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髙橋建築

換気・空気

第3種換気は室内の空気をファンの力で外に出し、その分の空気を給気口から自然に取り入れる方法です。

第一種換気は 給気と排気の両方をファンの力で行います。
その際に入ってくる空気と出て行く空気を交差させ熱を入れ替えます。
排気とともに捨てられてしまう熱を回収するのです。

ローヤル電機さんのホームページから引用 令和元年5月14日
http://www.royal-elec.co.jp/shop/info/ventilationdetail.php?shopflg=0&rootid=4&category_id=34&product_id=286&quantity=1

このように熱を回収できる換気システムを熱交換換気システムと言います。熱と一緒に湿気も入れ替えられるものを 全熱交換換気 と言い 熱だけ入れ替え湿気は入れ替えないものを 顕熱交換換気 と言います。

とてもすごい換気システムと言うことになりますが弱点もあります。

まずは給気と排気の両方をダクトを使うので工事が大変です。
さらに機械が少し高いです。
そしてモーターが給気用と排気用と2台になってしまいます。

せっかく熱を回収して省エネなのですが、電気代は倍になってしまいます。冬は暖房費が減りますのでとてもお得なのですが 春や秋、夏の夜などは室内と外の温度差は少ないですから 熱交換はあまり必要ありません。それなのにモーターは電気を食ってしまいます。

北海道のように寒い日が多い場所の場合は明らかに得でしょう。でも関東の平野部のようなところはそれ程でもありません。温暖地の場合、省エネ性能では第3種で十分ということになります。

しかし、電気代で比べるとそれほど得ではないと言うことになりますが、住み心地はとても違います。第三種換気の場合、外の空気がそのまま入ってきてしまい給気口の近くではとても寒く感じます。ですが、熱交換換気扇の場合、外の温度がとても寒くても熱交換してある程度暖まって入ってきますから寒さを感じにくくなります。
エネルギーだけの話ではないのです。

さらに当社の作っているような高性能住宅の場合は第一種熱交換換気扇しか選択筋は無いと思います。

熱が逃げないように断熱性能を高めてありますので、壁や屋根や窓などからにげる熱は本当に少なくなります。それに比べて換気による熱の損失がとても大きくなるのです。

計算をすると、第三種を使ってしまうと半分近い熱が換気で逃げてしまうことになります。どんなに断熱しても換気の影響の方が大きくて意味が無くなってしまうのです。
ですから高断熱の住宅と熱交換換気扇はセットなのです。
換気の電気代は少し増えますが、冷暖房エネルギーはとても減りますし、快適性はとても高くなります。

断熱がほどほどレベルの高断熱の住宅ならば、換気の熱損失以上の熱が壁や窓、屋根などの外皮から逃げていますからそれほど気にならないでしょう。その分たくさん暖房すれば良いというレベルになります。

第三種か第一種どちらが良いかと言うことは、地域によっても違いますし、断熱レベルによっても違うと言うことになります。

結論としては秩父地域の場合は朝の冷え込みがとてもすごいですから、きちんと断熱して第一種熱交換換気扇と言うことになると思います。

換気・空気

住宅の換気の設計はとても難しいです。
きちんとした計画をしなくては、健康快適な空気環境にはできません。

換気の仕組みもたくさんあります。

外からの空気を入れるのを 「給気」
家の中の空気を外に出すのを 「排気」
といいます。

給気と 排気とも 換気扇を使うのを 第1種換気
給気を換気扇を使って 排気を自然の穴から行うのを 第2種換気
給気を自然の穴から行って 排気を換気扇で行うのを 第3種換気と言います。

この換気扇は 壁に付いていて直接外と出し入れする「壁付けの換気扇」と
天井などからパイプを通って空気を各部屋から集めて一つの機械で出し入れするタイプの 「ダクト式」
があります。

