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髙橋建築

日記・想い

性能評価協会でBELSの建物の情報が公開されています。

登録物件数が少ないのが気になりますね。

皆さんきちんと計算していまいのでしょうね。

https://bels.hyoukakyoukai.or.jp/cases/list

こちらで調べられます。

検索条件も変えられますので探しやすくもできます。

埼玉県5地域 21年を検索してみた。

埼玉県のほとんどは6地域ですが 秩父地域が5地域なので5地域を調べてみました。
21年度 1年間です。名前を隠していない 住宅会社だけを一覧にしました。

公に公表されている情報なのでそのまま載せました。
いい数字だなと思うところは黄色にしました。

省エネ設計という項目は私が暖房の削減率から適当に計算してみました。
当社は4軒BELS取得したみたいです。(笑)
当社のほかの建物も同等の性能ですが、補助金がらみの物件のみ登録しています。

このリストを見ると夢建築工房さん以外は、比べるまでもないですね。
UAで倍違う。(笑)


2世代くらいの差があります。このレベルは当社の15年位前の仕様です。住み心地は大体わかります。

実際のエネルギーもわかります。

今作るにはちょっと残念な内容です。数年で時代遅れ間違いなしです。


壁を越えて!

これを見て思いました。

10年後、20年後には、今の当社のレベルで皆作るようになると思っています。
でも、現在はまだ、当社と夢建築工房さんだけが突出していて間がいない。

多分壁があるだろうということ。

高性能を求めるお客様に選択筋が提供されていないということ。

当社じゃなくてもいいのです。よい家が増えれば。

レベルの高い住宅会社が増えるのを期待します。

パッシブハウス

南向きで庇をきちんと付ければ夏の直射が遮られることは知られています

この家は南向き 隣家の影響は受けません

太陽の動きを見てみよう

この家の2階の南側の窓をシミュレーション

月ごとの太陽の軌跡です。下側の一番内側の赤い丸が12月ですね。
左側から1時間ごとに太陽が動くのが判ります。

一番高いのが12時ですね。

そして1月2月 3月 4月と月が進むたびに 外側の太陽の軌跡となってきています。

一番外側が6月ですね。

上のグレーになっているところが庇などの障害物です。

夏の暑い時期には直射が入りませんね。

7月の日射を見てみよう

上段が庇がない場合

下段が庇の影響を考慮した場合です。

庇で直接の日射が遮られるのが判りますね。

しかし 環境光などはほぼ入ってしまうことが判ります。

あまり遮られていませんね。

このように、直射を遮っただけでは不十分だと言うことが判ります。

日射の浸入量は面積に比例しますので、大きな窓なら庇の直射を遮る効果だけでは不十分だと言うことが判りますね。

南側の窓は大きな窓が多いですから、庇だけでなくアウターシェードなどの日射遮蔽部材を併用しましょう。

パッシブハウス

住宅建築業界では

 高橋建築 = パッシブハウスビルダー

という認識が出来つつある。

業界からそう認知されるのはとてもありがたいことです。
ですが最先端を走り続けるのは大変です。

パッシブハウスレベルを作って当たり前

そう思われています。

ですから手を抜くことが出来ません。

今回の物件は、お客様がとても勉強されていて、とても良い土地を選んでくださいました。

この土地ならパッシブハウスは楽に出来そうです。

日当たり抜群

日本は狭い敷地で隣家が近いから不利ですね。

当社がすべての物件をパッシブハウスレベルにしているかというとそうでもありません。

私は、当社に来るお客様にはできるだけパッシブハウスにしてほしいので、最初はパッシブハウスにしようと間取りを作り提案します。

パッシブハウスにするにはかなりのノウハウが必要です。

今回のような立地条件は特別です。

間取りもとても重要。少しのことで性能は大きく変わってしまうことがあります。


最近は、お客様の要望が、表面的な見た目や使い勝手のことばかり。
ネットや友人から得た知識を正しいと勘違いし思い込みます。

打合せを重ねて要望を取り入れていくとパッシブハウスには届かない結果になることがあります。

温熱、構造的にボロボロになることも。

構造的には補強してなんとかつじつま合わせが出来るけど、温熱的なことをリカバリーするのは大変です。

ちょっと残念です。

