G3の住宅の見学会は日本でも珍しいのではないかと思います。
もしかしたら日本初かも?
埼玉では確実に初でしょうね。
G3の住宅の見学会は日本でも珍しいのではないかと思います。
もしかしたら日本初かも?
埼玉では確実に初でしょうね。
HEAT20の報告会に参加してきました。新たな水準であるG3が発表されました。当社のエリアである4,5地域ともUA=0.23すごい基準です。外皮の断熱基準としては一気に世界一何ではないかと思わせる水準です。当社ではこの水準にあう建物もありましたがほとんどが0.25から0.3なので少し足りません。しかしこの水準に追い付いていないかというと、実は当社の方が性能良いのです。この水準は外皮の性能はすごいのですが第三種換気前提であったり日射取得がそれほどきちんと考えられていません。でも、ちょっとの変更でこの水準になるなら仕様を少しいじろうかな?とも思います。
この基準のシナリオは 4,5地域の場合 エアコンを付けたり止めたりする間欠運転を前提にしています。寝るときに暖房を止めて次の日、起きたときに15度を切ってしまうことが3%以下という目標値です。
本当に寒いときに15度ですから 普段ほどほどに寒いときならほぼ暖房はいらない水準ですね。
当社のように日射取得と全熱交換換気扇を使えばかなり無暖房に近くなると思います。
暖房エネルギーの面で見ると、こうなります。 いままではG2が最高でした。 G3はG2のほぼ半分のエネルギーで暖房可能です。
しかし、G2とG3が体感で解るかというと いままで体験したことのない人は難しいと思います。
当社の建物がほとんどG3に近い基準で建てられていて とても省エネですがG2くらいの建物できちんと暖房計画ができていればそれほどの体感の差は感じないと思います。
でも、高性能な家に住んだことある人にははっきり解ります。
何の商品やサービスでもそうですが、良いものを知らない人はそれまでなのです。知っている人はわかり、それを感じることが出来、とても満足することができるのです。
北総研の鈴木先生もこのすごい水準の意味を説明されていましたが、G3という水準は建築ででいる最高水準を示したのであって、みんなが目指せるというものではない。最高の指標と考えてください。とのことでした。
小鹿野町の現場のネオマフォームの外張り断熱の施工が終わりました。
施工の精度は高くスピードも速いです。
今回は、茨城の建築会社さんと栃木の設計士さんが、見学に来られました。
40坪もある住宅の外張り断熱がわずか○人工
あまり書くと全国の工務店の標準となって、大工手間が値切られる原因になるので、ここでは伏せておきます。
当社の施工は、特別なのです。
ネオマフォームを製造している旭化成さんが、当社の工事を参考に、ビデオを撮ったり写真を撮って、日本中に施工方法を広めたり、施工マニュアルを作ったりするレベル。共同で特許申請などもしています。
早いだけではありません。材料の無駄も少ないです。
ネオマフォームわずか1枚分。100枚以上つかいますからわずか1%。
コストが抑えられますし、ゴミが減ることは環境にも優しいです。
旭化成さんからも驚きのコメントが寄せられました。(笑)
このネオマフォームという材料は、断熱性がとても高く、長期安定性能も優れています。断熱材としてはトップの性能と言ってもいいと思います。
弱点は、お値段が高いこと。ですから無駄に使うことは許されないのです。
本当の高気密高断熱住宅を体感してもらう夜の見学会が無事終了しました。
大勢のお客さまにご来場いただきありがとうございました。
延べは100組越えているでしょう。まだ集計前ですが。
小鹿野町現場の日曜日はギリギリ綱渡りの温度環境(笑)
人が住んでいないので家電などがなく内部発熱がない状態。
朝9時で 室温16.5℃のスタートでした。今朝の最低気温はマイナス5度
日中がほとんど曇りでちょっとだけの晴れ間に日射取得。
厳しい戦いです。(笑)
何とか 少ない日射熱と見にくださっている人体の熱で20.6度まで上げることができました。
そのまま夜に突入。
この温度が維持できるかはお客さまの入り方次第。
終了する夜の九時には 19.9℃まで落ちてしまいました。
目標の20.0℃には0.1℃及びませんでした。
日射がもう少しあったら。 来場者がもう少しいたら 20.0℃維持できたのではないかと思います。
秩父の現場は21.6℃終了だそうです。
