念にアップしておきます。
疲れ気味でちょっとやつれている感じでしょうか?(笑)

パッシブハウスと全館空調

パッシブハウスは高断熱なので、普通の家に比べて熱の逃げる量が半分以下。
圧倒的に少ないです。

熱が逃げないということは 冬は寒くなりにくく、暖房エネルギーはとても少なくてすみます。

そして日射も上手く利用しますから、本当に使うエネルギーは少ないです。

とても寒いときだけ、少し暖房すれば良いだけ。
当社では、暖房に使うエアコンは6畳用がほとんど。これ1台でまかなうように設計します。

パッシブハウスの基準では年間暖房需要が15W/㎡k 
ピークの暖房負荷が10W/㎡です。普通の家は100㎡くらいですから 10*100=1000ですね。
1kWの暖房ですみます。6畳用エアコンの半分以下です。
3畳用エアコンというのがあれば、それで暖まります。

断熱性能が全館空調の一部

私が常に言っているのが、パッシブハウスそのものが全館空調だと言うこと。
エアコンをどこかに付ければ、家中が暖まります。
逃げる熱が小さいので上手く換気を組み合わせて熱が流れるルートを作れば、ほぼムラ無く家全体が暖まります。
家全体が暖まるのですから、全館空調と言えますね。

暖房の方が考えるのが楽ですね。
一般的には 冷房に比べて暖房の方が消費エネルギーが大きいですから、パッシブハウスにするだけで、暖房がクリアーしやすいと言うのは本当にありがたいですね。

パッシブハウスといえども冷房は難しい。

冷房は難しいです。
太陽の日射熱や、内部発熱がマイナスに働くからです。
そのままでは暖かくなって言ってしまいます。

日射熱取得が大きい部屋や、人が多い。特別な機械があるなど内部発熱が多い部屋には、より多くの冷房エネルギーを送らなくてはなりません。
部屋ごとの冷房負荷の違いが大きいのです。
部屋の温度が自然に同じくらいにはできません。

これが、パッシブハウスと言うだけでは夏は全館空調とは言い切れない理由です。
エアコンの冷房エネルギーを送る仕組みが必要です。
換気経路を利用した熱の搬送だけでは間に合わないのです。

だからといって、各部屋にエアコンを付ける必要はありません。
それは過剰設備です。
お部屋にエアコンがあったら冷えすぎますし、風はいやだし、音もうるさいですね。
それではどうすれば良いでしょうか?
効果的にエアコンから熱を運べれば良いのです。

当社では、エアコンボックスとDCモーターのファンを組み合わせてそれを実現しています。
負荷が大きい部屋にはよりたくさん冷気を送る仕組みを作っています。
失敗も重ねてきましたがようやく上手くいくようになってきました。

このシステムでは、使わない部屋には送る必要が無いわけですから省エネです。
パッシブハウスだから少量の空気で冷えます。無駄な空気の量を送らないので気流感も少ないですね。
そして、部屋にエアコンが無いのはとても静かです。
エアコンが動いたり止まったりするとそれだけでおきてしまうこともありますよね。

NADR省エネ換気システム

昨年より、さらに進化したシステムを考えています。
家全体の熱は上手く調整できるようになってきました。

前のブログでお話ししたように、空気の汚れなども除去する仕組みです。
家の中の空気は汚れています。
外が綺麗かというと、そうでもない時期も多いですね。

温湿度を整えストレス無く、そして綺麗な空気を吸うことができるようにします。
そして、機械の音の問題や清掃やメンテナンスの問題などにも取り組んでいます。

これについては、当社の取り組みを知りたくて、メーカーさんや問屋さんなども視察に来ます。
何か名前でも付けておきましょうか?
空気清浄エアコン循環還気システムとか。
短く、空清循環エアコンかな?

