当社の築5年の住宅の取材がありました。
HEAT20で高断熱住宅の奨励の本を作るそうです。
その事例として、このお客様の住宅が選ばれました。
このオタクはG3ほぼパッシブハウスクラスの住宅です。
とても温かい住宅です。
ほとんど暖房が必要無いレベルの住宅なのですが、「こたつ」がついています。
掘りごたつです。
写真でも解るとおり、真冬なのにエアコンのコンセントが抜かれていますね。
すごいですね。(笑)
秩父にお住まいの方にお話を伺うと、こたつ大好きな方が多いですね。
私も大好きです。こんな素晴らしい日本の文化があるのに、わざわざ西洋のまねをしなくても良いのにと思います。
現実的には、お客様の希望でソファの提案がほとんどですけど。
皆さんこたつの良さが解っていないのでは無いかなと思います。
こたつの消費電力を見てみましょう
60台のご夫婦がお住まいで多くの時間をこたつで過ごすことが多いそうです。
1月中の毎日の消費電力の平均は、わずか1.532kWh
とても少ないですね。これはパッシブハウスレベルのおうちにこたつだからできる省エネ性能。
普通の家だとすごいことになりますので注意してくださいね。
昨年のパッシブハウスジャパンで行ったアワードが行われました。私はそこで審査員としてエネルギーを分析し発表いたしました。
エントリーされているのはパッシブハウスクラスのおうちでエアコンを使用しています。
日本全国の住宅がエントリーされていましたが、静岡のパッシブハウスを除く建物の冬の一日の暖房が10kWh位でした。
パッシブハウスクラスでも10kWhですよ。当社のこたつ住宅が1.5kWh
それと比較すると、この家の性能! 生活の工夫での省エネのすごさが解るでしょう。
パッシブハウスで「こたつ」は相性バツグン
パッシブハウスレベルの住宅の性能なら、暖房しなくてもさほど寒くないです。
1月のリビング室温です。1週間分です。もちろんエアコンなどの暖房器具は付けてません。
室温は17.8度まで下がってしまっている日がありますが、日中は20度を超えていて暖かそうですね。
この室温で「こたつ」がつけばとても快適ですよね。
上半身が少し涼しく、下半身が温かい。とても理想的です。
床暖房は足裏だけですから(笑)足全体が暖かいこたつは優秀です。
ここで重要なのは、パッシブハウスクラスの住宅なら、室温があまり下がらないため、メインの暖房がいらないと言うことです。
エアコンやファンヒーターなど無くても大丈夫なのです。
こたつの内部の温度は?
朝晩、こたつを付けているみたいですね。
こたつ内は35度くらいになると温かいと感じ、スイッチを切るかもしくはサーモスタットが働きスイッチが切れるみたいですね。
それほど高くないことが解ります。
掘りごたつもXPSできちんと断熱がなされていますから一度暖まると、しばらくは暖かいみたいですね。保温性バツグンです。
それほど運転しなくても大丈夫と言うことです。
「スイッチが入っていなくても自分の足の熱で暖かく感じることある」とも言ってました。
寝室も気持ちいい。寝やすい
高断熱の住宅は、少しの暖房でどのお部屋も暖かくなると言うのがメリットですが、そこまで暖かくない方が良いという部屋がありますね。
それは寝室です。
もちろん、呼吸に影響があるほど寒いのは良くありません。10度以下に下がってしまうようでは、ダメですね。健康を害します。
当社の高断熱の建物ではリビングを22℃とかに暖房すると寝室まで22度になってしまうと言うのは良くあります。寝室は暖房しなくてもです。家中どこでも温かいというのは都合が悪いこともあります。
お客様から住み心地を聞くとこんな回答があります。
毛布1枚だけで冬を過ごした。
羽毛布団が無駄になってしまった。
布団をかけて寝たいけど熱くて寝苦しい
など。
寝室が暑いのは良くないですね。
「少し涼し目でお布団を軽く掛けて寝る」というのが快適そうです。
それではこの家の寝室温度を見てみましょう
