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髙橋建築

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日本太陽エネルギー学会

お世話になっている須永先生が会長をなされていた日本太陽エネルギー学会で冊子を作られました。

太陽のエネルギーについて研究している学会ですね。
太陽エネルギーは 皆さんご存じの発電ばかりではなく 熱で利用する方法もあります。

このページで記載された 一般のかたへ太陽エネルギーの説明の冊子が作られました。
当社の関わったものなども載せてありますので皆さんご覧ください。

入門編 建築3ゼロエネルギー住宅実現の要点 のページに秩父パッシブハウスの写真が出ています。

太陽エネルギー学会ホームページより

秩父パッシブハウスがトップページに登場です。

当社も、様々なところで知られてますし、事例に使われるくらい注目されているんですよ。(笑)
秩父のかたはあまりご存じないですけど。

太陽エネルギー学会ホームページより

こちらも当社の作った建物の事例です。
旭化成建材さんのネオマの家です。この技術がヘーベルハウスにも生かされ始めています。

これらは 当社の13年前 8年前の事例です。

今はさらに進化!!
断熱性ばかりでなく様々な性能アップでさらにコストダウン。

最新事例は 2025年 2/15、16にパッシブハウスオープンウィークスを行います野でご覧いただけます。是非見にいらしてください。

こちらをご覧ください。
https://ta-k.jp/post-6303/

もうすでに建築を始められてしまったかた、建築会社が決まってしまったかたは見ない方が良いかもしれません。
残念ですけど。

ものつくり大学の環境工学の授業

毎年この時期になると松岡先生に呼ばれ大学で講義を行っています。

環境工学の授業です。エクセルでシミュレーションをしながら建物の温熱について理解していくと言う内容です。

最初は外皮の熱の逃げなどについて熱貫流などを求めていきます。

そして、通気、換気などの熱ロス

内部発熱や部材の熱容量などを計算していきます。

非定常で室内の温度変化を求めるところまでやり、実測値と合うかを確認します。

普通の授業で非定常計算をつかい室温をシミュレーションするとことまで学ぶのはなかなかすごいですね。
ちなみに2年生の授業です。

理解して付いてきている学生もたくさんいますが、付いてこられない学生も多いようです。
何をやっているのか全くわかってなさそうな人もいます。
ここまで難しい授業ですから、やむを得ないと思います。

松岡先生にはむず可過ぎて環境工学が嫌いになってしまわないですか?と話しますが、この授業を理解出来る人をゼミに入れたいという狙いもあるみたいです。厳しいですね。
ですが大学の授業ですから、それでいいですね。

私の授業は、この授業で学んだようなことを「実際の建物の設計でどのように生かしていくか?」
という、実務について。

実際にどのようなプロセスで温熱設計していき、どのような性能の建物ができるか?

事例で説明します。

この寒い冬でも暖房が必要無い家が作れるというのには、学生たちも驚いていたようです。

設計者が、温熱設計を理解して設計出来ているか?
全く勉強不足で設計してしまっているか?

それでできあがる家の住み心地は全く違います。

最後の締めはこんな感じ。(笑)
これから建築士になる学生さんを脅しておきました。

樹脂サッシ使ってます。と言われても?

今や樹脂サッシは当たり前となりましたね。
どこの工務店でも樹脂サッシを使っていますね。
高断熱では窓は重要ですから、サッシの樹脂かが進むのは良いことですね。

こだわっている工務店は スマートウインとか パッシブハウス用のキュレーショナー等の高性能木製サッシでしょうか?
当社も高性能木製窓を使いたいけどそこまで使えず、APW430が標準です。

しかし、当社もコストを抑えつつできる限りの高性能化に取り組んでいます。
そのため多くの工務店が使っている樹脂窓より、高性能な樹脂窓を使っています。

左側が、一般的によく使われている樹脂窓APW330 右が当社が使っているAPW430です。
同じ開き方。縦滑り出しのサッシです。外から見たら違いはあまりわかりません。
本当に同じ用途のサッシなんですよ。

構造が全く違いますね。
本当に同じ開き方のサッシとは思えませんね。

私が重視しているのはフレームに使われている樹脂の厚みです。
樹脂は表面から少しづつ劣化してしまうのは避けられません。

長持ち=樹脂の厚さなのです。

倍くらい厚さが違うサッシ。
あなたならどちらを選びますか?

