


木造の構造計算の手法が若干変更になりました。
耐震性をきちんと確保するために日々勉強をしています。
高橋建築の設計を手伝って頂いている ラクガキ工房の 堀合さんと一緒に 東京大学で勉強です。
先生は 東大の青木先生です。
この講座は 普通の勉強会とは違い 実際に基準作りをしている先生方が どのような考え方や経緯で基準ができていったか説明頂けます。
ですからとても深く理解できますし、基準の矛盾点なども把握できますのでそのことを設計に生かすことができ より強い建物を設計することができます。(裏話が楽しいです。)
さらに少人数なので 質問もたくさんできます。
例によって いつでも最前列中央に私が座っております。
食い入るように画面を見ているのが私です。(笑)
学生時代には教授に「にらみ付けている。私の授業では物足りないか?」と怒られたこともありました。(笑)
それからは ニコニコ黒板や画面を見るように気をつけていましたけど。(笑)
最前列はお得です。寝ないですみますし。先生も私の反応に合わせて進めくれますから。解ってなさそうだったらさらにかみ砕いてくれたりして。
今回の一番の収穫は 壁倍率の決まっていった経緯。
告示でたくさんの耐力壁が増えました。釘の打ち方でも耐力は違います。壁倍率の決め方も 基本は実験によって耐力を確かめ材料のばらつきや強度などで低減率を決めて設計で使う壁倍率を決めていきます。その過程が解りました。実験方法などでその辺のばらつきの出方や母材の種類や釘の種類打ち方 同じ倍率でも金物の種類などでも大きく耐力が変わります。
同じ倍率で計算しても それらの組み合わせで本当の力の強さは大きく変わるのです。
また、既存の認定されている耐力壁でも 昔の基準で計測されていたり昔風の施工方法だったりして 現在にはそぐわないものも有ります。
しかし一度、法律として決められてしまうとなかなか変更は難しく 実際は弱いのに強いことになってしまっている壁などもあることが解りました。その様な壁を使う場合は自分で強さを低減して構造計算するべきですね。強いと勘違いして計算するとひどいことになります。
以前の基準では甘かったところの計算方法が多数追加されたり変更されたりしました。
そのへんのことも機会があったらブログにあげたいと思います。
新しい許容応力度計算の解説書は挿絵も多くとてもわかりやすいです。
実務者は絶対に購入して勉強しておくべきです。
秩父でこの手の話が一緒にできる設計事務所、工務店がいないのはとても残念です。
最先端の勉強会でお会いすることは全くありません。どうしてるのだろう。
私は自分でもとても良いポジションにいると思っています。
なぜか、その分野で最高の先生を見つけ勉強する機会に恵まれるのです。
そのサイクルができて次の機会にも誘われたりします。
この講座は数回続きます。次回は稲山先生の講座です。とても楽しみです。
長持ちする建物を作るには 地震時などに壊れることが無かったり 長い間に変形しないことが大切です。
構造の安全性を計算することが大前提ですね。
どんなにすてきに見える建物でも 長持ちしない住宅はだめです。
今週末は 伝統的建物の保存改修の勉強会です。
古い建物を見たり修理の仕方を勉強することで長持ちする建物としない建物の差がどんなところにあるのかわかり、長持ちする建物の作り方が解ります。
当社は 作れる棟数は少ないですが、 良い建物を作る 「スーパー工務店」を 目指します。
安売りの「スーパーマーケット工務店」ではなく「極上の,すばらしい工務店」という意味ですからね。(笑)
秩父で良い注文住宅を作りたいとお考えの方 一緒に勉強しましょう。
今のままだと 消費税10%になりそうですね。
いろいろな軽減税率など検討されていますがあまり複雑になると役所や企業の事務経費もかかりますから、せっかく消費税率を上げても社会福祉や公共事業などに実際に回せるお金が増やせなければ、全く意味が無くなります。
我々の血税が社会のために役に立たないのは避けて欲しいですね。
税制はシンプルにして欲しいと思います。
そうは言え 増税によって経済が落ち込むのは避けなければなりません。
住宅は高い買い物です。現在8%の消費税が10%に増えると2%分増えてしまいます。
2000万円の住宅だと40万円の税金が増えるわけです。
住宅産業は経済に大きな影響を与えますから増税により着工個数があまり影響を受けないようにしないといけません。
そのため政府でも政策を考えてくれています。
まずは住宅の消費税10%がいつからという質問 消費税は2019年の10月から10%になる予定ですが 住宅の場合は 2019年3月までにきちんと図面ができて契約していればその後ずっと8%で済むことになっています。
これはありがたいですね。
ですが私たち建築会社は、とても忙しくなりそうです。
さらに、贈与税の非課税枠が3000万円に拡大されること。これはとても大きなことです。
現在ぞ、相続税が高いですから、この制度を使って生きていいる間に子供にお金を渡しておければ 相続税時の税金がとても安くなります。
親がお金を持っていれば、お子さんはお金が無くても非課税で贈与を受けお家を建てることができます。
さらにもう一つ、住まい給付金が増額されます。
これは所得が少ない人向けではありますが、最大50万円もらえます。
簡単な申請をするだけですので簡単です。
現在も30万円もらえますので家を建てた方は申請を忘れないでくださいね。
LCCMは必要なのでしょうか?