シンプルに汎用品で

住宅は、自動車や、スマホと違いなかなか買い換えることができません。
自動車なら トヨタから日産に変え変えたり
スマホなら iPhoneからAndroidに買い換えたりできます。

全館空調も、ハウスメーカーのように特別な仕組みで開発された製品にしてしまうと修理が大変です。
修理にとてもお金がかかってしまいます。
怖いですね。

ですから、一般の電気屋さんや、家電量販店などで手に入る機器で作り、取り替えられる仕組みにしておくことが重要なのです。

そのためには汎用品を使うのが一番です。
値段も安いですし、同じような大きさのものが将来も手に入ります。
性能は上がっていくでしょうから、とても良いですね。

より安く 長持ちする 良いものを

利益や売り上げ追求では無く、家を建てる人の利益のためにプロの目線でしっかりと頑張ります。
仕事途切れないから本当にありがたいです。
余分な営業などの経費使わなくてすみますので。
皆さんありがとうございます。


全館空調 (メーカークレームあったので書き直しました。)

一度アップしましたがメーカーからクレーム入ったりちょっと炎上したので取り下げていました。少し訂正し、直しましたが炎上怖いので、シェアはお控えください。(笑)
たいしたこと書いてないのですけど。
でも、様々な方から間違えていない。
良く書いてくれた。ありがたい。などメールいただきました。
現在の高断熱住宅を牽引する研究者さんや、住宅生産者の皆さんです。
見たいというリクエストが多く寄せられたので、差し支えない範囲に絞って再公開することにしました。
こういうことをご承知の実務者さんには解りきっていることばかりの内容ですが、この言い回しはまずいとかありましたら、教えてください。直します。

様々な全館空調がありますね。
それらの全館空調がどんな仕組みでどのような感じなのか考えたいと思います。

全館空調比較、メーカーに直接聞く

全館空調がブームになり、どのような仕組みが良いのか、どのメーカーのシステムが本当に良いのか?
おうちを建てたい皆さんお悩みだと思います。
我々工務店もその内容の違いなど把握して設計に生かしてきました。
そのため、工務店の全国組織であるJBNで勉強会をしようと言うことになりました。
JBNのなかの環境委員会というオタクの集まりで企画することになりました。

東京に30名集まりZOOMで150名ほど。メーカーはこちらで選ばせて貰いました。

特徴あるメーカーを選定

たくさんのメーカーがありますが、全ての話を聞くのは大変です。
特徴があるとか、メジャーだったりするところに絞りました。

我々が選んだメーカーは 

OMソーラー
ひのきや
キムラ
ダイキン
ゼンダー
ユカコ

です。
それぞれについて説明を聞きましたので私の感想付き解説です。
メーカーの皆さんには感謝です。


私の理解の範囲の 私個人的な意見なので、皆さんで判断くださいね。
私なりの解釈なので、間違えていたら教えてください。都度訂正させていただきます。

**********************************
申し訳ございません。一部の参加メーカーさんから、ご意見をいただきました。
メーカーさんに都合の悪いことを書いてしまい申し訳ございませんでした。
内容を差し障りのない範囲にしていただきます。

OMソーラー

最初に発表くださったのがOMソーラーさんです。
OMさんは屋根で日射熱を集熱しその熱を床下に送り暖房を手助けする仕組みが有名ですね。
そのOMさんがさらにシステムアップして作ったのがOMXです。
https://product.omsolar.jp/lineup/omx.php

出展 OMソーラーホームページ https://product.omsolar.jp/lineup/omx.php

できることをいろいろ取り込み頑張っているシステムです。
屋根で集熱そしてその熱を床下に送り暖房利用
太陽光パネルも有ります。熱交換換気システムも入り、冷房もできます。
さらにヒートポンプの排熱でお湯もわかすというすごさ。

思いつくことを全てビルトインした感じですね。
実物も見て体感したことがあります。

かなりのお値段がしそうですね。

将来、壊れたときは大変そう。私は汎用品を使い回すのが好きなので少し心配です。
空気集熱面も発電も、どっちみち太陽の出ているときだけなので、十分発電出来れば、太陽光パネルの電力で、エアコン動かし、エコキュート動かすので十分かとおもいました。

私は10kWの太陽光発電システムを200万円くらいで買い、それにエコキュート エアコンの方が、安くてすむし、リスク管理の面でも良いかなと感じました。

そしてさらに、全館空調システムとしてパッシブエアコンが紹介されました。
https://passivaircon.com/?dgm_bcn_cdc=tSWXyWvosEJAdMoS7vHg05PevH47OOtCQXYdNmLk

