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髙橋建築

日記・想い

本日はHEAT20の検証部会の日です。
当社も実測などでお手伝いさせていただいています。

本庄パッシブハウスに来ていただいたときの様子が報告されました。

積水ハウスの温熱の第一人者である梅野さんにも見ていただきました。

HEAT20で今回の測定期間での最低気温平均が紹介されてました。2024年12月と 2025年1月です。

寒い順に並べたとのことです。
秩父が北海道に挟まれています。(笑)

でもこれが事実。
住宅会社の中には「埼玉なんだからこの断熱で十分高断熱です。」。高橋建築はオーバースペックとか言うけど、この表見てどう思いますか?
日本の性能で考えてもこんな感じ。

さらに世界基準で考えている当社なら、現在の断熱に根拠があることが判ってもらえるでしょうか?

測定データーは溝口さんがまとめてくださっています。

箱ひげ図を使っていて見やすいですね。
ここから判ることがたくさんあります。
当社物件ばかり目が行きましたが、非核をしながらメンバーで時間を掛けて分析出来たら楽しそうだと思いました。

断熱・気密

G1、G2、G3はご存じですよね。
HEAT20で提唱されている断熱グレードです。

一般的には 秩父は5地域なので、G2は0.34 G3は0.23です。
熊谷は6地域なので G2は0.46 G3は0.26ですね。

ですがこの表をよく見てください。
地域のところに 宇都宮と 東京と書いてありませんか?

そうなんです。
5地域の代表として宇都宮で計算してある数値なのです。
6地域は東京を代表都市として計算しています。

本来は、住宅を作る地域で計算し直さなくてはならないのです。

そのツールがこちらです。
外皮水準地域補正ツール

これで補正してみた結果がこちらです。

熊谷も東京と比べると寒そうですがG3はむしろ楽になりました。
秩父はG2が同じでG1,G3は厳しくなりましたね。

熊谷のG3が楽になるのはちょっと驚きです。

HEAT20では「システム認証」と言う精度もあります。
システム認証ホームページ
システム認証では、シナリオの①,③に関しては「概ね満たす」で良いことになっています。
これは、その工務店の建物が一定の水準にあることを示すために作られた制度です。
一つ一つの建物がその水準をクリアーしていると補償するものではありません。

秩父は5地域なのでUA0.23
なので0.23で再計算すると

概ね満たすなのでOKです。
0.24でもOKでした。

しかし、これには大きな落とし穴があります。
「本認証は、この申請で示された内容に従って企画された住宅システムが一定の水準であることを証するもので、建設された個々の住宅の性能を保証するものではありません。」
システム認証G3の建物が本来のG3の性能を持っているわけではないと言うことですね。

ですが、システム認証通りに建てられた建物であれば「G3の認証住宅」と胸を張って言うことができるというわけです。
それも書いてあります。
「本認証は、個々の邸別住宅ではなく、「住宅システム」として、モデルプランを用いて、断熱等の仕様や適用地域を申請いただき、それが一定の水準であることを認証するものです。認証取得後は、申請いただいた内容に適合する住宅全てを、HEAT20 の「認証住宅」と称することができます。」
システム認証をとれば少しハードルが下がるという感じです。

しかし、きちんとG3の建物だと言うなら、建物ごと個別に計算したUA値が、地域補正で求めたUA値以下にしておきたいですね。

このことを、HEAT20の鈴木先生に確認したところご回答いただきました。
「認証に合わせるか否かの差であり、ここはつくり手の判断でよい とおおらかに考えています。」
G1,G2,G3のグレードを作ってくださった先生も、別に数値競争ではないので、それぞれ考えて良い家を作ればそれで良いと考えていらっしゃるみたいですね。

たまに、HEATが競争をあおっているかとのようなことを言う人がいますが、それは間違いです。
UAの競争ではなく、住みやすく省エネな家を作るためのシナリオを満たすか満たさないかという水準です。
住宅シナリオ

「日射の計算が入っていない」とか「換気の計算が入ってない」とか目くじらを立てて行っている人がいますけど、あくまでもシナリオを満たすための、目安ですから。
先生がおっしゃるように それぞれが「おおらかに」利用しましょうね。(笑)


皆さんも自分の地域で試してみてくださいね。
 

メディア掲載・受賞

小鹿野町にある当社が建築した住宅が雑誌に記載されました。
タイトルは世の中の状況に合わせてG2だけど 当社の紹介された家はG3!

HEAT20で発刊した雑誌です。
岩前先生の調査に協力していたので選んでいただいたみたいです。

当社では様々な家が候補に挙がりましたが、岩前先生が是非この家を取り上げたいと言うご希望だったのでこの家になりました。

炬燵暖房の家です。とても素敵ですね。
エアコンはほぼ使わず、炬燵メインでの生活です。

食べるのもくつろぐのも炬燵。ゴロゴロ生活うらやましいです。

気になる方は是非、雑誌を手に取ってみてください。