最近 LCCM住宅が性能の高い最高の住宅と宣伝している建築会社がありますね。
当社もLCCMを勧めていますが LCCMにすることが目標ではありません。
良い家を作った上でLCCMにするというのが基本で まずは良い性能の家を作ると言うことが重要です。
LCCMになっていればすごい家というわけでは無いので皆さん勘違いしないでください。
再生可能エネルギーを設置すると自分の家で消費するエネルギーをまかなうことができます。 これがZEHです。
このエネルギーは建物に使うエネルギーのみなので
暖房エネルギー
冷房エネルギー
換気エネルギー
給湯エネルギー
照明エネルギー です。
それらの消費量より 太陽光発電などの発電量が多ければZEHですね。 ZEHをクリアーするには少々断熱基準をよくする必要もあります。
次に テレビや料理、洗濯など通常消費されるエネルギーまで含めて 太陽光発電でまかなえれば REAL ZEH等と言うこともあります。
さらに上位の概念として 建築をする時や 建物を解体するときまで含めたエネルギーまで 太陽光発電でまかなえれば LCCMです。 これはすごいことですね。
しかし、この基準は エネルギーのことだけしか考慮していません。
当社のLCCM住宅でシミュレーションしてみました。
当社の住宅はUA=0.26ですので 一次消費エネルギーはこんな感じです。
暖房エネルギーが15528kWh 合計の設計一次エネルギーが50416kWhとかなりの省エネです。太陽光発電は8.88kW乗せていてもちろんZEH LCCMともクリアーになります。当社の性能ですから当たり前ですね。(笑)
この住宅が 多くの建築会社が目指している28年基準の省エネ性能だとすると一次エネルギーはこんな感じです。太陽光発電はそのままです。
暖房エネルギーは倍以上の35631kWh 設計一次エネルギーは66621kWhです。 断熱が悪いのでZEH基準にはなりませんがエネルギーだけですとZEHクリアーですね。LCCMももちろんだめです。
それではこのあまり良くない性能の住宅に後2kW位の太陽光を追加したらどうでしょうか?
勿論住宅の性能を良くした訳では無く太陽光発電を付け足しただけですから エネルギーは変わりません。
寒い家で暖房エネルギーも使います。
し・か・し!!
LCCM]を計算してみると
LCCM適合です。
わずか2kWの太陽光発電を足しただけで。(笑)
ベースは省エネ基準ぎりぎりのレベルの低い住宅。
私が計算したところ 現在建てられている住宅でしたら 10kWの太陽光発電を乗せれば だいたい楽にLCCMとなります。
長期優良住宅の耐久性が必要ですが。。。。
長期優良住宅の認定も取らずにLCCMといっている会社があるならとても怪しいですね。
前に説明したように LCCMには住宅の断熱性能などは全く関係ないことが解ります。
太陽光発電さえたくさん乗せれば良いという規格なのです。
LCCMだからすごい住宅と宣伝していたら きちんとUA値や C値を確認しましょう
太陽光発電は後でも乗せられますが UA値やC値は後で改善することはとても難しいです。
ですから住宅づくりでまず大事なのが 直せない躯体の性能を良くしておくことなのです。太陽光発電の量ではありません
LCCMかどうか以前に 躯体の性能を良くすることが必要なのです。
それではどのくらいのUA値にする必要があるのでしょうか?
私の経験では HEAT20の推奨するG2レベル以上が最低レベルです。
このレベルにすると輻射面温度も安定して体感温度が違います。そのほかにも理由がありますがここでは割愛します。
その性能をきちんと担保するには c=0.5c㎡/㎡以下の性能が必要でしょう
太陽光発電で光熱費が安くても住み心地の悪い家ではだめですね。(笑)
皆さん 家づくりは まず「躯体の性能向上」 これを心がけてくださいね。
今年も国際パッシブハウスデーに参加します。
国際パッシブハウスデーとは世界各国のパッシブハウスのオーナが 一般の方に同時にパッシブハウスを公開するイベントです。
https://passivehouse-international.org/index.php?page_id=262
秩父パッシブハウスも 参加いたします。
今回参加するパッシブハウスが地図上でクリックするとみられます。すてきなお家がたくさんありますね。
秩父もとても寒くなりました。
数日前から霜が降り始めましたね。
パッシブハウスの性能はどんな感じか見てみましょう。
昨日、11月1日の 屋外とリビングの気温です。
外の温度が 朝方 3.2℃まで下がったのが解ります。
とても寒いですね。
一方 家の中はというと 22℃
どうでしょうか?