出展OMソーラーホームページhttps://passivaircon.com/?dgm_bcn_cdc=tSWXyWvosEJAdMoS7vHg05PevH47OOtCQXYdNmLk

エアコンを小屋裏に設置して、各部屋や床下に暖房を送るシステムです。
OMXみたいに複雑ではなく冷暖房に特化しています。
床下に空気を送ることで足下を暖めます。
床下が広いチャンバー代わりになるので、1Fの様々なところに暖気を分配しようとしています。
小屋裏から床下や1Fを暖めることのできる大量の空気を送るのが特徴のようです。
小屋裏エアコンと床下エアコンの2台のエアコンにした方が、エアコンも汎用品が使えますし、故障のリスクも分散できるので単純なのが好きな私は一般的な小屋裏エアコン、床下エアコンで十分かもと思いました。
でも、エアコン1台で家中に大きな風量で冷暖房できるので、1台でムラの無い空間を作るには良いかも知れないと思いました。
足下も温かいですし。

キムラ エアボレー

次はキムラさんのエアボレーです。
このシステムも実物を体感したことがあります。

https://arumik-skog.com/airvolley/


出展 キムラホームページhttps://arumik-skog.com/airvolley/

単純に床下エアコン専用機を床付近に配置しています。
そして床下に冷暖房の空気を送り2階には、ダクトで送ります。

十分な断熱性能があれば快適になると思いますが、冷房も床下利用というのが、難しそうです。
床が冷たく不快になりそう。床下で結露を起こすリスクがありそうだと思いました。
環境委員会のメンバーからも、そのあたりのを懸念する質問が出ていました。
メーカさんの説明では全く大丈夫だし、これまで事故も起きていないとのことです。安心しました。

紹介されたシステムの中では単純なのは良いと思いました。コストも安そうです。

桧家 Z空調

テレビでもCMをしているZ空調です。

https://www.z-kucho.jp/

ご存じの方も多いと思います。

出展 Z空調ホームページhttps://www.z-kucho.jp/

エアコンを中央に配置し、熱をダクトで分配しています。エンジンはダイキンのアメニティーエアコンです。
https://www.ac.daikin.co.jp/sumai/aircon/housing/built_in

それを各階の建物中央におき空気をダクトで送るしくみです。
桧家さんの担当は特許と言ってましたが、この仕組みは誰もが昔から考えやっていたことなのでどこが特許なのか?ちょっと解りませんでした。ホームページでは吹き出し口の仕組みが特許と書いてあります。??
特許に触れると怖いのでどこが特許か知りたいですね。

床下に「すみか」のような熱交換換気扇を置いてますね。これをエアコンに入れているかは解りません。

中央に配置し、ダクトを短くすると言うことを説明していましたが一般的なことですし、SAをエアコンに入れることも皆さん良くやることですね。
熱交換した空気をエアコンに入れても熱交換された後ですから換気システムの性能が高ければそれほど効率に影響するとも考えられません。外皮性能の方が影響すると思います。
多くの空気は建物中央から循環風量として再加熱されます。循環風量が多いことは効率が上がり、温度ムラも少なくなりますので良いことかも知れません。

良いと感じたところとは、エアコン自体はダイキンの汎用機の異形版ですから信頼性はありますし、交換などもしやすいでしょう。

桧家さんのシステムはダイキンのアメニティーエアコンを利用し商品とした感じでしょうか?
説明員のかたがZEH(等級5)レベルの断熱で十分。お客様アンケートでも皆満足していると言っていました。
ZEHレベルの断熱で温度ムラを無くすのはエアコン大きくして風量に頼るのかなと思います。
その辺の考え方はわかりませんでした。

ダイキン サラビア

全館空調ではなく、除湿を目的に作られた機械です。
https://www.ac.daikin.co.jp/kanki_home/saravia

換気システムと小さなエアコンが一体化されている機械です。

出展ダイキンホームページhttps://www.ac.daikin.co.jp/kanki_home/saravia

冷暖房を目的とした機械ではなく 外の空気を綺麗にして、ちょうど良い温湿度にして取り込む機械です。
フィルターで外の空気の汚れを取り、熱交換器である程度の温度まで熱交換します。ここまでが換気システムと同じ機能。
それに小さなエアコンで除湿をします。再熱除湿機能付きなので冷えすぎないようにコントロールもできます。