「そこまで無暖房」にこだわるかと笑われそう。
お客さまの反応も楽しかったです。
「どこかに暖房器具置いてあるのじゃないの?」
「床暖房してあるでしょ。」
プロからも
「床下にヒーターおいてありますか?」
「床下エアコンですか?」
などなど。(笑)(笑)
皆さん、本当にびっくりされていました。当社は日本有数の技術持ってますよ。(笑)
そんな中 日本の断熱基準作りに携わっている研究所の所員さんや有名な建築家の方などにもおいでいただき当社の建物を見ていただきました。
有名な偉い人たちですが,自分が高橋建築の建物を暖めているに役立っていたとは思わなかったでしょう。(笑)
でも最後ぎりぎりに来られ最後までこの建物の行方を監視していた建築家さんには ばれていたようです。(笑)
その建築家さんのブログを引用します。スーパー工務店なんて言っていただきありがとうございます。
半ば無理かな、と諦めかけてたんだけど、ギリギリ間に合いそうだったので、 高橋 慎吾 (Takahashi Shingo)さんが社長をなさっている秩父のsuper工務店、高橋建築株式会社(http://www.ta-k.jp)さんのオープンハウス2日目に行って来ました!
玄関入って、肌感覚ですぐにわかる圧倒的な断熱性能。
エアコンなんて(あるけど)全然つけていないのに、約20℃をキープしておられた。僕が伺ったのはPM20:20頃で、屋外は、さぁ氷点下へ!って時間帯なのに。。。
今回、オープンハウスを2箇所(秩父・小鹿野)でしてくださっていたのですが、両方見たかったけど時間が足りなかったので、小鹿野の平屋(小屋裏あり)を拝見。偶然オーナーさんや他の見学者の方もおられ、一緒にワイワイ談笑させて頂く。
高橋さんのお話がマジで面白いし、断熱性能が高い住宅ならではの言葉が、どんどん飛び出し、思わずニヤニヤしてしまう。メモメモww 例えば「見学者があと10人くらい来てくれたら、もうちょっと温度が上がったんだけどなぁ〜(笑)」等。既にエアコンではなく、人を100W/人の発熱体として捉えられる感じww
照明機器やお風呂のお湯や、本当に細かい熱源すらも室温に影響してくるのは、外皮(外壁)をはじめとする建物自体の断熱性能がすんごい高いレベルの証拠だし、オーナーさんも元々のご自宅が寒いのもあいまって、この環境に満足されているのが良くわかった。施工者として発生している反省点も、嘘偽りなくオーナーさんに笑顔でそのまま話しておられ、対策や意見交換なさっている高橋さんの姿。本当に学ぶことだらけだ。
高橋さん、突然でしたが見せて頂き、ありがとうございました!!
ロシアの資料。
確かに日本の普通の家はこんな感じですね。
いや、これより悪いかも。
怖いですね。
日本の家、寒いです。寒すぎです。
お正月休みを利用して 建物の向きとエアコンの使い方による消費エネルギーのシミュレーションをしました。
この冬実際にできた建物です。この後お客さまにご協力頂き検証をしていきたいと思っていますが、まずはシミュレーション結果です。
秩父市に建つ木造2階建て パッシブハウスクラスの住宅です。
吹き抜け含めて35坪のボリュームです。 実際の建物は南東向き
その建物をそのまま南東向きと南向き 南西向きでどのように変わるかシミュレーションしてみました。
ソフトは BEST-Hです。時刻別に計算できる最先端のエンジンです。
24時間エアコン連続運転で室温20°維持の結果
SE 106kWh/年
S 88kWh/年
SW 130kWh/年
です。
これから解ることは,やはり南に付けた日射取得優先の大きな窓の効果を高めるためには建物を真南に向けた方が効果が高いと言うこと。
パッシブハウスクラスの断熱性能の建物ですから建物本体からにげる熱はとても少なくなっています。
ですから、どれだけ太陽の熱を利用できるかが重要な要素となってきます。高性能の建物でなければ、数字が一桁違いますから太陽の影響はとても少なくなります。
真南向ければ年間2200円(25円/kWh)で1年間暖房できるとの結果です。
もう一つ解ることとしては 1日中暖かいのを維持するなら東向きの方が有利との結果です。20%位の違いがあります。
朝早めに日が当たった方が朝の暖房が減るということなのでしょう。
エアコンを連続運転ではなく 夜中と日中はとめて 朝晩のみとしました。
