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バルコニーは必要か?憧れのバルコニー

バルコニーに憧れる方も多いですね。
ほしいと思っていらっしゃる方もとても多いです。

バルコニーは作るな! 信じて良いの?

一方、近年のyoutubeブームで「バルコニーは作るな!」と言う意見を言っている人もいます。
youtuberの方は人気取りもありますので、わざと極端なことを言わざる終えない面もあります。
その片手落ちの中途半端な内容の動画の補足をかねて本当のメリットデメリットを見てみましょう。

人によって価値観は違う。土地によって違う。生活によって違う!

地域の違い、敷地の条件や、その人の生活スタイル。様々なことが絡まってきますから、ただ単純に「バルコニーはいらない!」とはならないでしょう。
その当たりの考慮しなくてはならい正確な情報を得るのは、youtubeではなかなか難しいと思わざるを得ません。その人だけの一方的な意見を言っているだけで様々なパターンは考慮していない場合が多いようです。

バルコニーのメリット、デメリット

****デメリット****

コストがかかる
耐震性
雨漏りしやすい
メンテナンスが必要
夏の焼け込み
清掃性
防犯性
躯体内の腐食

コストがかかる

バルコーを作るのにコストがかかります。
YOUTUBERの多くは建築士や工務店を経営されている方が多いので、コストには敏感です。多額のコストがかかりますから、できれば作ってほしくない。作らずに安く見せたい。と思うでしょう。大きさにもよりますが1坪のバルコニーを作るのでも50万くらいはかかってしまうと思います。それを作らずにすめば他にお金が回せます。バルコニーは延べ床面積には入りませんので、安く見えますね。工事面積には入れるところが多いです。
この問題は私も苦戦しています。安全なバルコニーを作るにはコストがかかります。

耐震性

バルコニーといえども骨組みが必要です。頑丈の床や天井。手すりのとりつく壁などが必要です。
床には防火のためにケイカル板などで覆って防水します。
割と構造体の重さがあるのです。その重さが地震の時に揺れます。
その揺れを止めるだけの耐力壁を追加することが必要ですね。
バルコニーが付く南面にはリビングなどがとが多く来ることが多くできるだけ大きな窓を付け、明るく開放的にしたいですね。ですから地震の揺れを止める耐力壁を付けにくくなっています。
たかがバルコニーの重さと思うかもしれませんが割と大変です。

雨漏り

屋根に比べて防水が複雑で、欠点となりやすいです。屋根より勾配が緩いので水が滞留しやすく、排水口ドレンなどの接続部などの納まりも難しいですしそこも大きな弱点となります。雨を入らないようにする立ち上がり部分もそれほどとることはできないので、風を伴う強い雨だと入ってしまう恐れもあります。

メンテナンス性。

バルコニーの防水は塩ビシートやFRP等が多いようです。これらは年月とともに劣化します。避けられないことです。20年30年サイクルでの改修を考えておかなくてはなりません。そのときのために改修しやすいように施工しておくことが肝心です。

焼け込み

バルコニーは夏場に直接強烈な太陽の光が当たります。かなり温度が上昇します。もしバルコニーの下にお部屋があると、かなりの熱が入ってくることになります。
きちんと断熱していない場合には相当厳しいと思います。

清掃性。

バルコニーは外部なので土埃や枯れ葉などが飛んできます。お掃除も大変です。
ブロック状のタイルなどを設置している場合にはタイルとその下の防水層の隙間にゴミなどがたまり、昆虫などの生物が住み着いたりすることもあります。せっかくおしゃれに貼ったタイルや人工芝などをすぐにはいで取り除くなんてこともありました。

防犯性

バルコニーの位置には気をつけたいですね。
隣の家の屋根、窓からd、電柱から。物置の屋根から。そういったところからバルコニーに入られることがあるようです。防犯のセミナーなどでは必ず取り上げられますね。

バルコニー躯体の腐食

もう一つ、近年取り上げられいる私が重要と考えていることがあります。躯体内の水蒸気の問題です。
バルコニーは防水の為の下地に構造用合板を貼ります。そこに水分が滞留し木材を腐らせます。
また、手すりの笠木部分に水蒸気が集まり笠木を腐らせます。
これはハウスメーカーさんでもかなり苦労されていて、私も大手ハウスメーカーの修理の依頼を受けたりしています。
室内の湿気がルーフバルコニーに上がりボロボロになってしまっているハウスメーカーさんの現場も見ました。
バルコニーの通気方法は難しいですがとても大切ですね。