能力は小さいですが給気冷暖房システムです。
我々が作るパッシブハウスレベルの住宅ならこれで熱がまかなえる可能性があります。

スペックはこんな感じです。
冷房能力800W 暖房能力1000W 除湿能力1.1L/h 換気能力120m3 顕熱交換率81%(暖房)

小型の割にはまあまあです。
小さめなパッシブハウスなら1台ですむかも知れません。

1,2階2台設置なら十分でしょう。
再熱除湿付きの換気システムがあり、1.1L/hですから除湿量も機械的には十分あります。
しかし、これはSA(給気)のみ除湿するものです。室内の発生分は除湿出来ないので注意が必要です。
室内では、人体から、料理から、浴室から、植物からかなりの水分が発生します。それは別途エアコンで除湿せざる追えません。
その場合にはやはり、高断熱のパッシブハウスレベルの住宅では、エアコンの稼働率が下がりますので、きちんと除湿出来るか疑問です。
SAだけで除湿するのではなく、室内の空気も含めて循環風量で除湿出来できれば良いなと思いました。
個人的には、ちょっと残念です。
室内の除湿専用機みたいなのが作ってもらえると良いですね。
アメリカではこんなの売ってます。
https://www.santa-fe-products.com/product/santa-fe-ultra70-dehumidifier/https://www.santa-fe-products.com/product/santa-fe-ultra70-dehumidifier/

ダイキンさんのように 世界で活躍する巨大メーカーが、住宅レベルの空気質にまで目を向けてくれて開発してくれたのはありがたいですね。私たちが望むものまであと少しといった感じです。
今後に期待です。
(アドバイスしてあげたい(笑))

ゼンダー コンフォフォーム

次はまたしても世界企業ゼンダーです。スイス発祥でこの機械はゼンダーチャイナが作っています。

世界で全館空調、換気システムと言えば泣く子も黙る大本命です。

パッシブハウスを数多く作っている田中ホームさんが、日本に良いシステムがないので、自らが日本の総代理店として日本向けに改良し輸入し、販売しています。
https://blauleben.jp/comfohome.php

出店コンフォフォームカタログhttps://blauleben.jp/images/comfohome_pamphlet.pdf

簡単に言うと換気システムとエアコンが合体したシステムです。
妥協がなく良いものを組み合わせて作った機械です。

スペックも高性能住宅にはちょうど良い感じです。
冷暖房能力は、ピークを考えパッシブハウスだと少しゆとりがあります。しかし、パッシブハウスなら通常は弱運転、定格運転になるため、機械は長持ちしそうです。
換気風量も200m3/h50坪の家なら十分そうです。 循環風量600m3 室内を均一で安定した温湿度にできそうです。
エンタルピー熱交換率。少し低めですがパッシブハウス認定用の数値。日本の換気システムでは公称値から12%減でしかPHPPで計算出来ないくらいの信頼性なので、信頼性がある80%はとてもすごいことです。
除湿能力が1.3kg/h これも十分です。循環空気も除湿出来るので室内は快適です。

温湿度データーも公開していましたが、室内のどこでも、どの時期でも温湿度が均一でちょうど良い。
データーを見ても変化がなく「つまらない」レベルです。パッシブハウスジャパンで分析してみたことがあります。
消費電力も少なく、すごい機械です。

欠点は、
・機械が大きいこと。ある程度の場所が必要です。
配管の取り回しも大変です。これは大きな風量を安定的に圧損少なくすることで省エネにするためなのでやむを得ないところです。
・海外製だと言うこと。部品点数は少なく修理しやすく作られています。メンテは修理と言うより部品交換での対応と言うことになります。
電気屋さんなら部品を取り替えるだけなので誰でもできると言うことです。しかし日本のお客様は、すぐ修理の対応になれていますから、どのくらいの時間がかかるか心配です。部品の在庫はあると言っていましたので、逆に早い可能性もあります。
・設計、施工が重要。安定的な風量の確保のための設計やきちんとした施工がより大切です。これまで説明した他のシステムでも同じです。

