住宅の暖冷房のエネルギー計算は、WEBプログラムで主に外皮の平均熱損失と 日射取得を用いて計算します。
建物内の部屋を3種類の分類にわけそれぞれの面積を出します。この辺はご存じですね。
リビングなど「主たる居室」
寝室や子供室など「そのたの居室」
物入れや廊下、トイレなど「非居室」
主たる居室は暖冷房する時間が長く、その他の居室は暖冷房する時間が短い。
その居室だけを冷暖房するのが「部分暖房」 家全体を暖房するのが「全館暖房」です。
そして 常時、連続で暖房するのが「連続暖房 いるときだけ暖房するのが「間歇暖房」です。
普通のおうちはリビングや寝室などを、人がいるときだけ暖房するから「部分間歇暖房」となります。
家全体を連続で暖めるのが「全館連続暖房」です。
現在の一次エネ計算ではこれらのように分類し計算してきました。
しかし、超高断熱住宅の出現によりこの計算方式が当てはまらなくなってきたのです。
そこで現在、新しい計算方法の検討が行われています。
当社はその検討の委員会に入り意見を言わなくてはならないのですが、なかなか難しい。
超高断熱住宅だけに的を絞れないからです。
UA0.3以下の建物だけになれば、家中ほぼ同じ温度なので、細かく様々なことを検討する必要もなさそうです。でも性能がほどほど以下の建物だと、暖房していないと寒い部屋ができたり、いるときといないときで冷暖房の仕方が大きく変わるので、様々なことを考えなくてはならなくなります。計算ロジックも大変です。
この委員会には、国の研究所のかたや大手ハウスメーカー、そして最先端の工務店がいます。
議論しているとハウスメーカーと工務店の考え方が違うような気がします。
私たちの方が大分性能が良いのが原因みたいです。
国の研究機関のかたはさすがに優秀なかたが多く我々の立場を理解してくださいますが、様々なタイプの建物を計算しなくてはならないので調整が難しいみたいです。
しかし新しい計算方法の概要は見えてきています。まだ、そうなると決まったわけではないのでここでは詳しくお伝えできませんが、今までの方法より柔軟性が有りかなり進化します。我々の作っているような高性能住宅でも計算できるようです。
もう少し時間はかかりそうですが楽しみですね。