APW330とAPW430

同じじゃないです。

全くの別物です。

APW430は熱の逃げも考えられていて内部もより複雑です。

普通の半外納まりでもこのような温度分布です。
結露しにくそうですね。

普通の住宅会社の営業さんはキット知らないかたばかりです。
そこまで必要無いです。
オーバースペックですというかも知れません。(笑)
本当に大丈夫でしょうか?

サッシは将来取り替えにくいです。
最初に付けたらずっとそのサッシ。

早く痛んだら?
寒かったら?
結露したら?

あなたはどちらを選ぶのでょうか?

一級建築士
パッシブハウスジャパン理事
高橋建築株式会社
髙橋慎吾

家全体の空気をきれいに 最新の空気清浄全館空調システム②

前回の報告は 当社の新しいシステムを導入していただいたおうちと、私の自宅に置いたエアドッグの比較でした。
同一時間とはいえ、リビングを使っている時間に測定しましたので活動量の違いで埃の立ち方など違っているかもしれません。
(住む人の人数がエアドッグ3人 当社のシステム5人 家の大きさはほぼ同じ)

今回は、寝静まり活動がほぼ止まり、数時間のちの測定結果です。
ほぼほこりなどが落ち着いたり、空気中の微粒子やほこりも、当社のシステム、エアドックと取り切った時間を置いたつもりです。
安定した状態で公平に測定です。

エアドッグはオートで運転しています。
ディスプレイはこんな感じ

昨日よりだいぶきれいですね。
エアドッグの説明書にはこのように記載されています。

出展:エアドッグホームページから

50以下がきれいということのようです。
昨晩40でしたがきれいということのようでしたね。
今朝はです。
これ以上ないくらいきれいということのようです。

妻が起きてきて少しうろうろしただけで26になりました。(笑)
掃除が行き届いてないということでしょうか?
妻はよく掃除をしてくれているし、ルンバもがんばっているので、見た目はきれいなんですけど。

エアドッグの環境センサーの結果はこちら

お部屋の中寒いです。
高気密高断熱、床暖のおうちなのですが今に限って朝エラーが出て止まっていました。
こんな時に(笑)

少し寒いし、少し乾燥気味。

一方最新システムのおうちはどうでしょうか?

エアコンが動いてますね。外が寒いのではないでしょうか。
外気も測定しているので見てみたら-4.2℃でした。
さすが寒いですね。
エアコンを上手に使っていただいているようですね。

微粒子も0.1μg/㎥と私の測定ではとてもすごい結果です。
VOCが高いのが気になります。
毎日寝る前の時刻に急激に上がるようです。何かありそうです。
電気集塵フィルターはVOC除去はできないみたいですね。
徐々に希釈されるしかなさそうです。


現在のリビング

ちょっと時間が経ってしまいましたが、こんな感じです。
大きな家ですが6畳用エアコン1台です。
空気も綺麗で温湿度も安定。
もちろんもっと温かくもできますよ。
パッシブハウスでは輻射面温度も高いのであまり高い温度にする必要もありませんけど。

とても良い感じですね。


家全体の空気をきれいに 最新の空気清浄全館空調システム①

温湿度は省エネに

おうちの中を快適に

さらに省エネに

今までは温度、湿度を快適にすることを考えてきました。
冬は20度
夏は25度
それがパッシブハウス基準
それを目指した設計です。

省エネもできるようになりました。
ほとんど暖房が必要ない家も作れてきています。

温熱的にはほぼ完成しました。

次は空気質です。

埃、におい、VOC、微生物

においやVOCは換気システムにより、とても良い状態になっています。

しかし、数年前コロナが流行し、感染が広まりました。
特に家庭内での感染も多かったようです。
誰か一人が感染してくると、家族皆感染してしまう。
これを改善するには?