私の評価としては、私が知る限りでは最高の機械です。
これだけ良くできた機械があるなら、他のシステムはいらないと感じてしまうほどです。
これが主流になれば、とても良くなると思います。

ユカコシステム

最後はユカコシステムです
https://yucacosystem.co.jp/about/

このシステムも一般の機械を上手く組み合わせ室内を快適にしています。

出展ユカコシステムホームページhttps://yucacosystem.co.jp/about/

換気システムのSAは広い空間に吹出しそれを1畳ほどのエアコン室に取り込みます。
ここでトルネックスなどの空気清浄機を挟む場合もあるようです。
それによりエアコンは汚れず、掃除の回数も減りますし、性能も維持されます。

エアコン室で冷暖房した空気はファンにより床下や各居室に送られます。FANを居室用にそれぞれの付け空気を送る仕組みと、大きなFANで送り自然に分配する方法がとれるようです。

最大の特徴は、循環風量がとても多いこと。1部屋あたり100~200m3位の空気を循環させます。
風量が大きいですからそれほど温度差がない空気でも冷暖房が可能です。

エアコン室も大風量が流れエアコンの冷暖房の空気とすぐにミキシングされます。
冷暖房の目標温度と5℃くらいしか変わらない空気を各部屋に供給します。吹出空気が熱いとか寒いとか無く快適そうです。

エアコン室もダクトも温度が下がりすぎたりしませんから、結露の恐れもありません。
大風量ですから、エアコンの効率も良さそうです。

機械も普通のエアコンと 普通のDCモーターのFANです。安く手に入りますし、交換やメンテナンスも簡単です。

このシステムも体感したことがあります。
とても快適でしたが、やはり風量が気になりました。そしてエアコン室には10個以上のFANが所狭しと並んでいたのに少々びっくりしました。

DCモーターのFANですので、エアコンに比べたら消費電力はわずかです。
壊れにくいですからランニングコストはたいしたことないでしょう。
しかし100m3以上の大風量を循環させるシステムなので150Φくらいのダクトが必要になりそれを至る所に取り回さなくてはなりません。

FANも定価で4万円位するのでは無いかと思います。安い汎用品とはいえ数があると、購入代金、施工代金もまあまあかかるのかなと思います。
パッシブハウスレベルならもう少し風量を落とせるかも知れませんし、結露コントロールができればもう少し温度差がある空気を搬送しても良いかも知れません。
超高断熱の住宅でユカコシステムが採用されてくれば、もう少し変わってきそうです。

最後に

私の理解力不足でところもありましたがところもありましたが、各社、今までの施工例なども踏まえて改良されてきている結果が、現時点のシステムだと思います。
良いところもありますし、私にとって疑問点もあります。
もう少し詳しく話を聞きたい部分もありました。

ある程度の知識を持って今までトライアンドエラーを繰り返してきた人なら私の中途半端な説明の裏にある内容も解ってくださると思います。
今回はあまり難しいところには踏み込まず、一般の人でも詳しい人なら読み取ることができる解りやすいところをお話しました。

私もいろいろ試しています。
詳しい聞きたい人は是非話を聞きにいらしてください。当社で建築を考えてみたい方大歓迎です。

補足説明
私が考える全館空調の考えは、断熱性のをあげ、できるだけ設備能力をを小さくすることです。
設備能力が小さくなると言うことは、風量も少なくて済むと言うことですので、気流感が少なくなります。
運転が弱運転ですめば、音も小さくなります。
小さい設備は値段も安いです。
ですが、他に考慮すべきことと相反することも出てきます。
例えば小さな能力の機械は、思いがけない負荷に対応しにくいと言うことです。夏場に予想以上に大勢が集まりパーティをすると言うことなどあると内部発熱が多くなり小さな能力の機械では間に合わないことがあるかも知れません。子供室なども、高性能のゲーミングマシンが動いたりすると負荷が多くなります。そのようなことが予想される場合には負荷に対応することができるように余力がほしいところです。
エアコンの風量が多いと言うことはエアコンの効率が上がると思います。効率を優先させるなら多少の気流感や、音などを我慢するという人もいるかも知れません。
人それぞれ、考えることが違いますので設計の仕方も変わるでしょう。
今回のブログはメーカーさんを比較して優劣を言っているのではなくて、私が理解した範囲での特徴を書いたに過ぎません。
皆さんそれぞれが良く検討をして、計画してくださいね。

全館空調 理事セミナー

今週末に理事セミナーを行います。

全館空調の内容です。
事前にはなりますが、私の考えを少しお話ししておきたいと思います。
詳しい内容はセミナーを聞いてください。

今なぜ全館空調?