後から「うちはパッシブハウスにならないのですか?」と言われても「なりません」とお答えせざる終えません。

「そこが重要ですか? あー。残念だな。」

そう思いながら打ち合わせしています。

当社には パッシブハウスを作る設計力 施工力がある 日本でも数少ない工務店です。

そんな工務店ほとんどありません。

当社で建てるなら是非パッシブハウスを目指してください。

「世界基準の高性能住宅」 パッシブハウスビルダーとしてたくさんのパッシブハウスを手がけたいと思っています。

業務拡大につき 設計者 施工者 募集してます。

CADで図面書ける建築士 真面目で丁寧な施工が出来る職人さん 募集しています。

日記・想い

最近、遠方のかたからの問い合わせが増えています。
当社を頼ってくれるのは大変ありがたいことなのですが、近くに良い工務店があれば近くの工務店に頼むのが一番ですね。
出来れば30分圏内くらいが良い気がします。

メンテもしやすいです。すぐに駆けつけられます。
工事中の職人さんや監督の移動距離も短いですから、ガソリンの使用量が減りますね。コスト削減。地球環境にも良いです。

なかなかお近くに気に入った工務店が見つからない場合には1時間くらいまでならお引き受けしています。出来ればお近くで探していただくようなお願いを一度丁寧にご説明させていただきそれでも見つからない場合はお会いしてお話を聞くようにしています。

当社はほとんど宣伝していないので、当社にたどり着くというのはなかなか難しいです。
当社は、同業者の間では知られてますが、宣伝が苦手なので一般の方には知られていませんから。
お知り合いがお建てになったという意外はなかなかわからないでしょうね。

当社は技術的には自信がありますが、マンパワーが足らないので遠方はきついですね。
秩父地域内に注力したいので申し訳ないのですが、遠い現場はできるだけほかを探していただくことをおすすめしてしまっております。

お近くで工務店を探す場合のアドバイスをお話ししています。

以下、お客さんにお送りした文面のコピーです。

あまり知られていませんが、工務店の良さはフォローの良さにあります。
何年補償などと言うきちんとした保証体制など唱っていませんが、きちんとした工務店はハウスメーカーなんかよりとても面倒見がよいです。ハウスメーカーなどの何でも有料というのとは違います。保証というのは嘘でその都度メンテナンスの費用がかかります。
工務店は嘘がつけないから何年保証と唱っていないのだと思います。(でも無責任な業者もいるのも確かです。)
お客様に有利な内容でできるだけ面倒見ようと思っている結果だと思います。
ですから、ご希望のエリアのお近くの工務店を選ばれるのが良いと思いますよ。

ですが問題があります。良い工務店を見つけると言うことがとても難しいと言うことです。
ですからハウスメーカーに行ってしまうのだと思います。
「高くてもめちゃくちゃ損はしないだろう。みんな選んでいるのだから。」そういった心理でしょうか?
○○さんもお気づきの通りハウスメーカーはとてもコスパが悪いです。
それをいいとこ取りしようとしたのが○○ですね。
○○という名前から来る安心感。
表面的な内容の良さ。
ですがよくよく調べてみると。プロから見ると?価格、性能?

 建築業界はブラックボックスですね。
私もだまされると思います。
「経費をかけずにより良い家をお客様のためにローコストで建てる。」
そういった工務店が一目でわかれば良いのですが、宣伝は何でもありありです。
ネットが発展してより嘘が多くなったと思います。
言ったもん勝ちの世の中ですね。

その中から,良心的な業者を見つけ出すことが出来るかどうか?
いい人と思わせ信頼させるのも簡単ですよね。
○○のように一件コスパよく思わせるのも簡単です。
本当にどうしたらよいのでしょうね。

逆に お客様があまり慎重に比較しすぎるのも相手に警戒心を抱かせます。
自分で言うのもおかしいですが、当社のように仕事が十分あり、一生懸命家づくりをしているだけの工務店は集客に困っていないので、面倒そうなお客様は警戒します。
家づくりはお客さんと業者の信頼関係が重要です。
工務店側は、相手の本気度を見極めたり、これから良いお付き合いが出来るかの人柄を見極めるのを重視すると思います。
クレーマーをつかむのは命取りです。時間とお金も面で無駄になります。
駆け引きは嫌われます。
予算、要望をお伝えし、無理な要求は控えた方が良いです。
「このお客様のために良い家を作ってあげたい。」そう思わせることが重要だと思います。