これも以前検証し解っていましたが 高断熱住宅はエアコンを連続運転ではなくうまくとめることが肝心です。
エアコンは動いていなくてもアイドリング時に電気は消費します。
当社の住宅ほど高性能でない高断熱の住宅ならエアコンの立ち上がり時の消費電力を抑えるために連続運転の方がお得という結果がありますが当社レベルの住宅になると止めた方がお得となります。
しかし 106→92kWhですから14kWh/年です。350円ですから タイミングを見ながら入りきりするなら付けっぱなしでも良い感じはしますね。日中8時16時のお日様が出ているときと寝る1,2時間前から朝起きる2時間くらい前までとめてみたら良い気がします。こう決めておけばタイマー運転が可能ですね。夜の23時に寝るならその1時間くらい前の22時に止め お母さんが朝6時に起きるならその二時間前の4時頃タイマーでオンにするという具合です。昼間はほぼ晴れますから7時か8時にはとめて16時~18時くらいにスイッチが入るといいですね。このスイッチが入るタイミングは室温が目標温度を下回らないうちにスイッチオンにすることが肝心です。暖かめの22℃の人もいるでしょうし18℃位の涼し目が好きな人もいますね。
目標温度を下回ってからスイッチオンにするとエアコンが強く動いてがんばってしまいますからエネルギー消費量も増えてしまいます。エアコンはゆっくり長く動かすのがこつです。
もう一つの条件でもシミュレーションしました。
それは 朝は忙しく出かけて日中お家にいないタイプの人向けです。
朝は15度位まで落ちてもいいから暖房を付けないでがんばり出かけてしまい,帰ってきてから暖かいくつろぎを満喫するタイプです。(笑)
SE 52kWh/年
S 40kWh/年
SW 59kWh/年
当社の住宅なら前の日たくさんの日差しをうけ 夜少し暖房して20℃くらいで寝れば 次の日の朝も15℃くらいはあると思います。条件によっては18℃くらいありますね。
実測している住宅だとこんな感じです。日が当たる直前まで室温が下がり続けます。
普通の家の15℃とは違い壁面や床の温度なども15度位ですから、トレーナーでも着ていればあまり寒さを感じないと思います。暖かいとは言えませんが。短時間なのでその室温で朝は乗り切って(笑)日中太陽の日差しで暖房して夜は暖かくゆっくりくつろぐ。この生活が実践できればこの住宅の場合なんと52kWh/年です。
すごすぎです。
もうほとんど無暖房住宅です。(笑)
しかし毎日 晴れるわけではありません。
無暖房でシミュレーションしてみると1年間で一番下がる曇りと雪が数日続いた日です。
温度は茶の間で11.5℃
一番厳しい日だとさすがに暖房が必要ですね。秩父で無暖房住宅の大変さが解ります。
でも実際はシミュレーション以上のかなり良い結果になるはずです。
実際の住宅の検証が楽しみです。
HEAT20の G1,G2グレードの検証調査が行われました。
今回当社のホームオーナ様にも協力していただきました。
近畿大学の岩前先生による調査です。
温度測定や 住み心地などのヒアリングを行います。
調査当日は秩父はマイナス5.6℃飯能でマイナス4℃という寒い日でした。
飯能市の住宅。朝8時30分開始。最初のお宅に入るとホワーンと暖かい。玄関ホールとLDKの境にはドアはありません。暖かいお家はお部屋を区切る必要がないのです。どこでも同じような温度です。
奥様は 真冬でも素足で生活されているとのこと。床板はチークなのですが全く冷たくないとおっしゃっていました。
お布団も普通の薄めのお布団1枚で毛布も無しで冬を越すとのことです。
秩父に移動
二番目のお宅は畳リビングのお家です。この間取りにびっくり。素敵な庭を見るためご両親のお家とのつながりをよくするため大きな開口があるにもかかわらず冬暖かく、夏涼しいお家です。
スキップフロアーはスタディーコーナー。お嬢さんが絵を描いたり工作したりとても有効活用されていました。花粉症対策に作られた洗濯干しコーナーのサンルームも素敵でした。
先生もご主人様の落ち着いた書斎をしきりにうらやましがっておりました。大絶賛でした。
そして おそばを食べてパッシブハウスに移動です。
3軒目はパッシブハウス。この男子がお風呂から出ても長い時間 真裸でいるというのには皆びっくり。1年中 暖房は全くしていないそうです。
暖かいと言うより寒くないという話が印象的でした。「毎日春」です。とのこと。まあそんな感じなのかな?
