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髙橋建築

換気・空気,断熱・気密

本日のHEAT20の躯体ワーキングの情報です。

南先生お話から。

断熱レベルごとに換気エネルギー損失の割合を考えてみました。

私なりにグラフを作って見ました。

まずは第3種換気

左が省エネ基準レベル 右に行くほどレベルが高い住宅となります。一番右がG3です。段熱量はパッシブハウスに近いですね。

高断熱でも換気の量は同じです。
高断熱だからといって換気量を減らすと空気が汚れ健康を害します。
断熱レベルが低い家では換気の熱損失の占める割合が少ないのでそれほど気になりませんね。しかし高断熱の家では換気以外の熱損失が少ないので換気の熱損失が目立ちますね。
換気の割合が4割にもなってしまいます。

せっかく断熱で熱損失を少なくしたのに換気の熱損失が大きすぎて残念ですね。

熱交換換気に買えたらどうでしょうか?

90%熱交換です。簡単に第三種の熱損失の1割の熱損失にしてみました。

省エネ基準レベルの住宅では換気以外の熱損失が多いためにあまりメリットがあるように見えません。

第3種と熱交換換気の違い

しかし高断熱の建物は効果がはっきり出ますね。

断熱で出せた省エネ効果をいかせますね。第3種換気ではもったいないことも解ります。

今回は換気で比較しましたが、高断熱になってくると、今までは無視できたようなことが大きく目立ち足を引っ張ります。

様々な要素に目を向け、一つ一つ真剣に検討することが大切ですね。

断熱・気密

HEAT20の活動報告です。

壁体内が健全に保たれるために湿気の移動の考慮が必要です。

安全性を確認しなければなりません。

日本でも壁体内の水分移動についての研究が進み始めたようです。

室内側、または屋外側の空気の移流をも考慮してシミュレーションなどできるように検討されているようです。

今回の委員会では高橋建築が普段どのような計算を行っているか発表する機会をいただきました。

この分野の研究の第一人者の先生方に向けての発表ですのでどこまで説明すべきか迷いました。

この壁体はあまりよい例ではないですね。合板の表面の相対湿度が高くなってしまっています。

さらに含水率が上がってますね。

これはWUFIというソフトでのシミュレーションです。
さらに PHPP 、デザインPH、WINISOのソフトを駆使してシミュレーションしていることを

お伝えしました。

高橋建築にとっては当たり前のことなのですが、日本の最先端を大きく超えてます。まだ研究もしていない。始まったばかりの内容です。

発表の後に先生方と議論したのですが、私たちの進化のスピードにとても驚いておりました。

先生からは、ここまで進んでいるなら日本でもこれを取り入れていけばいいという意見もあったっり、理論の解明が重要だから、基礎研究も含めゆっくりとでもいいから日本で一からやっていく必要があるという意見も。

理論が理解されたとしてもそれをソフトにしていくのは大変で、ここまで使いやすいインターフェイスにはできないだろう。という意見も。

私たち技術者からすれば、精度が高く実際に使いやすいソフトがありがたいです。
私が使っているソフトを作っている海外の研究所と日本の研究者が提携して、より日本向けの使いやすいソフトにしてもらえれば十分です。

今回の私のプレゼンを聞いて、研究者の皆さんは、海外とのレベル差にびっくりしていたようでした。

本当に海外では iPhone 日本では ガラケーもしくは黒電話 見たいな違いなのです。

より良い家を作るためには 早く海外の進んだ技術を取り入れていくことが急務だと思います。

断熱・気密,耐震・構造

中大規模の壁の断面構成 強度の面から

近年 中大規模の建築物も木造化が行われています。
 大規模な建物ですから構造設計も大変です。多用されるのが、外に24mm構造用合板を張る方法。
 壁倍率で15倍という強度となります。当社でよく使う高強度のMDFの耐力壁ですら4.3倍ですからその3倍以上の強さとなります。

断熱を組み合わせて

今回の事例の建物は、断熱もがんばっています。

左の層から
外壁
通気層 30mm
透湿防水シート
構造用合板 24mm
断熱材(柱、間柱)グラスウール 32k 240mm
防湿シート
合板 12mm
石膏ボード 12.5+9.5mm

このような構成です。

内部結露するのか?

