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換気・空気,日記・想い

こんにちは!高橋建築株式会社の代表、高橋 慎吾です。

日々、一級建築士やパッシブハウスコンサルタントとして、「夏は涼しく、冬は暖かい、そして健康的に過ごせる家づくり」に情熱を注いでいます。

突然ですが、みなさんに質問です! 「安全な自然素材や、体に優しい建材だけを使って建てた家なら、室内空気は完璧にきれい!」 …そう思っていませんか?

実は、どれだけ高スペックな健康住宅を建てたとしても、暮らし方によっては体調を崩すリスクが潜んでいるのです。

今回は、最新の研究データも交えながら、私たちの「」についての意外な事実をお話しします!

建材だけじゃない!化学物質(VOC)の発生源

「新築独特のにおい」や「シックハウス症候群」の原因となる揮発性有機化合物(VOC)。 もちろん、合板や接着剤といった建材由来の化学物質を極力減らすことは、家づくりの大前提です。

しかし、日本建築学会の最新研究(2026年)などでも明らかになっているのですが、実は家を建てた後の「毎日の生活行為」からもたくさんの化学物質が作られているのです。

たとえば、こんな日常のシーンに心当たりはありませんか?

  • お風呂上がり・洗面所:シャンプー、コンディショナー、ボディローション、化粧品
  • お洗濯:衣類用洗剤、柔軟剤の香り成分
  • お掃除:各種洗剤やスプレー
  • 日々の調理:料理中の油煙やガス
  • クローゼット:衣類に付着した防虫剤や消臭剤

これらに含まれる成分(環状シロキサンやデカン、ジクロロベンゼンなど)は、私たちが生活する中で空気中に広がり、知らず知らずのうちに室内空気の質(室内空気質)を変化させています。

高性能な家だからこそ「空気の流れ」と「暮らしの意識」が大切

「じゃあ、どうすればいいの?」と思いますよね。

化学物質の影響を減らすために、大切なポイントは2つあります。

1. 正しい「換気計画」と「空気の通り道」の確保

最近の住宅は気密性が高いため、計画的な換気がとても重要です。 例えば、夜寝るときに「寝室のドアをピタッと閉め切ってしまう」と、人の呼吸や体に塗った保湿ケア用品、入浴後の湿気などが寝室内に溜まり、夜間に空気中のVOC濃度が高くなってしまうことがあります。

24時間換気システムを正しく稼働させることはもちろん、ドアの開き具合や空気の通り道を意識することがポイントです。

2. 「空気の変動」に対するちょっとした気づき

「お鍋をしたから少し窓を開けて換気しよう」 「柔軟剤や香水を使ったときは意識して空気を入れ替えよう」

このように、自分の生活行為によって「いま空気質が変化したかも」と少し意識するだけでも、頭痛や目のかゆみといった「建物関連症状(シックハウスのような不調)」を防ぐ大きな効果があります。

まとめ:本当に健康的で快適な暮らしを目指して

家づくりにおいて、体に優しい建材を選び、断熱・気密・換気性能を高めることは非常に大切です。 しかし、それはあくまで「健やかな暮らしのためのスタートライン」。

その素晴らしい器(お家)の中で、私たちがどう過ごし、どう空気と付き合っていくかまでを考えることで、初めて本当の意味での「健康で快適な住まい」が完成します。

高橋建築では、単に家を建てるだけでなく、住んでからの「空気の質」や「快適な暮らし方」まで見据えたご提案をしています。

「家族が安心して健やかに暮らせる家にしたい」 「パッシブハウスのような高気密・高断熱住宅の空気環境についてもっと知りたい」

という方は、ぜひお気軽にご相談くださいね!

[→ お問い合わせ・資料請求はこちら] 高橋建築株式会社 代表取締役 高橋 慎吾 (一級建築士 / PHI公認パッシブハウスデザイナー / PHIUS公認パッシブハウスコンサルタント)

日記・想い

皆様、こんにちは。高橋建築株式会社の代表、高橋慎吾です。

普段は一級建築士として、またPHI公認パッシブハウスデザイナー、PHIUS公認パッシブハウスコンサルタントという立場で、日々の家づくりに取り組んでいます。

実は現在、私は「HEAT20」という団体の、住宅の性能水準の仕組みづくりを行うワーキンググループ(WG)に参加しています。HEAT20が提案してきた「G2」や「G3」といった断熱基準は、国の省エネ基準のもとになるなど、これからの日本の家づくりにおいて非常に大きな影響力を持っています。

そんな重要な「性能水準づくり」ですが、実は基準を決めるというのはものすごく難しい作業なのです。先日、会議のあと私が「性能水準WG メモ 髙橋 2026_09_25」という資料に考えていることをまとめました。今回はその内容をもとに、なぜ家の性能を決めるのが難しいのか、少し裏話をお話ししたいと思います。

計算通りにいかないのが「人間の暮らし」

住宅の性能を考えるとき、「外の暑さや寒さをどれだけ防げるか」という建物の外側(外皮)と外部との熱の収支は、簡単ではありませんが理論的に細かく計算で出すことができます。

しかし、どれだけ微細なところまで完璧に計算しても、それを一瞬で「リセット」してしまうものがあります。 それはズバリ、「住み方」です。

窓開け、エアコン、そして「何をしているか」

例えば「窓を開ける」という行為は非常に曖昧で、計算式に当てはめるのが困難です。また、家の中での熱の収支は、住む人の生活パターンによって全く違います。

  • 家族の様子: 家族が何人いるか、ペットはいるかといった家族構成によって発生する熱は変わります。
  • 何をしているか: 部屋の中でテレビを見ているのか、本を読んでいるのか、家事をしているのか、あるいは友人が遊びに来ているのかによっても室内の環境は変化します。
  • エアコンのタイミング: 人間は決まった温度で機械的にスイッチをON/OFFするわけではありません。「まだ我慢できる」という感覚の違いや、出かける前だからつけないなど、時間帯や季節によっても使い方が大きく変わります。

このように、人の生活パターンや個人差によって、家の中の状況は全く違ってきます。どんなに精密なシミュレーションをしても、実際の「住み方」によって計算が無意味になってしまうほどの違いが生じるのです。

100年先を見据えた「基本」と「プラスアルファ」

では、これからの家づくりはどうあるべきでしょうか。私は、シミュレーションが目指すべきレベルとして大きく2つの段階があると考えています。

まずは「基本」のレベルです。外部からの熱の影響を最小限にし、部屋間の熱移動をできるだけ多くして家全体の温度差をなくすことです。 そして大切なのが、その先にある「プラスアルファ」のレベルです。ただ数値上の性能を追い求めるだけでなく、「快適と感じられる場所の創出」や、「住み方での快適さ・省エネの提案」を含んだレベルを目指す必要があります。

将来の温暖化などの気候予測や、アメダスだけでは測れないその土地特有の局所的な気候(ロケーション)まで考慮し、100年先を見据えた基準づくりが求められています。

最後に

私たち専門家がどれほど高性能な家を設計しても、最終的に家を完成させるのは「お客様自身の暮らし方」です。だからこそ、数字だけにとらわれず、お客様のリアルな生活に寄り添った「住み方の提案」ができる設計者でありたいと、日々の議論を通じて改めて感じています。

少し専門的なお話になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!家づくりについて気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談くださいね。

[→ お問い合わせ・資料請求はこちら]

高橋建築株式会社

代表取締役 高橋 慎吾

(一級建築士 / PHI公認パッシブハウスデザイナー / PHIUS公認パッシブハウスコンサルタント)