事業拡大 利益の追求。 それが企業のあり方だと思いますが、そうでない工務店もいます。
お客様に喜んでいただきたい。より良い物を作りたい(コスパも含めて)。お客さんに幸せな生活を送っていただきたい。
そういう考えの工務店を探してみてください。

6地域でも外張り断熱はした方が良いですね。外張りありとなしは全く違います。UA=0.3位でしょうか?
c=0.3以下は確保した方が良さそうです。
20年以上高気密高断熱住宅を当たり前のように作り続けて改良を繰り返してきて比較が出来るからこそ言い切れます。
気密とれると言っても普段気密測定をしていない業者は不安ですね。
とれることがわかっているから現在は測定していないというのもうさんくさいです。
この断熱気密性能は数年で当たり前の性能になると思います。
構造は耐震等級2が最低レベルですね。きちんと計算していることが重要です。当社は3ですが3が必ず必要か?どうなのでしょうね。
等級2がとれる工務店は等級3をとるのはわけないことですから、3にしてほしいと言えば良いことです。
間取りなどで3が難しい場合があるので3と言い切っていません。スキップなどでは難しいですね。敷地などの状態によっては計算上2でもありかと思っています。ですが構造上無理をせず安全な計画にする必要はあると思います。

耐久性に関していろいろ工夫していることがわかる工務店が良いと思います。
コストしか考えていない工務店の多くが粗悪な素材を使います。これはハウスメーカーだからと言って安心できません。
コストが安い=何かある?と思って良いと思います。良い建物はどこかを削らない限りやすく出来ません。
材料なのか?宣伝費なのか?経費なのか?人件費なのか?職人いじめなのか?
耐久性の面で材料を落とすのは怖いですね。
施工写真などブログなどから見つけて透湿防水シートを何を使っているというので判断するのも良さそうです。
「何使ってますか?」と最初からあまり聞かれるのも工務店は嫌がるかもしれませんので。

パッシブハウスの認定をとりたいと言って反応見るのも良いかもしれません。
認定をとったことがなくても、お客さんのために勉強してチャレンジしたいとはっきり言える工務店は信頼できそうですね。
いいわけがましいことを言う工務店はほかのことでもより良い物を作りたいという意欲に欠けそうです。
それは、普通の人間同士でもそうですね。向上心のない人は残念です。

長期優良住宅の認定は必要ないという工務店も要注意ですね。
「当社は基準に達しているけど認定をとらないだけ」とかもうさんくさいです。

このように書いてみると改めて工務店選びの難しさがわかってきました。
妻に下書きを見せたらそれじゃあどうすれば良いのだとダメ出しです。
どうしたらよいのでしょう?
私にもわかりません。業界全体の問題ですね。

○○さんの家づくりが成功することをお祈りするばかりです。
○○さんに限らずおうちを作りたいすべての人がだまされないでうまくいけば良いのに。
本当に思います。

追伸 
当社で作ればうまくいくという保証もありません。
頑張っていますが、当社もまだまだです。
○○さんが真面目な良いかたそうだというのは文章からもわかります。
お近くでないのが残念です。

今回はこのような文を送らせていただきました。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
近くの工務店でおうちを建てていただくのが一番良いと思っているからなのです。

当社は秩父地域の工務店としてできるだけお役に立ちたいと思っています。
他地域の方はまずは地元の工務店を探してみてください。
それでも見つからない場合は1時間範囲まででしたらご相談にのらせていただきたいと思います。


パッシブハウス

パッシブハウスレベルの家に住むと感覚が変わってきますね。

当社で建てた住宅で初めての冬を迎えたオーナー様からのメールです。

* * * * * * * * 

今年は寒かったそうなのですが家の中が暖かかったので楽に過ごせました。
家の中で暑かったり寒かったりといったことがないのはこんなにもストレスが減って、体調も良くなるんだなあと思いました。
以前住んでいたところでは息子の咳がひどかったのですが、今はそれもなくなりました。
本当にうれしいです。
ありがとうございます。

* * * * * * * * 

「寒かったそうなのですが」という他人事みたいな感覚が「そうそう!」と思ってしまいます。(笑)

もう冬も終わりそう。残念に思う、なんか変な感覚になりますね。

知らないうちに冬が終わってしまう。もう春なの?