*****メリット*****

外に出られる
洗濯干し
お布団干し
大きな窓
庇として
日射遮蔽
庭として
植物置き場として
エアコン置き場

2階から外に出られる。

一年を通して外部が気持ち良い時期はたくさんあります。
春や秋はもちろんのこと、夏の夜更けや朝がた。都会ではバルコニーに出ても騒音や排気ガスなどで悩まされるかもしれませんが、田舎の住宅で気持ち良い朝などの時間に朝日を目一杯浴び自然を感じるのは最高ですね。お気に入りの自宅から気持ちいい日の光、風、鳥の鳴き声など感じるのは変えがたい価値があります。1階では味わえないバルコニーならではの景色もあります。

洗濯物干し

バルコニーは南側に付くことが多いので日当たりも最高です。1階に干すより目立ちにくいかも?手が届かなければ下着泥棒対策にも良いですね。(笑)
バルコニーの屋根の出が多ければ、雨が降ってもお洗濯ものが濡れにくいですね。洗濯物の取り込み忘れにも安心です。

お布団も干せる

バルコニーは日当たりが良く風通しも良いので、お布団を気持ちよく干すこともできます。お日様の香りのするぽかぽかのお布団でぐっすり寝られるなんて最高ですね。

大きな窓がとりやすい。

バルコニーがあれば、大きな窓が安心して付けられます。バルコニーがないと子供の転落など考えて小さな窓を付けるしかありませんね。

大きな窓は開放感があって気持ちいいですし、日射取得の面でも有利です。
バルコニーは通常南側に付くので南面の窓を大きくできると言うことです。
これは、日射熱の取得に大変有利です。お日様の光は無料のヒーターです。上手に利用しましょう。
上手にお日様の力を借りれば真冬の夜でも暖房が必要ない家も作れます。

バルコニーが庇に?

バルコニを出して庇にしてはいかがでしょうか?
南面の大きな窓は開ける頻度が多いですね。その窓に庇があるととても便利です。
ちょっとくらいの雨ならバルコニーのおかげで吹き込んだりしません。
夏の熱い日差しを遮るのにもとても有効ですね。

2階の日射遮蔽

外付けロールスクリーンによる日射遮蔽
ロールスクリーンを開けた状態

2階の窓の日射遮蔽は難しいですね。夏は熱い日差しが差し込みます。
夏の日差しを遮るために皆さんどうしますか?
一般的には庇の長さのコントロールですね。
ですが庇で遮ることができるのは直達光だけ。あらゆるところから来る天空光や地面からの反射光を遮ることができません。庇より効果的なのはよしずや、外付けブラインド、外付けロールスクリーンなどですね。
それらの設置、開閉などはバルコニーがないとしにくいですね。
予算があれば外付け電動ブラインドなどで解決すのも良いかもしれません。

私が考えるバルコニー設置の最大のメリットは 2階に大きな窓が付けられて日射遮蔽部材が付けやすく開閉がしやすいと言うことです。

バルコニーを庭として

2階リビングなどのプランでは、そこから外に出たりリビングの開放性を上げるために大きなバルコニーがあると気持ちいいでしょうね。

植物置き場として

バルコニーにプランターを置いてお花を植えたり家庭菜園などとしても
お庭がとれないおうちなどには良さそうですね。

エアコンの室外機置き場

室外機を置くこともできますね。南側の部屋の場合北側の地面まで配管を持っていくのも大変です。見た目だと北側まで持っていきたいところですが、メンテのことを考えるとベランダ起きも良いかもしれません。

そこで効きたい?

無い方が良いと言い切れる?

いかがでしょうか?

数多くのメリットでメリットがありますね。

あなたなら無い方が良いと言い切れますか?

言い切るYOUTUBERさんはたいしたものですね。(笑)

私はそう思いながら見ています。

どうしてそこまで言うの?時いたところ「過激なことを言う必要があるのですみません。絶対ダメと言っていないので。」そう謝られたこともありました。

デメリットの多くはそのリスクを解っていれば技術で回避できます。
メリットを得たいならデメリットを技術で回避すれば良いのです。

メリットを得る必要が無いのなら、リスクをとる必要は無いですし、お金を使う必要もありませんね。バルコニーなしで良いでしょう。

バルコニーで得られるメリットは、他の方法でも得られるかもしれません。コストをかけずに効果的に得られるなら、わざわざバルコニーを付ける必要もありませんね。

バルコニーはデザインにも大きく影響します。付けた方がバランスがとれる場合もありますし、無い方がすっきりきれいな場合もあります。

ほしくても間取りによって付けられない場合もあります。

これらのことを建築士さんとよく相談しましょう。また、建築士さんがどのようなことを考えてバルコニーを付けたのか?付けなかったのか?その真意を探り一緒に考えましょう。そこが解ればすごいです。