数年前、HEAT20で設計部会の中で省エネ換気システムワーキンググループが始まりそれに参加させていただけるようになりました。
主査は 保健医療科学院の本間先生です。

様々な情報をいただき私なりに省エネ換気システムを考えてみました。
本間先生にもお知恵をいただいたり、ほかの先生にもご意見を伺いながらのチャレンジです。

基本的な仕組み自体は、以前から誰でもやっているようなこと。
当社でも15年位前にこの仕組みの前身はありました。

NADRの考えを取り入れる

政府から出ている換気のガイドラインなどでも、きれいな空気の換気量が確保できていれば、感染の確率はかなり下がることが発表されています。
しかし換気量が多くなれば、冷たい外気、暑い外気がたくさん取り込まれることになり、冷暖房エネルギーが増えてしまいます。

そのためそれを克服するシステムが必要になります。
欧米ではそれを克服するための研究もおこなわれているようです。
本間先生からレクチャーを受けNADR(Non-infectious Air Delivery Rates)の考えを取り入れたシステムの構築を考えました。

当社の超高気密高断熱の利点を生かしつつ、室内の空気をきれいにし、さらに家庭内感染を抑えるシステムです。
それも省エネで。

昨年夏プロトタイプ1号完成

建築お宅の皆さんなら見るとわかると思いますが簡単にシステム説明
一番左に 換気システムのSAと室内循環 次が空気清浄機 次が空調機 次が送風機で各部屋に配ります。 各部屋からまた戻ります。

現在はさらに進化し12月に3号機が完成。現在4号機製作中。
邪魔にならずメンテしやすいように、どのように作るか?どこに配置するか?
空気の流れを確実にするのが難しいですね。
考えることはたくさんあります。

空気清浄能力は?

差を見るためにAIRDOGと比べることにしました。
比較のために購入した家庭用のプレミアモデルです。15万(笑)

環境センサーをエアドッグでキレイにした空気のみで包まれる位置に設置。これ以上きれいな空気がないという位置です。

きれいになっていますね。
素晴らしいです。
カタログの数値とは???

一方当社のシステム

だいぶいいですね。
エアコンが動いていますので26.5℃の吹き出し温度でエアコンも動いているようです。

能力はすごい。究極のシステム?

空気清浄機はトルネックス。
家全体なので風量はエアドッグの数倍は空気を流しています。
さらに温湿度コントロール。

メンテナンスがしやすい。

このシステムは、汎用品のみで作られています。
壊れたらそれぞれを入れ替えるだけ。

ハウスメーカーなどがやっているパッケージ化されているものは壊れたら大変ですね。
その都度数十万円、200万とかかかったりして。(笑)
当社のものは、空気清浄機も汎用品。サイズが変わっても取り換えやすい。
エアコンも普通の家庭用エアコン
送風機も汎用品。

直すときのことまで考えられています。

性能が最高の理由

それは最高性能の汎用品をチョイスし組み合わせているから。

空気清浄機は、電気集塵式で大きめです。

エアコンは再熱除湿付き

送風機は省エネDCモーター

それぞれがその分野で最高の性能です。

一緒ににチャレンジしませんか?

