秩父市でまた高性能な新築の住宅が増えました。
ホームオーナーさんは、よく勉強されていてその辺の建築関係者より詳しい方です。
住宅の本質をきちんと理解されております。
住まいに求められることがどのようなことなのか?
住み心地、省エネ姓、安全性に関してとても理解が深い方でした。
最近は、インターネットが発展していて情報が豊富です。その中できちんとした本物の情報を見抜くのは大変なことです。
多くの人は、ぱっと見の見た目や、大げさに言う情報発信者の話を鵜呑みにしてしまいがちです。その発信者がどのような人なのか?どれだけの知識があるのか?そういったことを考えずに話を聞くと大げさに言う発信者の情報を信じてしまいがちですね。複数の人が言っていると言っても、間違った情報が伝達されているだけでその範囲で本当のように語られていることも多いです。
多くの人は、一度その話を信じると、それが絶対に正しいと思い込み、それに都合の良い情報ばかりしか耳に入らず、さらに間違った情報を確信していきます。
今回のホームオーナーさんは、間違った情報と、正しい情報をきちんと見分けられるスキルをお持ちでした。
オーナーさんが求めたこと
最初にオーナーさんが私に出したご要望は、住宅に求められる本質的な性能が高いこと。
そしてローコスト
お金をかけるべきところは、見た目より性能とおっしゃってました。
それは私も普段考えていることです。
まずは基本性能の高さ。そしてゆとり。そして見た目です。
もちろん見た目をおろそかにすると言うことではありません。
お金をかけずに見た目のバランスをとりながら性能を高めていきます。
耐震性能 省エネ性能 耐久性 遮音性 そのほか。。。。
ローコストを目指す。
私の考えととても合っているお客様なので、当社も最大限協力することにしました。
コストをかけない間取り、建物の形など基本計画から、構造計画、断熱性能の計画様々な事柄を練っていきます。
運良く当社と旭化成建材さんと研究開発している断熱納まりの計画がありましたのでその断熱のプロトタイプとすることで、材料費も抑えることができました。
また、ホームオーナーさんの理解が高く、無駄を抑えることが上手にできています。
工事面積は33.25坪 この高性能な内容なのに設備まで含めた建物価格は○ ○ ○ ○円です。当社のような高性能住宅を作っている仲間からはとても信じられないとびっくりされています。
スキップフローなどの遊び心も
住宅の性能ばかりが良くてもダメですね。家族で仲良く楽しく暮らせたりの工夫 も必要です。
スキップフロアーで空間の広がり、つながりを出したり、家族の居場所がわかる広い空間を作りました。
当初は、平屋で空間のつながりを考えていましたが、吹抜スキップフロアーを作ることで2階の各部屋とのつながり感を確保しました。
当社レベルの構成の住宅なら温熱環境において1階も2階もありません。普通の高断熱住宅では熱ロスや温度ムラが大きくて危険ですね。
家事もらくに
共働き世帯が多いですね。
奥様もお忙しそうです。
毎日の家事が楽にスムーズにできるようにできるだけ配慮しました。
キッチン-洗面脱衣室ーファミリーウォークインクローゼットーユーティリティーーLDKーキッチンと回遊動線になっています。
少しでも家事が楽になるといいですね。
温かい温度ムラのない家では家事も楽になることが知られています。
また、浴室も乾きやすいです。カビなど生えにくくお掃除も楽々。
新しい浴室や洗濯干し室となるユーティリティーの換気の仕組みもあり、きっと喜んでいただけると思います。
洗面化粧台は合理的に使い勝手を重視しました。深くて大きなボールの洗面化粧台を採用。おしゃれに造作の洗面台も考えたのですが、使い勝手、収納を重視。つけ置き洗いもしやすい洗面台です。
お子さんの様子を見ながら家事
スタディーコーナーもキッチンから見える位置にあります。家族の近くで勉強するのは良いみたいですね。安心感もあるし、集中力を高める練習にもなるみたいですね。優秀な学校の生徒がどこで勉強をしていたか調べた調査では、家族がいるLDKで勉強していた子が多いという結果だったそうです。
そして、目につくところ、手の届くところに本棚があると言うことはとても良いみたいですね。
省エネで静かな冷房システム
各個室にはエアコンや換気扇はありません。ですから音がとても静かです。ゆっくりお休みいただけます。普通の住宅ではエアコンの音のなかで住んでいるわけですからこの違いは大きいですね。
この住宅は 1F、2Fに1台づつのエアコンです。
この冷房システムは数年後の国の一次エネルギーの計算方法を作る上での参考とされています。
性能は?