できる設計士さんがバルコニーを付けたのならそれはかなり多くのことを考慮して付けているし、付けていないならそれも多くのことを考慮して付けなかったのだと思います。

適当な営業設計さんならそれほど考えていないと思いますのでビシッと意見を言ってあげてください。
自分自身がこれからずっと住む家ですから。

加筆 補足 プロでも難しいこと

バルコニー周りの設計でプロでも難しいことがあります。

構造などを考える時に、1階と2階の構造状有効な耐力壁の位置を上下そろえられると有利です。バルコニーの付け方によってはうまくいかないこともあり苦労します。

通気の処理 バルコニーあるなしにかかわらず1階2階の壁面のずれがあると通気をうまくとるのが難しいこともあります。

熱橋処理 これも同じようなことなのですが、外皮の出っ張り引っ込みは熱橋になります。バルコニーを支える木材が大きな熱橋になったり、バルコニーの床と壁の取り合いが熱橋になったりします。

これらのことをうまく処理するスキルが必要です。
特に熱橋処理は、ほとんどの場合全くできていません。性能重視の大手ハウスメーカーでもほとんど考慮していないので大きな弱点となっています。UAは良いのに我々がつくる家より寒いと感じたりエネルギー消費量が多いのはこのためです。

建築費・光熱費,設備・空調

FIT切れ

太陽光発電を10年以上前に設置された方は売電価格が大幅に下がりましたね。
私の自宅はもう19年です。20年目です。4.2kWのシステムで当時の価格で250万円。
これまで81247kWh発電してます。ここ10年のFIT時は48円/kWhで売電していました。
日中は自家消費ですのでこの価格ではないですが、電化上手というオール電化契約なので平均35円/kWhといったところでしょうか?

東京電力エナジーパートナーホームページから

いくら儲かったのか?

日中はおうちにいないのでほとんど電気を使っていませんでしたが、買電35円とFIT48円の間をとって40円/kWhの電気代とすると3249880円です。
およそ70万円のプラスですね。

今後は

FITが切れたので秩父新電力と契約しました。地元の電力は地元でまかなう地産地消の協力をしようと思ったからです。売電価格は8.5円/kWh

一気に安くなりました。でも元を取った後ですから、余った分は売ろうと思いました。

月に350kWhですのですべて売っても3000円くらい。
それなら自分で使った方が良いという考えもあります。

エコキュートを日中動かす

今まで深夜電力で動かしていたエコキュートを日中動かすようになりました。

エコキュートは真冬でも4kWh/dayくらい。夏だと2kWh/dayを切ります。
あまり使えません。
節電効果は少なそうです。

家の中で一番消費電力が多いのは?冷暖房

やはり私の家で消費電力が多いのは冷暖房です。
約20年前の家とはいえZEHレベル。
世の中がようやく当社の20年前のスペックに追いついてきました。
ですから、普通に今ハウスメーカーが建てる家の消費エネルギーはこのような感じでしょう。

冷暖房エネルギーを公開!

なんと1月は500kWh/月です。27円/kWhで計算すると13500円も暖房費がかかっています。それで20度維持するのがやっとです。ちなみに40坪ほぼ同じ温度にしています。温度ムラはそこそこあります。

夏は200kWh/月 月に5400円の電気代です。このグラフを見ても冬の暖房の電気代が膨大なのが解ります。

今のおうちと比べると恥ずかしいレベルですね。

蓄電池を検討

売電が安くなったので日中蓄電池で貯めてよる使う作戦
普通のおうちの場合の電気代は27円/kWh 売り電は8.5円 差が18.5円
7kWhの蓄電池をうまく使っても18.5円*7kWhで 一日130円しか特にならない。毎日役に立っても47267円 の経済メリット

蓄電池の価格

最近はようやく蓄電池も安くなってきました。

ですが当社の価格でまだ130万円くらいかかります。太陽光連携ハイブリッドパワコン工事込みの7kWh位の容量です。
元を取るのに30年(笑)
訪問販売や先日イオンでの店舗での販売は元が取れると宣伝していたのでびっくりしました。とれるはず無いのにひどい売り方です。

災害時に安心

蓄電池のメリットは災害の停電のとき。
少し前に千葉であった長い停電が思い出されます。
そのときでも蓄電池があったおうちはいつもと変わらない生活が送れました。

無かったおうちは、大変な毎日。
今は、TVやスマホ。何でも電気に頼ります。
逆に言うと電気があれば生活が続けられるのです。

蓄電池は全負荷型

蓄電池も様々な仕様があります。
特定のコンセントしか電気が送れない特定回路型。
すべてのコンセントに電気が送れる全負荷型。
もちろん全負荷型を選びましょう。

ピークの放電出力も大切

放電の出力も大切です。
出力が小さいものはエアコンとエコキュートなど大きな電気を食うものを同時に動かしたりできません。
「こっち使うからあっち止めて!」なんて言うのでは不便ですね。

何サイクル充放電できる?