最後は深谷市
4軒目は深谷のお家です。ご主人は半袖。(笑)一年中窓を開ける機会があまりなくなったとのこと。
温度変化が少なくて快適だそうです。新しいお家になって花粉症が出なくなったとのこと。暖かいからなのか?換気システムのおかげなのかは解らないとおっしゃっていました。 寝室は閉めておくとリビングより2度位温度が下がるのでお布団を掛けて気持ち良く寝られるそうです。超高断熱住宅に住む人の生活の知恵ですね。
他の家に行くと寒いのでこの家で良かったといつも再認識できると喜んでいらっしゃいました。
岩前先生はワンちゃん(なつちゃん)がとっても気になるようです。とても犬好きです。
お家の写真よりまず犬の写真を撮りました。(笑)
ロフトまでの壮大な吹き抜け、ほとんどの空間が一体となっていて感動です。この空間の家で本当に快適温度を維持して省エネなのか?(笑)
窓際は さらにポカポカ。
あれ?やっぱり裸足?(笑)薄いセーターは着てますけどね。お子さんも大きくなりましたね。
どのお家もすばらしいと岩前先生におっしゃっていただきました。
自動車での移動中は 岩前先生と深いお話もたくさんできました。とてもラッキーでした。
ご協力いただいた皆さん。お正月明けまで測定が続きますがよろしく御願いします。
緊張せず普段通りの生活してくださいね。(笑)
家を長持ちさせるためには デザイン性も重要です。
あきられてしまうデザインや 気持ち悪いデザインでは 建物の耐用年数が来る前に壊されてしまう恐れがあります。
窓の付け方一つとっても たくさんのノウハウがあります。
窓の大きな役割は 採光 通風(換気) 日射熱取得 です。
さらには 景色を眺めたり 庭とのつながり感(広がり)などもとても重要です。
窓の付ける位地ですが 「もっとも遠くが眺められるところ」。景色が綺麗に見えるところとか抽象的な話では無く具体的です。確かに視線が抜けていくところがもっとも気持ちいですね。
お部屋から見た時に壁とのバランスも大切です。窓の左右に変なバランスで壁が残ると美しくありません。左右に思い切って寄せる等のバランスを見極めなくてはなりません。
窓の大きさと壁の大きさのバランスも大切です。できるだけ窓を三分の一位にして三分の二壁を残すと落ち着いたバランスになると言うことは知られています。確かにその通りだと思いますが、パッシブ設計的には南側の窓を大きく取りたい気になります。見せるところ。くつろぐところ。日射熱取得をするところを使い分けることが大切です。
無駄な線を消す。たとえば天井の高さと窓の高さが違うと窓の上部に少し壁が残ってしまいますね。
それではすっきり見えません。できるだけ余分なものが無いようにデザインすることが大切です。
西側の窓についても考えたいですね。今の、住宅設計では 西側の窓や東側の窓は小さく小さくする傾向にあります。西日が暑いという理由です。でも夕方の黄昏時の日の光などとても美しいものです。その光をあえてカットする必要は無いのでは無いか。巧みに利用し空間を豊かにすることが必要だと思うのです。西日の日射熱が入ってきたとしても性能の良いガラスならば多くをカットしてくれますしエアコンを少しかければ涼しくなります。そう考えるとエアコン代を少しけちって雰囲気の良い西日を犠牲にすることは無いのかもしれません。
窓一つで室内の雰囲気がとても変わります。一つ一つの窓を緻密に設計していきましょう。
セルロースファイバーの断熱材の工場を視察しました。
https://www.decos.co.jp/
断熱材にもいろいろありますね。
様々な断熱材が有りそれぞれ良い特徴と悪い特徴があります。
今回はセルロースファイバーの特徴をお話しします。
セルロースファイバーはどんな断熱材でしょうか?
