温湿度は省エネに
おうちの中を快適に
さらに省エネに
今までは温度、湿度を快適にすることを考えてきました。
冬は20度
夏は25度
それがパッシブハウス基準
それを目指した設計です。
省エネもできるようになりました。
ほとんど暖房が必要ない家も作れてきています。
温熱的にはほぼ完成しました。
次は空気質です。
埃、におい、VOC、微生物
においやVOCは換気システムにより、とても良い状態になっています。
しかし、数年前コロナが流行し、感染が広まりました。
特に家庭内での感染も多かったようです。
誰か一人が感染してくると、家族皆感染してしまう。
これを改善するには?
数年前、HEAT20で設計部会の中で省エネ換気システムワーキンググループが始まりそれに参加させていただけるようになりました。
主査は 保健医療科学院の本間先生です。
様々な情報をいただき私なりに省エネ換気システムを考えてみました。
本間先生にもお知恵をいただいたり、ほかの先生にもご意見を伺いながらのチャレンジです。
基本的な仕組み自体は、以前から誰でもやっているようなこと。
当社でも15年位前にこの仕組みの前身はありました。
NADRの考えを取り入れる
政府から出ている換気のガイドラインなどでも、きれいな空気の換気量が確保できていれば、感染の確率はかなり下がることが発表されています。
しかし換気量が多くなれば、冷たい外気、暑い外気がたくさん取り込まれることになり、冷暖房エネルギーが増えてしまいます。
そのためそれを克服するシステムが必要になります。
欧米ではそれを克服するための研究もおこなわれているようです。
本間先生からレクチャーを受けNADR(Non-infectious Air Delivery Rates)の考えを取り入れたシステムの構築を考えました。
当社の超高気密高断熱の利点を生かしつつ、室内の空気をきれいにし、さらに家庭内感染を抑えるシステムです。
それも省エネで。
昨年夏プロトタイプ1号完成
建築お宅の皆さんなら見るとわかると思いますが簡単にシステム説明
一番左に 換気システムのSAと室内循環 次が空気清浄機 次が空調機 次が送風機で各部屋に配ります。 各部屋からまた戻ります。
現在はさらに進化し12月に3号機が完成。現在4号機製作中。
邪魔にならずメンテしやすいように、どのように作るか?どこに配置するか?
空気の流れを確実にするのが難しいですね。
考えることはたくさんあります。
空気清浄能力は?
差を見るためにAIRDOGと比べることにしました。
比較のために購入した家庭用のプレミアモデルです。15万(笑)
環境センサーをエアドッグでキレイにした空気のみで包まれる位置に設置。これ以上きれいな空気がないという位置です。
きれいになっていますね。
素晴らしいです。
カタログの数値とは???
一方当社のシステム
だいぶいいですね。
エアコンが動いていますので26.5℃の吹き出し温度でエアコンも動いているようです。
能力はすごい。究極のシステム?
空気清浄機はトルネックス。
家全体なので風量はエアドッグの数倍は空気を流しています。
さらに温湿度コントロール。
メンテナンスがしやすい。
このシステムは、汎用品のみで作られています。
壊れたらそれぞれを入れ替えるだけ。
ハウスメーカーなどがやっているパッケージ化されているものは壊れたら大変ですね。
その都度数十万円、200万とかかかったりして。(笑)
当社のものは、空気清浄機も汎用品。サイズが変わっても取り換えやすい。
エアコンも普通の家庭用エアコン
送風機も汎用品。
直すときのことまで考えられています。
性能が最高の理由
それは最高性能の汎用品をチョイスし組み合わせているから。
空気清浄機は、電気集塵式で大きめです。
エアコンは再熱除湿付き
送風機は省エネDCモーター
それぞれがその分野で最高の性能です。
一緒ににチャレンジしませんか?
当社が今回公開したのは、これを汎用的な技術としたいから。
少しでも多くの家で実践してもらいたいから。
一緒に勉強する仲間を増やしたいから。
事例の蓄積が、さらにより良いものへと進化できるから。
今年はさらに進化
今年はさらに、進化できそうです。
一昨日、ある博士から新たなアイデアをいただきました。
家の中の空気を安定させる新たなアイディアです。
これから実践できる家を探します。とても楽しみです。
一級建築士
パッシブハウスジャパン理事
高橋建築株式会社
高橋慎吾