もちろん長期優良住宅の認定を取得しています。
断熱性能は?
UA=0.22W/㎡K これがどんなにすごいかわかりますか?
今後出てくる断熱性能基準の等級7に相当します。現在は等級4が最高性能なので比較は難しいですね。
HEAT20のG3といった方がわかりやすいでしょうか?
耐震等級は許容応力度計算 耐震等級3
構造計算しない工務店さんで、強い家を作っているなんてことを言っているところは危険ですよ。当社くらいなれている工務店でも実際に計算してみないとわからないことはたくさんありますから。
この家も階段、吹抜、スキップフロアーの位置関係で計算にはとても苦労しました。これで安全だろうは全くダメですね。
断熱仕様 超高気密高断熱
今回の断熱仕様はロックウール+ネオマフォーム
皆さんご存じだと思いますが、当社の断熱仕様は半端ではありません。世間の高気密高断熱住宅と言われている建物とは全く別物です。
外張りのネオマフォームで断熱性能の7割を発揮させ、そしてロックウールで補います。
この仕様は、新しいHEAT20の解説本にも記載されるほどの良い納まりです。当社のでティールを紹介しています。
合理的に高断熱を安全に。
内部結露に関しては定常計算、非定常計算ともに確認しクリアー
メーカーの協力もうけています。 ネオマフォームの旭化成建材さん ロックウールのニチアスさんありがとうございます。
ロックウールは重量があるのでとても静かです。遮音性能がすごいです。いつもの髙橋建築の物件より静かなはずです。事務所での実験ではかなりの性能向上がありました。
実棟での測定が楽しみなところです。
大学との共同研究対象。
ホームオーナーさんのご協力をいただきセンサーを60カ所以上つけています。温湿度測定をさせていただき始めました。
このような研究成果が、次の髙橋建築の標準的な技術となっていきます。
気密性能
実は気密がとれすぎていて測定不能でした。
ですが、測定結果を出さなくてはなりません。とりあえずわざと穴を開けて測定可能な状態まで性能を下げ無理矢理測定となりました。
加圧法で0.16 減圧法で0.12です。
私が望んでいること
家は何十年も住むものです。さらに100年200年と長持ちさせ住み継いでいくことが重要と考えます。
地球環境のためにも今までの建てては壊す、スクラップアンドビルドではダメななのです。
壊れにくい家、壊されない家作りを目指さなくてはなりません。
そのためにも、今後の世の中の変化、性能の向上の先取りをした家づくりをすることがとても重要です。
今回、国土交通省から2050年に向けて目指した家づくりの案が出されました。まさに髙橋建築が作っている家が2050年の目標の家。
30年後でも通用する家だと言うことが証明されました。
30年後なんてあっという間です。
そのときに、時代遅れの家になるのか?そのときの標準になるのか?
周りに性能の良い家が建ち始めたときに立て直したくなってしまうなんて気の毒ですしとても無駄なことです。
建て替えたくならない家づくりをしていきたいです。高性能で愛着のわく家。住み心地がよく安らぎのある家。
これからも勉強してしていきます。
当社の家づくりに共感してくれる方。一緒に家づくりをしてみませんか?
今回のお客様はそんな髙橋建築の家づくりを理解して実戦してくれたかたなのです。
本当にありがとうございました。