もちろん定常計算では結露するという結果にはなりません。
設計事務所や設備設計事務所、ゼネコンもこれくらいは考えているでしょう。
高断熱で室内条件として20度60%での検討がheat20のガイドブックで示されていますがそれでも安全という評価です。

長期性能を考える 

建物は完璧に工事ができるとは限りません。
壁体には電線が通ったり設備の配管が貫通したりしますね。その部分の防湿処理は難しい施工となります。熟練した施工者でも思わぬミスが起こりやすいところです。

また、それらの設備部材は振動などで動くこともあります。長い間には気密テープがはがれることもあるでしょう。

さらに、木材が貫通するところも曲者です。もちろん念入りな気密処理などしますが、木材は長い年月で反ったり捻じれたり、痩せたりします。そのような状況でも完璧な気密を保つのはなかなか難しいですね。

貫通しないところでも木材のやせによりシートが浮くことも考えられます。

そのほか、居住者が額を吊るのに釘で穴をあける。家電量販店がエアコンをつけたらそのような施工はできないですから一発で機密性能が落ちますね。

このように、長期間の性能を考えると機密性能が落ち防湿シートから壁体内に室内の空気が入りやすくなることは明らかなのです。

湿気を持った空気の移流を考慮する

将来の経年変化や初期の施工ミスを考慮して最初からそれらを考慮して安全な設計をしておくことが大切です。

「当社は完璧な施工だから安心してください。経年変化に追従できるように考慮しているので安全です。」
「そこまで考慮する必要はありません。」
そんな説明をする建築会社、建築士がいたとしたら要注意。
防湿施工ばかりでなく、耐震や耐久性そのほかいろいろなところまで自分の基準で適当だと思って間違いないでしょう。

計算はできなくても湿気の逃がし方などは考慮しているべきです。

非定常計算をしてみる

湿気の移動などを考慮するためには、時間の変化に応じて温度や湿気の移動を計算することになります。

壁を構成する部材の熱的性能などを使います。

そして室内の温度、湿度 そして外気温、湿度などです。
ほかにも様々なファクターがありますが省略します。

重要なのが、建物が建つ気象条件ですね。北海道と沖縄に立つのでは全く異なります。
秩父は朝の気温がとても低いです。それは重要な要素ですね。秩父が関東だと思ったら大間違いです。朝の最低気温平均は青森市より低いです。
本当に寒いですね。夏もめちゃくちゃ暑いです。

その温度、湿度データーを1年分入れます。

北側の壁で計算

冬に寒くなり日が当たらない北面の壁で検証しましょう。

4月1日から計算を始めます。まだ朝は寒いので熱は室内から漏れ出して、湿気は室内に入ってきていますね。

夏は熱も湿気もたくさん入ってきています。

冬になると合板のところで湿気の移動量に限界が。

合板が湿気を通しにくい素材なので湿気が止められ始めているのが分かります。

内部結露の始まりです。

合板の含水率がみるみる上昇

1年経つと合板はびしょぬれ。怖いですね。

3年後

結露は解消されずこのような状態

毎年繰り返し変化しなそうです。この構成では乾くことはなさそうですね。

構造の安全性

構造の安全性を考えると強度のことばかりに目が行きます。

しかし、その構造部材が腐ったら?
とても15倍の壁倍率は保てないですね。

断熱のことまで考えないと、このようなことになってしまします。
怖いですね

今回のこの事例は現在計画されている とある物件です。
一応アドバイスはしましたが担当者はコストのことばかり。

お金がかけられなければ、腐って壊れても やむ負えないの?
それは 施主さんのせいなの?