今年は寒かったの?

春の訪れの嬉しさが少なくなるのは高性能住宅の悪いところ?

パッシブハウスの最大の欠点、デメリットかもしれませんね。

断熱・気密

HEAT20の活動報告です。

壁体内が健全に保たれるために湿気の移動の考慮が必要です。

安全性を確認しなければなりません。

日本でも壁体内の水分移動についての研究が進み始めたようです。

室内側、または屋外側の空気の移流をも考慮してシミュレーションなどできるように検討されているようです。

今回の委員会では高橋建築が普段どのような計算を行っているか発表する機会をいただきました。

この分野の研究の第一人者の先生方に向けての発表ですのでどこまで説明すべきか迷いました。

この壁体はあまりよい例ではないですね。合板の表面の相対湿度が高くなってしまっています。

さらに含水率が上がってますね。

これはWUFIというソフトでのシミュレーションです。
さらに PHPP 、デザインPH、WINISOのソフトを駆使してシミュレーションしていることを

お伝えしました。

高橋建築にとっては当たり前のことなのですが、日本の最先端を大きく超えてます。まだ研究もしていない。始まったばかりの内容です。

発表の後に先生方と議論したのですが、私たちの進化のスピードにとても驚いておりました。

先生からは、ここまで進んでいるなら日本でもこれを取り入れていけばいいという意見もあったっり、理論の解明が重要だから、基礎研究も含めゆっくりとでもいいから日本で一からやっていく必要があるという意見も。

理論が理解されたとしてもそれをソフトにしていくのは大変で、ここまで使いやすいインターフェイスにはできないだろう。という意見も。

私たち技術者からすれば、精度が高く実際に使いやすいソフトがありがたいです。
私が使っているソフトを作っている海外の研究所と日本の研究者が提携して、より日本向けの使いやすいソフトにしてもらえれば十分です。

今回の私のプレゼンを聞いて、研究者の皆さんは、海外とのレベル差にびっくりしていたようでした。

本当に海外では iPhone 日本では ガラケーもしくは黒電話 見たいな違いなのです。

より良い家を作るためには 早く海外の進んだ技術を取り入れていくことが急務だと思います。

パッシブハウス,環境・エネルギー

パッシブハウスの計算で大切な日射取得。

たくさんの日射を取得することで熱エネルギーを室内に取り込みおうちを温かく出来ます。
その分エアコンなどの暖房に頼る量を少なく出来ます。
条件さえよければ、無暖房住宅にすることさえ可能かもしれません。

熊谷パッシブハウスの事例です。棒グラフの左側が年間での熱損失です。
おうちから逃げる熱ですね。
外壁、窓、地盤、換気の順ですね。

右側が20度を維持するために必要な熱取得です。
上から窓から入る熱、内部発熱(人体の熱や家電の熱など)、そして暖房です。

窓から逃げる熱より、太陽の光で室内を温める熱のほうが大きいのが分かります。
上手に窓の設計すれば暖房を減らせるのが分かりますね。

熊谷パッシブハウスのシミュレーション

熊谷パッシブハウスの外観はこんな感じ

この1階の窓のシミュレーションです。

窓の南側にとても大きな家があります。
この家の影の影響を見てみましょう

日射取得をシミュレーション

デザインPHでシミュレーションしてみましょう

このシミュレーションは家を建てる前に行ったものです。
隣棟の影の影響がかなり大きいのが分かります。11月、12月、1月は全く直射が入らないのが分かります。

そして2月には窓の上のほうなら屋根の上を通っていく太陽が見えるということもわかります。

実際の太陽の動き

こちらが2月20日11時撮影の写真です。

いかがでしょうか?