多くの場合は 壁に空気の取り入れ口が付いていて トイレや浴室の換気扇から排気をするタイプでしょう。
壁付けの第3種換気というタイプに当たります。
このタイプは 設備費がとても安くすみます。ローコストビルダーはこの方法が多いですね。
メンテナンスも用意ですし 消費電力も少ないというメリットもあります。
しかし、安定した風量が確保しにくかったり目的のところがきちんと換気できないなどの問題もあります。 空気環境を良くするという 換気の本来の目的を果たすのが難しくなります。
ですので 高性能な家を目指す工務店は使わないところが多いですね。

次に多いのが 自然の給気口は使うが 排気はダクト式でいろいろな場所から引っ張る方法の第三種換気
これは目的の場所からきちんとダクトで空気を引っ張れるため 前の方法より安定した性能が出せます。
しかし,給気口が自然給気口のため外の風などの影響や温度差の影響で給気口それぞれから入る空気の量のコントロールが確実ではありません。
寒い空気も直接外から入ってきてしまいます。

それを克服するのが第一種換気
空気の取り入れ口(給気) 空気を出す口(排気)を両方ダクトを使い 機械で出し入れします。
そのため 風量がとても安定して計画どうリムらなく空気環境が整えられます。

さらに第一種換気を使うと給気と排気の熱を入れ替えることができます。
暖房した家の中の空気をそのまま外に捨ててしまうのはもったいないので 外から入ってくる空気に熱を渡して 外の冷たい空気が暖まり各場所に配られるのです。
これを熱交換換気扇と言います。外から入ってくる空気も冷たくないので不快ではありません。

第一種の熱交換換気扇を使えば 冷暖房のエネルギーは少なくすむわけです。
そして計画通りの換気が行える。
とても良い方法ですね。

ですがその第一種熱交換換気扇も良いことばかりでは無いのです。
まずは機械本体の値段とダクトを設置する工事費がかかります。
給気と排気を機械で行うわけですからモーターが2つ付いています。電気代がかかります。
熱交換をさせる素子に空気を通すときに圧力がかかるためモーターの負荷がかかりここでも電気が増えてしまいます。

それではどちらが特なのだという話ですが秩父の標準的な住宅で計算してみます。 最初にかかる設備代だけ言うと圧倒的にローコストビルダーがやっているトイレなどの壁から抜く第3種換気が安くすみます。
次にはダクト式の第三種
冷房代暖房代まで考えると10年から20年くらいで逆転し第1種熱交換換気が良くなると言われています。
これは後で表にして見ますね。

しかし 第一種熱交換換気は 綺麗な空気が安定して入れ換えられるので空気環境はいいですし
真冬でも冷たい空気が直接は行ってこないので住み心地は抜群です。
ですので当社では第一種熱交換換気扇を使用しています。

換気の種類に関するお話はここまでです。

換気には重要な点が3つあります。
「設計」[施工][メンテナンス]です。

設計の重要さはおわかりになると思います。
設計の違いによって全く性能が変わってしまいます。かなり特別な勉強と知識が必要です。細かいところは省略します。設計士さんでもほとんどの方が理解していないように感じます。只の営業さんレベルではほぼ理解できていないのでは無いでしょうか?

次に施工
施工の仕方でも性能に差が出ます。ダクトの配管の仕方で圧力損失は変わりますし 長持ちするかも変わります。

最後にメンテナンス。
換気にはこれがとても重要です。
フィルターに汚れがたまるときちんと空気が入れ換えられませんし 圧力がかかり電気代が増えたりすることもあります。
まめにお手入れできるよう 掃除しやすい場所に設置したり掃除しやすい機種を選ぶことも重要です。
機械なので壊れることもありますので取り替えやすく作ることも重要ですし、壊れたときのメンテナンス体制などがしっかり維持できそうなメーカーを選ぶことも重要です。

おまけにダクト径の違いによる圧力損失について。
50mmのダクトを100とすると75mmのダクトは13.2 100mmのダクトは3.1
住宅の大きさなど考えると50mmのダクトではかなりの圧力損失があるので75mm以上のダクトを使うことが重要そうですね。
狭いとこに配管しますから50mmの細いパイプを使いたくなるところですが しっかり75mmの太めのパイプを使う様にしましょう。