建築業界なんてこんなもの。

まじめで知識ある担当者に巡り合わないと大変なことになります。

でも世の中はこんなもの。

担当者の愛層がよくて、建物の見た目をどうにかすればそれでOK
数年後はどうにかなるでしょ。
こんなものですよ。
それですまされてしまう。

本当にひどい話です。

担当者は知識がないだけで悪気はないのでしょう。
みんな同じにやっているから。
全く悪気もないからいい人に見える。

素人設計でも職人さんの力を借りて形になってしまうのが建築。
まじめにやって比べられるのが馬鹿みたいに思えてくることがあります。

でも頑張ります。「やりすぎ」とか悪口を言われても、お客様のためにできるだけのことはまじめに頑張ります。

お知らせ,断熱・気密

高橋建築で考え出した、熱橋レス床断熱構法。

ようやく特許となりました。

アイディアは私が出し、当社社員の力を借り、試行錯誤の上当社で行っていた構法です。

新しい構法にもかかわらず、お客様にご協力いただき試していました。

その工事を見ていた旭化成建材さんが、この構法は ほかでは思いつかない特許性があるので一緒に特許を取らせてくれと言われ、とりました。

特許申請はほかにもいくつかありますけど、この特許は特許庁から一度もいちゃもんつかずにすんなり。

床断熱って熱橋多いけど熱橋レスというところがミソ。
ヒートブリッジは柱だけ。

同じ断熱材で 性能1.83倍


画期的でしょ。


当社は基礎断熱がメインだからあまり使うことないですけどね。

パッシブハウス,断熱・気密

暖かいと言われる家が増えてきましたね。

とてもいいことです。

新規に当社に来たお客様から、ほかの住宅会社で「パッシブハウスはいらない。G2で十分だ」「パッシブハウスはドイツの基準で日本には適さない。」といわれたと言ってました。

そのお話しされた住宅会社さんは、残念なレベルですね。

わかっているなら、そういうことは言いません。

G2で十分だというならその根拠がいりますよね。
パッシブハウスはG2、G3で定義している外皮の平均熱貫流率(UA)だけではなく、換気や気密性能による熱損失や、熱橋からの熱損失。ジメジメの原因となる潜熱までも計算して、必要な暖房、冷房需要 負荷を計算しています。

そもそもG2、G3とは 物差しが違うのです。

G2,G3では壁、屋根、床、窓の熱損失だけ計算していますので、それだけで暖かさは全くわかりません。

地盤に逃げる熱の計算 高断熱住宅になるととても無視できないほどとても多いので計算が必要です。

同じUAでも、真四角のおうちとL字のおうちだったらL字のおうちの方がUAが良かったりすることもあります。

屋根を断熱しやすい平屋の方がUAはとても有利になります。平屋ならG3は楽勝です。

太平洋側の地域では日射熱取得をたくさんするために南側の窓を大きくすることが望まれますが、それをすると暖かい家になるけどUAは悪くなるということもあります。

heat20の定義しているUAという考え方が悪いと言っているのではありません。
私もHEATのメンバーですから。
断熱性を向上していく上でとてもいい指標だと思います。まずは断熱量の確保がとても重要ですから。
 それができてその次がエネルギー計算なのです。

そのため、個別の住宅の暖かさや、エネルギー消費量をできるだけ正確に比べるには、今現在ではパッシブハウスの手法しか無いと思っています。

いくらG3だからといって、寒かったらいやですよね。
エネルギーを消費して光熱費がかかったらいやですよね。

それがないようにきちんとシミュレーションする必要があるのです。
それがパッシブハウスの考え方なのです。

G2で十分と言うということは逆に言うと日射取得や換気、気密、熱橋の影響などあまり関係ないと言っているような物ですね。

 ですからわかっている人はそういう「G2十分」とは言いません。総合的な性能を判断できないとならない。ということを知っているからです。

 パッシブハウスは暖房負荷が15kWh/㎡以下です。

 ですからパッシブハウスレベルはいらないというなら、20kWh/㎡なら十分とか、25kWh/㎡以下なら十分とかいえるならちょっと信じていいかもしれませんね。

 断熱量の比較では不十分で、暖かさにはどれだけ暖房が必要かエネルギーの比較が必要なのです。

 そして、パッシブハウス基準がドイツの基準だから日本に適さないと言っている人がいたらその人はもうダメです

 たしかにドイツで作られた基準ではありますが、それは世界に広まり世界で共通する、最高性能の基準と認知されています。

 中国や韓国でもどんどん広まっています。

 できた当初は確かに寒冷地向けの基準のようにも見えました。しかし近年は日本のパッシブハウスの情報なども集められ、その地域地域に適した性能が得られるよう常に計算ロジックも改善され進化しています。すごいスピードでブラッシュアップされているのです。

 むしろ日本の基準の方が全く変化がありません。UAがようやく定義されるのみで、高断熱化に必要な計算手法が全く整備されていかないのです。

 実際に当社で建てられた無暖房で住めるレベルのパッシブハウスでもG2半ば
  G3だけどパッシブハウスに届かず暖房がまあまあ必要ということもあります。

 おうちの間取りや日当たり、構法などで全く違うのです。

 ですからG2だから暖かいなんて、G2で十分なんて 全く言えないですね。

 特に6地域のG2なんてちょっと怪しいですよ。付加断熱(外張り)無しでG2になりますから。付加断熱無しで「高断熱住宅」は言ってはいけないと思います。全く別物ですから。