とても暖かいですね。
しかも びっくりすることに 無暖房です。
ファンヒーターも ストーブも 炬燵さえもありません。
エアコンは付いてますが電源は入っていなく もちろん動かしておりません。
これがパッシブハウスの性能なのです。
そのあと少し温度が下がっているのは洗濯物を干しに窓を開けていたとのこと
お日様が出てくると23度位まで上がっていますね。
多くの工務店やハウスメーカーが【当社の家は暖かい家です】と言いますが
パッシブハウスが異次元だと言うことに気がつくと思います。
エアコンや 床暖房を使って 20度以上をキープするなんて言うことはとても簡単なのです。(笑)
この異次元の性能の住宅の公開となります。
11/10(土)11/11(日)の公開です。
10日土曜日は 高橋佳子とパッシブハウスのオーナーの髙橋謙治がご説明させて頂きます。
オーナーからの本当の住み心地はどうか聞ける貴重な機会です。
11日(日)は私もおりますが現在打ち合わせ中の方とのお話をメインにさせて頂く予定です。合間を縫って初めての方にもご説明させて頂きます。
高橋佳子、オーナーの髙橋謙治ともおりますので是非大勢の皆さんのご来場をお持ちいたします。
「10日は 社長はなぜいないのだ」とおしかりを受けそうですが 構造計算のルールが少し変わるのでその勉強会なのです。
実際にそのルールを作った先生から直接、教えて頂けると言うことで東京大学まで行かなくてはなりません。
しっかり学んでよりよい建物づくりに使って行きますのでお許しください。
見学会当日は 来場者の皆様に オーナーが作る野菜をプレゼント
農薬も肥料も使わない 炭素循環農法による「たんじゅん野菜」
そのお話もオーナーから聞いてみてください。
すごい話です。
facebookで情報発信中↓
https://www.facebook.com/kutsurogi.farm/
皆さんのご来場をお待ちしております。
時間は 10時~16時
場所は 秩父郡下小鹿野144番地
太陽光発電固定買い取り制度 通称「FIT」
10kW以下の場合10年間 決められた金額で 太陽光発電で余った電気を買い取ってくれる制度です。
今から9年前に始まりました。
それ以前はどうなっていたかというと 各電力会社が 普段の電気料金と同じくらいの金額で買い取ってくれたので 25円/kWh位だったと思います。
東電の場合 オール電化契約などしていたお宅では昼間の電気料金で買い取ってもらっていましたから 30数円/kWhでした。
FITが始まったときには 48円/kWhでしたからとても良い金額で買い取って頂いていたので5年くらいで元を取れる場合もありました。それが40円前後になり 30円前後になり 現在は26円 来年からは24円/kWhとなります。
ずいぶん安くなってきました。
それでも10年は同じ値段で買い取ってもらえるのですから 安く太陽光発電システムを設置すれば まだまだ10年以内に元が取れます。
皆さん安く太陽光発電を設置してくださいね。
今回の アフターFITとは10年たった後の話です。
制度が始まって9年ですから 来年は10年となり早い人は固定買取は終了です。
今後は高い値段で買ってもらえなくなってしまいます。
10円以下になるのではないかという噂です。
来年 この期間が切れる人たちは48円/kWhで買ってもらっている人達ですからダメージは大きいですね。
今後は 新たに売り先と契約する必要があるようです。
基本的には 火力発電などのほかの発電方法で作られる電気の金額が10円以下なので10円以下ということになりそうだということです。
太陽光発電は自然エネルギーですから 自然エネルギーを活用しているとPRしている企業などが高く買ってくれる場合もありそうですので慎重に見極め契約したいですね。
日中発電される電気を売らないで自分で使うことも考えられます。普通の電気代が25円前後ですから25円の電気を買わずに済むということになれば25円で売るのと同じ価値があるということになるのでとてもお得です。
しかしその場合は 電気をためる設備が必要になりますね。
蓄電池です。
以前よりは安くなってきましたがまだまだ効果です。
当社でも取り扱っていますが 現在 10kWhで150万円位します。
元が取れるかといううと結構難しいと思います。
でも 非常時に役に立ちますので それを考えると導入しても損ではない気がしますね。
災害がないことが一番ですが・・・・
電気があれば、お湯も沸かせますしIHで料理も作れます。携帯も充電できます。
ドイツなどでは蓄電池をうまく活用し世の中で電気が足りない時間帯に高く売ることで儲けている会社などもあります。そのような会社と契約するといくら使っても電気代が定額なんてサービスもあるようです。
家庭のインターネット回線など定額ですので 電気も定額という時代が来るのかもしれません。
資源エネルギー庁からアフターFITのことが報じられていますのでのぞいてみてください。
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/solar-2019after/index.html
このホームページにある通りエコキュートを昼間動かすのもありですね。
特に寒くてエコキュートの効率の落ちる冬場などは有効ですね。
当社のお客様も10年以上の方がたくさんいらっしゃいますので 有利な方法をご紹介できればと思います。
今後も情報を集めたいと思います。