G3 と パッシブハウス
パッシブハウスジャパンの会員向けセミナーを行いました。
タイトルは「G3を曳き回せ。」
HEAT20が提唱しているG3の水準はとても高いレベルですね。
そのG3の仕様の建物を使って様々な変更を加えながら実際の性能を比べようということです。
「ホームズ君省エネ診断エキスパート」という国の基準で計算できるソフトを使いまずはG3の建物の仕様を決めていきます。
間取りは自立循環型住宅の標準モデルです。
仕様は 当社の標準仕様です。
このプランだとUA=0.24 秩父は5地域なのでギリギリG3にならないレベル。窓の大きさなどちょっと変えればG3になりますけど 会員の多くがいる6地域ではUa=0.26でG3となりますのであえてこのままスタートしました。
建物の角度を変える
性能をよくするために外皮の性能以外はハイスペックで計算です。日射取得率のよいガラスを使い、よい換気システムで入力してあります。
まずは秩父地域に建つと仮定して建物の向いている方位を変えてみました。
やはり真南向きがかなり性能が高くパッシブハウスレベル
45度触れでも暖房はパッシブハウスですね。
冷房需要は振れると大変ですね。北向きはあり得ないですけどやはり南向きが良さそうです。
窓の大きさ つける向きで大きく違います。
地域で全く違う 秩父の冬はお日様の力を使わないともったいない。
真南に大きな窓をを向けられれば 秩父はほかの地域よりとても有利です。同じ断熱の建物なのに、これらの地域中で一番有利なのはすごいですね。
一方、南に窓がきちんととれていないと?
日本海側の松江より寒いですね。 さすがに青森は大変です。
南側にきちんと窓がつけられると7kWh/㎡ 窓の付け方が悪いと25kWh/㎡
3.5倍も違いますね。
せっかくG3まで断熱しているのにこれじゃだめじゃん!って感じですね。
換気も影響大!
熱交換換気が第三種換気になるとどうでしょう。秩父は外気温が低いので南の大開口で十分な日射取得ができてもパッシブハウスではなくなってしまいます。
東京でも暖房需要も増えますが、秩父ほどではないですね。
高断熱になればなるほど換気のウエイトが高くなってきますね。
寒い地域しか熱交換換気が必要ないという会社さんは、あまり断熱性能がよくないと言っているようなものですね。
まとめ
G3レベルの建物でも秩父地域や 太平洋側の地域なら 十分パッシブハウスにできます。
しかし、そのほかの要素がきちんと設計できてと言うことです。
せっかくG3まで断熱しても上手な設計ができてなければ、G2レベルの建物と変わらなかったりもします。
内装などは後でも思うように変えていくことができますけど、家の向きや窓の付け方、基本的な設備計画などは変えにくいです。
イニシャルコストやランニングコストを考え、効率のよい高性能住宅を目指しましょう。