断熱・気密,日記・想い

HEAT20では部会ごとに様々なことが検討されています。

私も末席で参加してますが、躯体ワーキンググループは楽しいです。

大学の先生方やメーカーの方たちと、これからの高断熱住宅の技術について検討しています。

私はパッシブハウスレベルの建物を作っているので、会議中にとても意見を求められます。たいしたことないのですけどね。

WEB会議なのですが、とても充実してます。

パッシブハウスと比べてとても遅れていると感じるので、私たちではすでに計算していることですが日本のために話題提起もしました。



 昨日は壁体内の水分移動の話から、隙間の風量、換気の風量による熱や水蒸気の移動の話でした。

今後どのような実験を行いながら新しい技術を作り検証していくか話し合われました。

高断熱住宅を快適にする熱、水蒸気の移動

当社のような高断熱住宅になると6畳用エアコンでも40坪の家の冷暖房ができます。

しかし、ドアを閉めた個室にその熱をどのように送るかが問題になります。

近年のメーカーが行っている全館空調だと1500m3位の風量を循環させたりします。これはとても大きな風量です。

大風量だと 気流を感じたりファンの音がしたりあまり快適とはいえないですね。

その問題をどのように解決していくのか?

パッシブハウスのように外皮性能を高めていき、小さな風量で閉じられたお部屋も快適にできるのか?

そのときの風量はどのくらい必要なのか?

ドアのアンダーカットで十分なのか?

当社では答えが出ているのですが、もう少し低いこれからのレベルでは大変なようです。

プライバシー確保、音や気流の問題を解決するためには、やはりきちんとした断熱性能、日射遮蔽性能が重要です。それは換気風量くらいの風量で送れる熱エネルギーでお部屋を快適にできなくてはならないと言うことです。ピーク時でも100m3以下にはしたいですね。

そのくらいなら ドアのアンダーカットでも音も出ずにうまく空気が入れ換えられます。お客様のご協力によりトライアンドエラーを繰り返しうまくいくようになりました。

アイデアをシミュレーション、検証を繰り返しさらに進化を続けます。
そしてHEATを通じて世の中にお伝えしていけたらと思います。

パッシブハウス,断熱・気密,日記・想い

新しいおうちで初めて冬を迎えたホームオーナーさんからうれしいコメント。
もちろんパッシブハウスクラス。
隣家の陰の影響など日射の影響でギリギリ届かないかな?というレベルのおうちです。
これから建つ隣家次第かな?

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「事ある事に思わずため息の出る暖かさです。起床から就寝まで…とにかく身体全体が包まれている感覚です。
特に帰宅時が好きです、家が暖かで出迎えてくれます(笑)

例えばアパートや車で暖房を25℃でガンガンかけても、暑い割に手足の末端は冷えています。

このお家はその真逆で帰宅してテレビを見ながらくつろいでいるだけで、いつの間にか手足がポカポカしています。

末端冷え性かと思ってたのですが、住環境の差だったのですね(笑)」

ちなみにアパートではこの時期ですと子供が布団から全然でてこないのですが、今朝も自分よりも早く起きて走り回っています。渋々起きて不機嫌という毎日から開放され、とても気楽です(笑)
風呂あがりも、のんびり着替えできますし、暑がりの我が子はそのまま肌着のまま寝たがります(笑)
子育て世代への恩恵が極めて高いと改めて感じます。

色々と事前勉強して高性能住宅の住まい手さんのレビューは拝見してきましたが、実際に住んでみないと本当の意味では理解できませんでした。
百聞は一見にしかず、というところでしょうか(笑)

大当たりも大当たりです!(笑)
高橋先生をはじめ、我が家の住まい造りに関係する全ての方に、心から御礼申し上げます!!

*******

実際に住んでみないとなかなか温かさの違いはわかりにくいですね。

ただ暖房して暖かい家の暖かさとは圧倒的に違うのです。

まさに「異次元の暖かさ」

普通の人は人生の多くの時間を自宅で過ごします。

そのおうちが快適か快適ではないか?

心地よく、リラックスできる家で人生を送るのか?ストレスある環境で過ごすのか?