日中は、日射取得熱の影響で20度を超えていますが就寝時は17℃から20℃くらいですね。
とても良い感じです。
これならお布団を掛けて寝るのが気持ちよさそうです。
家事も快適
リビングにくつろぐひとに合わせると言うことは、室温を高めにしなくてはなりません。
家事をしながら動き回っているひとにとっては、暑く感じます。
少し涼しいくらいの方が、動き回るのには楽ですね。
パッシブハウスで「こたつ生活」なら、それほど室温を上げる必要もありませんから、家事をするひとも楽ですね。
室温低めというと、寒がりの女性には大変になるとお感じになるかも知れませんが、そうでもありません。
なぜなら、室温が18度の時に壁や床や天井などの温度もほとんど変わらない温度だからです。
気持ちの良い、5月くらいの温度を想像してもらえると解りやすそうです。
暖房をしなくても、全く温度を意識しなくて快適な時期。そういう感じなのです。
活発な子供も快適
パッシブハウスレベルの住宅だと動き回る子供が冬なのに汗ばんでいる姿を見ることがあります。
子供にとっては暑いのでしょうね。
子供は活動的ですから、発熱もすごそうです。
子供のことを考えずに、リビングでくつろいでいるお父さんに合わせる必要があるのかな?
そう常々考えていました。「お父さんのためだけの家じゃないぞ!」そう思います。
「子供のために暖かく」と考えがちですが、パッシブハウスレベルの家はそれほど寒くはなりませんから、子供のためには暖房はいらないかも知れませんね。パッシブハウスレベルのこたつの家なら、くつろぐひとはこたつ、室温は少し低め。それが実現できそうです。
家族が集まる
家族のコミュニケーションは必要ですね。
楽しくわいわい。
せっかく作った新しいおうちで、家族がバラバラに生活する。
コミュニケーションもとれない。
そんなので良いですか?
お父さんがソファーでごろっとしていたら、他の人はどこに?
近くののテーブル?
ご飯食べたら自分の部屋に戻っちゃうかも。
快適なこたつなら自然に人が集まります。
皆で集まり、テレビを見たり、ゴロゴロしたり。
スペースが多彩に利用可能! 省スペースにも有効
こたつスペースは、食事もできます。
くつろぐスペースにもなります。
ゴロゴロもできます。
お客様を接客もできます。
子供の勉強にも使えます。
そのほかいろいろ・・・・・・・
これらをするのに、それぞれのスペースを作ったら大変ですね。
こたつスペースならすべて可能です。
すごくないですか?
テーブルにソファー。それぞれすごくスペースとりますよね。
せめて10畳くらい必要ですよね。狭苦しいリビングダイニングは貧素でカッコ悪く見えます。
テーブルソファーに憧れていたんだろうな。なんて感じます。
小さめのせこいテーブルや小さなソファーは残念ですね。
同じ10畳なら6畳の畳コーナーのこたつスペースと4畳の多目的スペースにしたらどうでしょうか?
子供が遊んだりするスペースとして広々残しても良いですね。
6畳の部屋なら1畳くらいある大きなこたつが置けますよ。
この大きなこたつが当社では人気です。大勢がいっぺんに座れますから。
最初の写真の家は8畳に地袋がついてます。とても広くて快適です。
周りに収納がついていて手を伸ばせばとれるので便利ですね。
地袋カウンターにお気に入りのモノなど飾って楽しむのも良いでしょうね。
高橋建築が進める新しい考え方
このような考え方が今まではありませんでした。
「寒い家にこたつ」それが常識でしたから。
「高断熱住宅にこたつ」
この新しい考え方をHEAT20で発表したのは、もうずいぶん前です。
今回、HEAT20の書籍を作るに当たり、高断熱住宅を推進したいという他に、これからの断熱住宅を考えていきたい。高断熱住宅ならではの新しい住まい方を考えたいと言うことで、当社のこの建物が推選されたようです。
「リビングにソファ」?
憧れはあるかも知れませんけど、
「リビングにこたつ」
一度考えてみませんか?