秩父市役所の完了検査 換気についての質問を受けました。
市役所建築主事のの完了検査がありました。
若い新人をお供につけての検査です。
「今回も素敵な建物ですね。髙橋建築さんの建物は楽しみなんです。」そう言っていただけました。
当社の換気方法についてどうしてこうしているのか聞きたかったと言ってくださいましたのでご説明しました。ある程度わかっている方ではないと疑問にすらならないと思いますがさすが秩父市の建築主事。当社の換気方法について疑問を持っていただけました。
建築主事の鋭い質問
当社の換気は建築確認申請では第一種換気がメインで、第三種換気を組み合わせています。そこで「第一種換気の給気が不足するのでは?」と鋭い質問
確かに理屈ではそうなのです。入り口と出口を設けてバランスをとる設計をするのが基本です。
特に当社のような高性能住宅になると気密性能が高すぎて、中途半端な給気口では、内外圧力差が生じてしまいきちんと排気量が確保できなくなります。
第三種換気の仕組み
排気に換気扇(ファン)をつけると屋内と屋外の圧力差が生じます。その圧力差を利用して給気口から自然に空気を取り込むのが第3種換気です。
しかしそんなにうまくいきません。実際には隙間から入ったり、換気扇の出口に風が吹いて圧力がかかっているときちんと排気できなかったり。
当社でも以前は第三種換気を超すと有線でつけル場合もありましたが、実測すると、あまり機能しない場合がほとんどでした。
給気にもファンをつける第一種換気
換気は健康な生活をする上でとても大切です。第三種換気ではきちんと換気できません。そのため当社では第一種換気としました。給気側にもファンをつけるのです。これで必要な換気量が確実に確保できるようになりました。
ダクト式にする理由
換気量がきちんと確保されてもそのきれいな空気をきちんと分配したり。汚い空気がきちんと排気されるように換気経路をしっかりする必要があります。
せっかくきれいな空気を取り込んでも、室内の汚い空気と入れ替わらずにそのまま出て行ってしまったら何にもならないですね。そのため空気がきちんと入れ替わるように換気経路を作る必要があるのです。
きちんと計画換気を行うにはダクトを使い、空気の流れを計画しましょう。
これを考えないメーカーはコストや施工のやりやすさのみで判断し、お客様のことを考えず第三種換気のままです。
換気による熱ロス
高性能な住宅になってくると、屋根や壁、窓からの熱ロスが少なくなります。そうなると換気での熱ロスが目立ってくるのです。
換気による熱ロスが無視できなくなってきます。せっかくの暖かい空気が換気することによって外の寒い空気と入れ替わる。もったいないですね。
熱交換換気扇を使おう
そこで出てくるのが熱交換換気扇。出て行く空気の熱を利用し、入ってくる空気を暖める。
まるで魔法のような装置です。
ローヤル電気さんのホームページから引用しました。まあ、お得と言うことです。説明ははしょります。
この機械がいらないという言い訳をするという建築会社さんがいますが、性能がほどほどの建物だと自らいっているようなものです。残念ですがほとんどの高性能住宅には必ず必要です。
換気風量のチェック
当社では気密測定と一緒に各グリルの換気風量のチェックを行います。一般的な機械ならきちんと性能が出ているか検査するのは当然のことですよね。
市役所の建築主事さんも風量測定の重要性はとても理解されていました。でも住宅でやっているというのは初めて聞いたとのこと。当社の本気度に感心されていました。
長くなってきてしまいました。
今回はここまでとします。
あまり突っ込んだ内容ではなく表面的な内容のみですが、長くなりましたね。
それぞれの項目で大事な話があるのですが、マニアックな内容になりすぎるので機会があったらまた(笑)