古新聞をリサイクルした断熱材です。段ボールだったりする場合もあります。
視察した断熱材メーカーさんは「デコス」さんで古新聞を利用していました。
沈下しないの?
古新聞を繊維状に細かくして綿のようにします。
砕いて小さくするのじゃ無くすりつぶすように繊維状にするのが技術のようです。
繊維状にふわふわにすることで長期間にわたり沈下しなくてすみますね。
繊維の長い良いセルロースファイバーは沈下しにくいのです。
もし、沈下してしまって隙間が空いてしまったら断熱材としての役割を果たさないばかりでは無く内部結露の原因となってしまいます。怖いですね。
その繊維状の綿のようにした新聞紙にホウ酸等を混ぜ防虫性能、防火性能を高めます。それと撥水剤を混ぜます。
その綿じょうのセルロースファイバーを機械で壁の間に吹き込むのです。
密度を高くぎゅうぎゅうに詰め込みます。これがきちんとできないと後で隙間が空いてしまうのです。そのため、きちんとした業者さんに責任を持ってやってもらう必要があります。
あまり上手じゃ無い業者さんに当たると怖いですね。工事中では解りません。結果が出るのが数年後ですから。
だいたい密度55kg/m3です。 これは壁の面積 1㎡当たり5.5kg 普通のお家は200㎡くらいですから 壁だけでおよそ1トンの重さですね。
グラスウールでしたらその3分の1以下です。住宅の重さから設樂たいした重さではありません。(笑)
きちんと施工すれば沈下の心配はいりません。
熱性能は?
肝心の熱性能はというと 熱伝導率λ=0.04W/mK です。厚さ10cmの壁で 外が0℃ 室内が20℃と 20℃の温度差があった場合普通のお家くらいの外壁面積で 0.04/0.1*200*20=1600Wの熱が逃げるということですね。壁からにげる熱だけで6畳用エアコン1台分くらいですね。
高性能グラスウールはλ=0.038 ネオマフォームはλ=0.020です。
ネオマフォームなら半分の厚さで同じ性能と言うことです。
断熱材として性能が高い方とは言えません。
蓄熱性能?
しかし重いが良い面もあります。重いと言うことは熱容量も大きいと言うこと。熱容量とは熱をためる力。
室内の温度変化は小さくなります。きちんとセルロースファイバーの厚みが有りしっかり断熱されていれば室内の温度変化は小さくなります。
でも薄い場合には逆効果になる場合もあるのです。たとえば屋根などに使った場合には、日中は断熱しているのですが熱をため込んでいることも同時に行っています。
その熱が夜室内に放出され続けるのです。時間差攻撃です。(笑)
セルロースファイバーの家が厚いという話を良く聞きますがこれはまさにこのセルロースファイバーの特徴熱容量の大きさが悪さをしているのです。
しかし、十分に断熱材が厚ければ熱が入ってくる量が少なくなりますのでこのようなことは無くなります。
同じ断熱性能だからといってセルロースファイバーを選ぶときにはこの辺の注意が必要です。
このことは、エアコンなどの冷暖房を付けたときの立ち上がりの悪さにもつながります。
でも室内を同じ温度に保つ性能はあると言うことですので冷暖房など少し付いていれば温度変化はしにくいと言うことですね。
透湿性、内部結露の恐れは?
それと大きな特徴は繊維状なので水蒸気を通しやすいと言うことです。
生活していると室内で水蒸気が発生します。その水蒸気がセルロースファイバーで断熱された壁体内に入いります。
水蒸気を通す性質があるのでそれがそのまま外に出て行ってしまえば良いのですが、外側に地震のために付けた構造用合板などの耐力面材があるとそこで水蒸気がとまってしまいます。その合板が冷たいと 氷水の入ったコップのように結露が起こってしまうのです。
ですが、これにも対策があります。まずは耐力面材をダイライトやハイベストウッドのような水蒸気を通しやすい材質にすること。室内から壁体内に水蒸気が入らないように防湿フィルムを貼ること等です。
メーカーの基準に従ってきちんと仕様通りに施工していれば問題は起こりませんが、独自にアレンジして計算してないと危険ですね。それと寒冷地などはもっと条件がきついですから注意が必要です。
調湿性能?期待していいの?