パッシブハウスは、高断熱の技術により最低限の設備で、快適な空間を実現する技術です。

きちんとパッシブハウスの設計ができている住宅で、冬なら日中晴れていれば、ほとんど暖房を使わずに、快適に生活することができます。
13年前に当社で作った秩父パッシブハウスは、完成してからほとんど暖房を使っていません。無暖房で生活をしています。一冬中、暖房を全く使わないのです。エアコンや、ファンヒーターなど全く付けなくても、温かい空間になります。
魔法みたいな感じです。
真冬の朝方は20℃を切って17、18度くらいになってしまうことも多いですが、朝の2,3時間だけ。
お日様が出ればすぐに20℃を超えてきます。

何日もお日様が出ない日が連続するとどうなるでしょうか?
今年の冬で曇りや雪の日が続いたときには15℃まで落ちた日もあるようでした。
寒いとはいえ、それでも15℃です。
トレーナーくらい着れば十分過ごせますね。

夏はどうでしょうか?
夏はお日様の熱は邪魔になりますからきちんと日射遮蔽を行います。
それにより、冷房を減らすことができます。
温度は割と抑えやすいのですが、問題は湿度です。
快適性を求めるとエアコンによる冷房は必要になります。
パッシブハウスといえどもエアコンを動かすことが多くなります。

エアコンを動かすと言ってもパッシブハウスだと6畳用エアコン、大きくても14畳エアコン1台を動かせば良いレベルです。すごいですね。

しかし、冬でも、夏でも、自然任せですと室温は変化します。
日中は暖かめで、朝は涼し目です。
南側の部屋は暖かめですし、北側の部屋は涼し目になります。
それほどの温度ムラは無いですが、温度ムラや、一日の中での温度変化は、割とあります。

より快適にすむにはパッシブハウスといえどもエアコンなどの熱源に頼ることになります。
そして、家の中あらゆる場所の温度ムラを解消していこうとすると、空調設備を考えることになります。

そして家の中のほとんどを快適にすることができるシステムを全館空調と呼んでいるようです。
パッシブハウスならすでに、それほどの温度ムラはありませんし、概ね快適性は維持できていますので特別な設備が無くても、どこかにエアコン1台れば全館空調の家と言えなくは無いと思います。
パッシブハウスなら、それだけで全館空調の家と言うことです。

全館空調とは

全館空調は「家全体を快適な空間」とするためのものです。

パッシブハウスではすでにどこかにエアコンが1台あれば全館空調と言えなくは無いですが、現在普通に作られている多くの住宅はそこまでは性能が無いですし、パッシブハウスといえども、より安定した空間を目指すこともできますので、ここではあえて、設備により家全体の空調を考えることを全館空調と呼びましょう。

全館空調に求められること

全館空調に求められることはどのようなことでしょうか?

お狭い意味では 室内の 「温度」 「湿度」 「気流」 の調節です。
全館空調というなら最低限これらの調節ができないといけません。

そして、広い意味では   「浮遊粉塵」 「臭気」 「汚染物質」 「微生物」の 除去
これらができることも大切です。
人間が一日に摂取する空気を重さにするとおよそ20kgです。
食べ物や水よりも圧倒的に多いのです。
綺麗な空気を20kg吸うのか?汚れた空気を20kg吸うのかでは大きく違いますね。
それが健康にどの程度影響するかはわかりませんが、カビや化学物質を吸い続けるのが体に良くなさそうだと言うことは誰でもわかります。