全くシミュレーション通りですね。

暖房機関の大半、特に寒い11月、12月、1月は全く日射取得ができず、2月も窓の半分は影。あまり役に立たない窓ということです。残念です。

上が影のない場合。したが今回のように影ができる場合
だいぶ少ないですね。

2階の吹き抜け窓に期待

当初よりこの窓があまり日射を期待できないので、2階の窓から吹き抜けを通じて日射取得を考えました。

この窓をシミュレーションしてみましょう
暖房期にはほとんど南側のおうちの影響を受けないのが分かります。

一方、夏には庇の効果でほとんど直射が入らないことが分かります。

7月のBeamが全くないのが分かりますね

冬に72%も役に立ちます。

パッシブハウスの設計では一つ一つの窓の影響をきちんとシミュレーションします。

確実に暖かい家 涼しい家を作るには、きちんとしたシミュレーションが大切です。

隣棟の影の影響は大きいです。
甘く見ないできちんとした設計を心がけましょう。

いろいろな手法があるので、どれがいいということは言いませんが、それぞれの手法できちんと計算したほうがいいよね。というお話でした。

パッシブハウス

パッシブハウスの認定を受けると言うことはどういうことでしょうか?

世界基準での温かい家、省エネな家

パッシブハウスであると言うことは、もちろん世界基準での温かい家、省エネな家ということが照明されてと言うことですね。

「パッシブハウス」は世界共通言語

海外旅行に行ったときに「パッシブハウスに住んでいる」といえば通じます。
「パッシブハウス」に住むということは、きちんとした家に住んでいる。それを選ぶことができるリテラシーがあるということの証明です。

「高気密高断熱住宅」なんて言っても「Q1住宅」「G3」なんて言っても全く通じません。

パッシブハウスの家である証

きちんと認定を取得するとこのようなプレートがいただけます。このプレートは再発行ができない貴重なものです。
本物の省エネ住宅であるということが玄関先でわかります。

認定証もいただけます。認定証にはオーナー様の指名住所はもちろん性能まで書いてあります。
本当に幸せそうですね。

オーナー様の認定のメリット

まずは、計算された性能がきちんと出るということの確信につながります。日本の国のUA値計算では実際の温かさや、消費エネルギーは全く予想と外れることがあります。しかしパッシブハウスのロジックで計算された建物は、実測がその期待を裏切らない、かなり高い精度で整合します。

次に、不動産価値の上昇です。日本の通常の建物は中古ではほとんど値段がつかないことも多いですね。土地の価値だけで取引され建物はマイナスなんてこともあります。
海外ではパッシブハウスは高値で取引されます。日本ではまだ取引事例が少ないですが、築10年を超えた建物が建築時より高く売買された事例も出てきました。

海外ではパッシブハウスに補助金が出ることが多いようです。お隣の国、中国でも出されていると情報が入っています。
日本では、まだ国の取り組みが遅く補助金の事例はありませんが、今後に期待したいですね。

設計者にとってのメリット

我々設計者にとってのメリットもあります。

建築の設計はあいまいなことも多く、経験に頼りがちです。しかしパッシブハウスのロジックでシミュレーションを繰り返すことにより、お客様に確実な性能の建物、より良い性能の建物を提供することができます。それが設計者自身の設計力の向上などにもつながっていきます。

また、認定を取得するにあたり、工事のチェックや、気密測定、風量測定なども行われます。ミスを防ぐことにつながります。きちんとした施工の検証をすることで、確実な性能の提供ができ、その後の不具合の発生などを少なくできます。

認定取得する方法

認定取得するには、パッシブハウスの設計ができる設計者さんの力を借りなければなりません。かなりの勉強が必要で日本でできる人はまだまだ少数です。パッシブハウスジャパンのサイトから実際にパッシブハウスの認定を取った建物を作ったことのある設計者さんや工務店さんにお問い合わせください。

認定費用は?

パッシブハウスジャパンの審査費用、ドイツのパッシブハウス研究所への費用で30万円です。
そのほか設計費、場合によってはコンサルティング費用などが掛かります。

世界最高峰の基準のパッシブハウス。

数年後は当たり前になっていくというのが世界の流れです。海外では低所得者向けの公共住宅でさえパッシブハウスが要求される場合もあるそうです。

せっかく作るのに低レベルな住宅で、10年後20年後に建て替えたくなってしまうようではもったいないですね。

どうか皆さんも冷静な判断で家づくりをしていただけたらと思います。

断熱・気密,耐震・構造

中大規模の壁の断面構成 強度の面から

近年 中大規模の建築物も木造化が行われています。
 大規模な建物ですから構造設計も大変です。多用されるのが、外に24mm構造用合板を張る方法。
 壁倍率で15倍という強度となります。当社でよく使う高強度のMDFの耐力壁ですら4.3倍ですからその3倍以上の強さとなります。