家づくりで運命が分かれます。
当社を選んで「人生の当たりくじの一つが引けた」と思っていただけるとうれしいです。

お知らせ,断熱・気密,環境・エネルギー

等級6,等級7の案はハウスメーカーが猛反対しているみたいですけど、断熱性能等級5 一次エネルギー消費量等級6は、官報に載ったので確実ですね。

まあ実にしょぼい基準ですね。
4地域以南で0.60W/㎡K

笑いが止まりません。

寒すぎるし 2050年の目標なんて考えてなさ過ぎる。

https://kanpou.npb.go.jp/20211201/20211201g00270/20211201g002700044f.html

UA0.6でこれから秩父で家を作ったら悲しい。多分30年後には建て直したくなるでしょうね。


断熱・気密,現場レポート

基礎断熱が性能を出しやすいことは確かでもシロアリが怖いと思われている方多いのではないでしょうか。

当社では、現在,シロアリに強い防蟻EPS、防蟻シート、アリ返し、防蟻フォームなど何重にも対策をしていますので安心です。

さらなる性能!ガラス発泡断熱材

それでもさらに半永久的な防蟻性能を求めて日々研究しています。
 今回、パッシブハウスジャパンで初めて、ドイツより発泡ガラス断熱材を輸入しました。
  この断熱材はガラスを発泡することで作られています。

この断熱材は 性能では今までのプラスチック計の断熱材より性能が落ちますが、ガラスでできているので物理的にシロアリは食べることができません。
  今回は100mmの厚さの物を使い性能を確保しています。もちろん内側にもネオマを使っていますのでパッシブハウスレベルの建物にも対応可能です。

基礎断熱 熱抵抗

外内合わせた熱抵抗は R=4.17㎡K/W

床下暖房をしている多くの工務店がやっているのが50mmのXPS3種(λ=0.028)なのでR=1.78 およそ2.3倍
  昨年調査した○○林業の基礎内張が20mmXPSなのでR=0.71。こちらはおよそ5.8倍もの性能になります。

 実際は外張りと内張で熱橋の出方に差があるので、さらに大きく違いが出ることは間違いないですね。

コストが課題

今回のガラス発泡断熱材ですが少々高いです。今後国内で生産されるようになるといいですね。

パッシブハウス,断熱・気密

パッシブハウスレベルの超高断熱住宅は、良いことばかりかというと、住み方を制限するような欠点?もあります。

 過乾燥しやすい

まず皆さんがよく耳にするのが乾燥ではないでしょうか?

おうちが暖かいので 寒い家と水分量が同じでも相対湿度は下がりますね。
  そしてきちんと24時間換気するのですから、冬の外の乾いた空気を取り込みます。乾燥してしまうのは当たり前ですね。

 でもそれは、湿度をリカバリーする全熱交換換気扇の使用や、洗濯物の屋内干しや、観葉植物、浴室のドアを開けておくなど様々な方法で、防ぐことができます。
  当社のホームオーナーさんも40%から50%位で上手に住んでいただいております。
  そんなに心配することではないですね。

 音が響く

 普通の家より室内の音がうるさいと言うことも耳にします。
 これも、少し誤解がありそうです。
 新しいおうちに引っ越してまもなくですと、アパートなどにお住まいの時より物などが出ていなくて吸音されません。音が響きやすいというのはありますね。
  家具や、カーテン、そのほかいろいろな物が置かれてくるたびに徐々に和らいでいくようです。
  設計段階で吸音しやすい素材を仕上げに使うのも効果的ですね。
  そして音の大きさですが実はそれほど大きくなっていません。
  パッシブハウスクラスの家になると、外の音はとても入りにくいです。当社の建物は外壁がパワーボードですから木の外壁やサイディング、ガルバなどと比べてとても静かです。当社も建て主さんの好みで様々な外壁で家づくりをしますが、パワーボードが段違いに静かです。そしてほとんど隙間がないですし、ガラスは3枚ですから本当に静かです。そのため、冷蔵庫の音などもとても目立つと言うことになります。今までと同じ音の大きさでも、室内が静かなので目立つのですね。
  

 薪ストーブが使えない

 ちょっと残念なのが薪ストーブが使えないと言うこと。
 炎を見ながら暖をとるのも気持ちいいですよね。
 でも薪ストーブを設置すると高断熱過ぎておうちが厚くなりすぎます。すぐに暖まってしまうのです。どうしてもというなら窓開けしながら使うというのもありますけど。
 暖房には6畳用エアコンが1台あれば十分な性能ですから、どんなに小さな薪ストーブでも大きすぎてしまいます。ちょっと残念。
 パッシブハウスで薪ストーブを入れた仲間の工務店さんはほとんど燃すことができなくてとても残念がってました。

当社の事務所は 等級4位のしょぼい断熱なので薪ストーブが使えます。図面かきながら煮込み料理中。温度のちょうど良い位置でコトコト煮てます。

私が本当に残念なのはこのことくらいかな?