全館空調の役割

これらを考えると全館空調には2つの大きな役割があることが考えられます。

一つは 温度 湿度 気流 の調節
  冷暖房の役割です。

もうひとつは、浮遊粉塵 臭気 汚染物質 微生物の除去
  換気の役割です。

この二つの役割を持たせ、効率よく効果を出せる仕組みを持たせなくてはなりません。

現状の全館空調

以前炎上してしまったブログに書きましたが、現在の全館空調は、温度と湿度(除湿のみ)を全体的にコントロールできるものしかありません。

パッシブハウスレベルの家ですと、大がかりの設備を使わなくてもすでに、ある程度はコントロール可能ですから、現在売られているレベルの全館空調システムがどこまで必要か?と考えるレベルです。
そのため、パッシブハウスを作る我々の仲間は、1台のエアコンで、上手く空気が回る仕組みを作ることを一番に考えています。
その方が、コストも安いですし、メンテナンスも楽ですね。

どこを目標にするか?

全館空調に求められる性能はどこまで必要でしょうか?
過剰な性能要求は、とてもコストが高くなります。

家の隅々まで 温度差無し、湿度差無しにすることが全館空調に求められる性能でしょうか?
私はそれは難しいし、必要無いと思っています。

生活をする上で、不快な場所をできるだけ無くし、健康が維持しやすい家を目指す。それで十分ではないでしょうか?

寒くて我慢できない。
暑くて我慢できない。
汚れた空気を吸い続ける

そういうことが無い空間が維持できればとても良いですね。

パッシブハウスレベルの家なら、基本性能が高いので、大がかりな設備を使わずとも容易に実現できそうです。

目標とする空気質

それではどのくらいを目標としていくのが良いのでしょうか?

ビル衛生管理法では

温度 18~28度
湿度 40~70%
気流 0.5m/s以下
二酸化炭素 1000ppm以下
浮遊粉塵量 0.15mg/m3以下
ホルムアルデヒド 0.1mg/m3以下
  ・
  ・
のようです。

PASSIVE HOUSEでは
温度 20度(冬) 25度(夏)
湿度 12g/kg以下(夏)ですね。

パッシブハウスにお住まいの方の温度を測ると
温度 22度(冬) 26度(夏)
湿度 40~60%
位で生活されている方が多いようです。

でもそれを実現しても難しい点がありますね。
人それぞれ感じ方が違うと言うことです。

好みの問題が大きいと思います。
ある人に合わせると、ある人は快適ではないと言うことにもなる場合があります。
  寒がり 暑がり 体調変化 年齢変化 等で大きく変わりそうです。

人体の温感を考えて見ましょう。
  温度(室温、放射面温度)
  湿度
  気流
  活動量
  着衣量

で、暑さ寒さは感じ方が変わります。

湿度が高ければ暑いと感じることもありますし、風も寒いと感じたり、すずしいと感じたりもします。
動いていれば暖かくなります。
服を着ても暖かくなります。

均一が良いのか?

このようなことを考えると、均一温度、湿度空間を作れば良いのか?と疑問も出てきます。

家事などで動き回るひとと、ソファーで寝そべる人の快適な温度は違いますし、
布団に入って寝るときにはまた温度の感じ方が変わります。

その人その人、その時々、その空間にあった温度、湿度がありそうです。
それをどの湯に実現していくか。それが難しい問題です。

無理矢理、温湿度均一の快適を目指しすぎて
エネルギーの使いすぎは省エネなパッシブハウスを作るのに、本末転倒な話では無いかとも思います。

全館空調とともに省エネな住まいを考える。その目標

どのような空間を考えるのか?
どのレベルにするのか?
設備の性能を考える上で目標を考えておかなくてはなりません。

住まい方を工夫することで、とても省エネにできそうです。

均一な温湿度にしても、人それぞれの好みや、体調、活動量、着衣量など様々な条件で、感じ方は違い全ての人が一番満足な温湿度というのは、とても難しいです。

それなら 皆の好みに近いある程度の温湿度環境を作り、それぞれの生活の工夫で調整して貰った方が省エネになりますね。

パッシブハウスなら、快適なベースの温湿度を環境を作るのは、簡単です。
当社では、そのベースの環境を作れることを目標としたいと思います。

この続きもあります。より詳しい情報もあります。セミナーで

セミナー前なのでネタバレしてしまわないよう、とりあえずここまでにしておきます。
皆さんのご参加をお待ちしております。




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