断熱を組み合わせて

今回の事例の建物は、断熱もがんばっています。

左の層から
外壁
通気層 30mm
透湿防水シート
構造用合板 24mm
断熱材(柱、間柱)グラスウール 32k 240mm
防湿シート
合板 12mm
石膏ボード 12.5+9.5mm

このような構成です。

内部結露するのか?

もちろん定常計算では結露するという結果にはなりません。
設計事務所や設備設計事務所、ゼネコンもこれくらいは考えているでしょう。
高断熱で室内条件として20度60%での検討がheat20のガイドブックで示されていますがそれでも安全という評価です。

長期性能を考える 

建物は完璧に工事ができるとは限りません。
壁体には電線が通ったり設備の配管が貫通したりしますね。その部分の防湿処理は難しい施工となります。熟練した施工者でも思わぬミスが起こりやすいところです。

また、それらの設備部材は振動などで動くこともあります。長い間には気密テープがはがれることもあるでしょう。

さらに、木材が貫通するところも曲者です。もちろん念入りな気密処理などしますが、木材は長い年月で反ったり捻じれたり、痩せたりします。そのような状況でも完璧な気密を保つのはなかなか難しいですね。

貫通しないところでも木材のやせによりシートが浮くことも考えられます。

そのほか、居住者が額を吊るのに釘で穴をあける。家電量販店がエアコンをつけたらそのような施工はできないですから一発で機密性能が落ちますね。

このように、長期間の性能を考えると機密性能が落ち防湿シートから壁体内に室内の空気が入りやすくなることは明らかなのです。

湿気を持った空気の移流を考慮する

将来の経年変化や初期の施工ミスを考慮して最初からそれらを考慮して安全な設計をしておくことが大切です。

「当社は完璧な施工だから安心してください。経年変化に追従できるように考慮しているので安全です。」
「そこまで考慮する必要はありません。」
そんな説明をする建築会社、建築士がいたとしたら要注意。
防湿施工ばかりでなく、耐震や耐久性そのほかいろいろなところまで自分の基準で適当だと思って間違いないでしょう。

計算はできなくても湿気の逃がし方などは考慮しているべきです。

非定常計算をしてみる

湿気の移動などを考慮するためには、時間の変化に応じて温度や湿気の移動を計算することになります。

壁を構成する部材の熱的性能などを使います。

そして室内の温度、湿度 そして外気温、湿度などです。
ほかにも様々なファクターがありますが省略します。

重要なのが、建物が建つ気象条件ですね。北海道と沖縄に立つのでは全く異なります。
秩父は朝の気温がとても低いです。それは重要な要素ですね。秩父が関東だと思ったら大間違いです。朝の最低気温平均は青森市より低いです。
本当に寒いですね。夏もめちゃくちゃ暑いです。

その温度、湿度データーを1年分入れます。

北側の壁で計算

冬に寒くなり日が当たらない北面の壁で検証しましょう。

4月1日から計算を始めます。まだ朝は寒いので熱は室内から漏れ出して、湿気は室内に入ってきていますね。

夏は熱も湿気もたくさん入ってきています。

冬になると合板のところで湿気の移動量に限界が。

合板が湿気を通しにくい素材なので湿気が止められ始めているのが分かります。

内部結露の始まりです。

合板の含水率がみるみる上昇

1年経つと合板はびしょぬれ。怖いですね。

3年後

結露は解消されずこのような状態

毎年繰り返し変化しなそうです。この構成では乾くことはなさそうですね。

構造の安全性

構造の安全性を考えると強度のことばかりに目が行きます。

しかし、その構造部材が腐ったら?
とても15倍の壁倍率は保てないですね。

断熱のことまで考えないと、このようなことになってしまします。
怖いですね

今回のこの事例は現在計画されている とある物件です。
一応アドバイスはしましたが担当者はコストのことばかり。

お金がかけられなければ、腐って壊れても やむ負えないの?
それは 施主さんのせいなの?