吸湿性能もあります。水蒸気を吸う力があります。うまく室内の相対湿度を50%前後に保つ力があれば良いのですが、そういった力はなさそうです。もしあるとすると夏の水蒸気の量は多いですから断熱材がびしょびしょになってしまいますね。上手に外部に排出されればいいのですが夏は外の空気も厚くてじめじめ。逆に外の湿度も中に入り込んでしまいます。調湿性能があると歌っているメーカーもありますが、WUFI等で検証するとどうもそうでも無いようです。
防音性能ありそうだけど
重いことで良いことは、防音性能があること。他の断熱材に比べ確かに音を遮る力は強いようです。しかし当社のような住宅では元々壁が厚いですし外壁がもっと重いALCを使っています。それでかなり遮音できてしまっているため充填断熱材が何であろうとほとんど関係ありません。
普通の住宅でも 窓の影響の方が強く出るのでは無いでしょうか?
ですから、まあ少しは役に立つ程度で考えていた方が良いと思います。
お部屋とお部屋の間の防音にはとても効果がありそうです。
吸音性能ありそうだけど
次に 繊維系断熱材で良く言われる吸音性能に関して。
壁材に穴が開いていたりして断熱材の中に音が入っていけるような構造にしておけばとても効果があると思います。
しかし普通はセルロースファイバーの上に石膏ボードを貼ってクロスを貼ったりしてしまいます。
これでは中が何の断熱材であろうとそう大差はありません。クロスを吸音板に買えたりした方がよほど効果があります。
吸音性能があると言うのは、製品そのものであって建築に組み込むとほぼ関係ないといって良いのでは無いでしょうか?
価格は?
値段はグラスウールに比べると少し高めです。ちょっと残念ですね。
もっとも良いことは環境負荷が少ないこと。リサイクル!!
最後にもっとも良い点を上げます。
リサイクルの建材だと言うことです。元々古新聞で作られますので、環境に負荷をかけません。製造時も主な工程はすりつぶして袋に詰めるだけですのでほとんどエネルギーを使いません。
さらに建物が建て直さざる終えないときでも、集めてまた再利用することができるのです。
これはすごいですね。
究極のエコ建材です。
良いところ悪いところ様々ありますが、他の断熱材と組み合わせ長所のみを引き出せるのではないかと考えています。
今後の高橋建築のセルロースファイバーの展開にご期待ください。(笑)
甲斐先生と星先生の「人生を変える住まいと健康のリノベーション」という本を読んでいます。
健康住宅と言うと自然素材で作るというだけだと思われがちですが、暖かい家を造ると言うことがとても効果があります。
寒い家はヒートショックなどの原因となり危険と言うことがテレビなどで普通に取り上げられる様になり皆さんご承知だと思います。
1年間に交通事故で死ぬ人が4000人ぐらい言うのに対し 家庭内でヒートショックなどで死ぬ人は19000人と4倍以上です。
住宅と病気の関係を研究している星先生によれば 家の室温が2度高いだけで寿命が4年延びるそうです。
2年長生きできればどのくらいお得でしょう。お金では価値ははかれないかもしれませんが 年金が2年余計もらえるだけでも大金ですね。
暖かい家だと アレルギー疾患や 高血圧 ぜんそくや 糖尿病にも効果があることが解っています。暖かい家に住むだけでそれらの病気が治ったり、症状が和らいだりすると言うことです。通院費や薬代で考えると一生では一人数百万円の差になるとか。家族数人だととんでもない金額ですね。
暖かい家はもちろん普通の家より建築費はかかります。ですが光熱費は削減できますし、医学的な面でもとても経済的に良いと言うことが解っているのです。
もらえる年金を考えても夫婦で1千万以上。高熱費も数百万円お得になります。医療費まで考えると膨大な金額です。
ですから、暖かい家にすると言うことは先行投資なのです。
先にお金はかかりますが、健康で長生きして経済的にお得。暖かい家は良いことずくめですね。
秩父の朝の冷え込みはとんでもないですね。北海道に負けないくらいです。
当社で作るレベルの超高断熱住宅のレベルで無いと秩父の朝の冷え込みには勝てません。計算すると解りますよ。せっかくの先行投資です。きちんとした性能を確保してくださいね。