当社が今回公開したのは、これを汎用的な技術としたいから。
少しでも多くの家で実践してもらいたいから。

一緒に勉強する仲間を増やしたいから。
事例の蓄積が、さらにより良いものへと進化できるから。

今年はさらに進化

今年はさらに、進化できそうです。

一昨日、ある博士から新たなアイデアをいただきました。
家の中の空気を安定させる新たなアイディアです。

これから実践できる家を探します。とても楽しみです。

一級建築士
パッシブハウスジャパン理事
高橋建築株式会社
高橋慎吾



快適で省エネ。安全な温湿度は?(冬)

建物の性能が良くなると、高い温度で住むのが当たり前になってきますね。
暖かいおうちは心地良いです。

高い温度にするだけなら良いのですが、その高くなった温度で湿度を上げると建物にとってとても危険な状態になります。

今日はその説明しようと思います。

空気線図で 20℃のラインと 50%のラインの 交点が 20℃50%の位置です。

その空気が100%の湿度になるところを探し、その温度が結露する温度です。

室内に9.3℃まで冷たいところがなければ、結露しないと言うことですね。
きちんと作られたおうちは、9.3度まで下がるところはほぼ無いですね。サッシの隅っこではあり得なくはないですけど。
ですから20℃50%の室内温湿度で住むのなら結露を見ることはなさそうですね。

次は24℃50%です。

13℃くらいですね。結露しやすくなってきました。高性能なサッシを使っても、気流の当たらない場所などでは13℃位の表面温度にはなるところがありそうですね。結露のリスクがかなりありそうです。

湿度が同じ50%でも室温が高いと結露する温度も高くなります。
温度が上がったら、相対湿度は下げないと結露するのです。

当社のオーナーさんでも26℃60%と言う人がいました。

ここまで来ると17.6℃でも結露してしまいます。

結露起こす可能性が増えますね。
結露が当たり前と言うところまで来ました。

サッシなどの見えるところは結露してもすぐわかるので良いのです。
カビなど生えても発見して対処出来ますので。

問題は家具の裏とか押入の奥の壁など。
ものに隠れた部分は室内の温度が伝わりにくいですから、割と冷たくなります。

湿気は伝わり安いので、その冷たくなっているところに湿気が行って結露します。
押入の中などでカビが生えるのはこれですね。

見えないところなので見つけられませんね。

とても健康に悪そうです。

そういう現象は、壁の中でも起きます。
それが壁体内結露です。

内部結露とも言いますね。

表面からでは全く確認出来ません。
これが起こると、家が腐ってしまったり、シロアリが来たりとても大変なことになります。

どのくらいの温湿度が安全でしょうか?

皆さんが高性能住宅に住んでいる前提での、私の提案です。あまり性能が良くない住宅にお住まいの方は参考にしないでくださいね。

20℃60%位はどうでしょうか?

安全性も確保出来ますし 省エネ性も考えて 割と高めの湿度にしてみました。
12℃で結露します。樹脂サッシ必須ですね。
壁の断熱構成も注意してください。

20℃60%の絶対湿度が8.7g/kg位ですのでそれを元に見てみましょう。

室温がそれぞれ
22℃なら53.4%以下
24℃なら47.6%以下
26℃なら42.6%以下

とても快適そうですね。
エネルギーまで考えると22℃60%とほぼ変わらない、22℃50%位で住めると良いなと思います。

20℃60%とエネルギーが変わらずに室内温度をもう少し高めにするなら22℃45%です。
自然に湿度が高くなるおうちなら53.4%まで上がっても同じ絶対湿度なのでそれならそれで良く、無理に湿度を下げる必要は無いと思います。

人それぞれ、温湿度の感じ方は違うので、省エネ快適でなおかつ、建物を傷めない温湿度を見つけてくださいね。

ちなみに日本の内部結露計算の基準の室内温湿度はこれ。

10度70%

想定が低すぎます。
びっくりでしょ。

大手ハウスメーカーもパワービルダーもこれで定常計算してクリアー出来たから、安全と言っているのです。

本当に安全?

昭和のままの想定ですね。

時間が止まっています。(笑)

一級建築士
パッシブハウスジャパン理事
高橋慎吾

Posted by 管理者