建築業界なんてこんなもの。

まじめで知識ある担当者に巡り合わないと大変なことになります。

でも世の中はこんなもの。

担当者の愛層がよくて、建物の見た目をどうにかすればそれでOK
数年後はどうにかなるでしょ。
こんなものですよ。
それですまされてしまう。

本当にひどい話です。

担当者は知識がないだけで悪気はないのでしょう。
みんな同じにやっているから。
全く悪気もないからいい人に見える。

素人設計でも職人さんの力を借りて形になってしまうのが建築。
まじめにやって比べられるのが馬鹿みたいに思えてくることがあります。

でも頑張ります。「やりすぎ」とか悪口を言われても、お客様のためにできるだけのことはまじめに頑張ります。

お知らせ,パッシブハウス,見学会・相談会・イベント情報

「パッシブハウス」 は世界中で広がっている 最高の住宅の称号です。

日本ではまだ50棟くらいしかありません。

その世界最高水準のレベルの家を見ることができる、またとない機会です。

パッシブハウスに住む人は 最初の住み始め時には、その圧倒的な性能におどろき、数年住むとその快適さが当たり前になっていきます。

 パッシブハウス以外の建物を作り住む人の気が知れないとまでいう人がいます。
 「どうして皆さんパッシブハウスで建てないの」本当に不思議がります。
  私もそう思います。2000万3000万のお金をかけ、レベルの低い家に住み続ける。本当に気の毒です。
  何年も何十年も住み続ける。本当に残念です。

子供は正直 大人は我慢

 子供は正直です。
  先日当社のパッシブハウスレベルに住むお客様がお話しされていました。
  多くの方が子育てを考えておうちを作りますから、20代後半から40代前半で小さなお子様を持つ方が多いですね。
  お友達も、おうちを建てる時期は同じくらいなので数年は違いますが、みな新築にお住まいです。
  子供のお友達の家に遊びに行く機会も多いですね。
  当社で建てたお客様のお子さんが、当社以外で建てた方の家に行くと、皆の前で「この家寒い」って正直に言ってしまうことがあったそうです。
  
大人は居心地悪くても黙ってます。でも内心「早くおうちに帰りたい」と思うこともあるそうです。
  お友達と楽しい時を過ごすことより、温かいおうちに帰りたい。そのくらい違うと言っていました。

 お友達の家から帰ると体を温め「寒かったけど風邪ひかなければいいね」そんな会話もあるそうです。
 
逆に お友達が家に来ると皆さん長居をしてくれるそうです。日中お友達が来る時間帯は太陽光がありますから暖房していないそうです。(日中は暖房はいらないレベルに、設計してあります。)
  お友達は不思議がります。どこか隠しているところに暖房があるのではないか?床暖入っているのではないか?本当に疑われるそうです。

パッシブハウスが体感できるチャンス 

 圧倒的な快適さを誇るパッシブハウスを体感できるまたとないチャンス。新築の見学会や住宅展示場では、外にあるエアコンの室外機がたくさん動いていて、エネルギーを使い、住宅を温め皆さんを待っています。見せかけの無理やりの温かさで。
 今回のオープンハウスでは、いつもの生活のまま。無理やり温めずナチュラルな暖房、または無暖房で皆さんをお待ちします。
 本来は寒い朝や寒い夜に体感してもらいたいところです。無理に暖房したお部屋ではなく、真綿で包まれているようなナチュラルな暖かさ。
  当日晴れなら日中は自然の力だけで暖かくなっているはずです。大きな窓がたくさんありながらも。吹き抜けがあっても。
 あまり天気がいいと日中は暑いくらいになるかもしれません。(笑)

現在の予約状況 

 会場によってまだ空きがございます。
  前半はほぼ埋まりました。後半はまだ余裕がございます。

 少人数で開催です。各会場 同時に最大2組までしか重ならないようにしています。

下記ご案内をご覧ください。

秩父の家
https://www.ta-k.jp/post-1651/

秩父パッシブハウス
https://www.ta-k.jp/post-1646/

熊谷パッシブハウス
https://www.ta-k.jp/post-1664/

秩父パッシブハウス2019
https://www.ta-k.jp/post-1669/