充放電の可能回数は直接寿命に影響します。10000サイクルなら365日で割るとおよそ27年ですね。サイクル数が短いと買い換えのタイミングも早くなります。

実充放電量 充電深度

蓄電池は長持ちさせるためにMAXまで充電しないし、0になるまで放電しません。毎日電池を傷めないように充電できる容量は電池の容量より少なく設定されています。

電池によっては50%位のものも。良い電池は電池容量に近い容量の電気を充放電できます。中には95%まで使えるものもあるようです。

自動切り替え

停電になった時に切り替え方が解らないと最悪です。千葉の大停電の時もせっかく蓄電池が突いているのに切り替えかたがわからないという方がおりました。
非常時ですから、自動で切り替わってほしいですね。

蓄電池を導入すべきか?

太陽光発電は元が取れるのも解っていますし、地球環境にも優しいので自信を持っておすすめします。
しかし蓄電池は元が取れそうもありません。しかし災害時のことを考えると導入した方が安心です。これは個人個人の考え方によると思います。
いつ何時、災害が起こるか解りません。停電も数日間のことかも解りません。
でも、電気がない生活を考えてみてください。
我慢できる人は我慢すれば良いと思います。
しかし、高齢の方などに我慢を強いるのは大変ですし、パソコンなど使わなくてはならない立場の人は日常の業務ができませんね。
もしもの時を考えると。。。。

蓄電池説明会

このような企画がありました。どのような内容か解りませんが、勉強してみたい方はきいてみてはいかがでしょうか 

建築費・光熱費

講習会が終わり自宅での宿題があります。
実際にモデルのおうちを計算上パッシブハウスにする作業です。
とても時間のかかったひともいたみたいですね。

どのように解決するかは皆さん違います。

今回の課題は 南に大きな建物があるけど、南面に大開口がある建物です。
地域は東京。

回答を見るとやはり皆さん外張り断熱をしたり屋根の断熱の厚みを変えたりするところから始めます。
そこで解っている方は、後で熱交換換気扇を取り付けることを考え、ダクトの処理をしやすくするため、天井断熱から屋根断熱に変えています。

基礎断熱、床断熱の選択も人によって様々です。
実際には断熱の量、気密のとりやすさ。施工のしやすさ。シロアリの処理など様々な要素が絡んできますので難しいところですが、今回はとりあえず暖冷房需要の数値だけ見て判断です。
断熱の方法、厚さなどによって、暖房に有利になったり冷房に有利になったりするのに気がついてくれた方も大勢いました。

断熱をたくさんすれば暖房需要はどんどん減ります。
暖房がパッシブハウス基準をクリアーしたら冷房に取りかかった人が多かったみたいです。

高断熱は冷房に途中からあまり有利に働かなくなってきます。
そこに気がついて、日射熱のカットなどに取り組んでいきます。
窓を小さくしたり。必要ない窓はなくしたり。
極端な人は窓の数をとても少なくしてしまった人もいます。
あまり現実的とは言えませんね。
明るいおうちは気持ちいいので私は居室の窓は大きめにしています。
その条件でクリアーするのは結構難しいのです。小さくするのが手っ取り早いので何人かは楽な選択筋を選んでいました。

窓の性能を上げるためにトリプルガラスにしている人がほとんどでした。
東京の気候なら、南面の日が入りやすいところはLOW-Eペアの選択筋もあったかもしれませんね。
トリプルにしないでペアで済ませて浮いたお金で外付けブラインドシャッターみたいな考え方もあると思うのですが、そこにチャレンジした人はいなかったみたいですね。

講義中に、最後の手段もお話ししていました。
どうしても難しい人は 「佐藤の窓」を使ってみること。
この窓はとても性能が良い窓です。
この窓さえ使えば、他があまり良くなくても全体の性能が上がります。
ちょっとずるい感じですね。
何人かは、普通にクリアーするのにねを上げてこの窓を採用したようでした。

皆さん最後にこの計算シートとレポートを提出するのですが、どのように取り組んだかとても丁寧に書いてくれている人がたくさんいました。
とても理解されていることが解りました。
省エネ建築診断士を目指す方は元々レベルの高い方もいらっしゃいます。

私も負けないように頑張りたいと思います。

いろいろノウハウをつぎ込んで良い家にしたいのですけど、最近はお客さんの様々な要望を満たすのに、また、お客さんの意見に合わせるのにばっかり気を遣って、自分で力を尽くした設計ができていないのが悔やまれます。
お客さんの意見を効くことは大切ですが、それ以上の提案が仕切れていないの現実です。
お客さんの考えている間取りを図面にして、構造的な整合性をとったりするのが精一杯です。もったいないな。
私の力を引き出してくれるようなお客さんいないかな。
難しいですね。

お知らせ

パッシブハウスジャパンでは省エネ建築診断士と言う、資格制度を設け、実践で活躍できる建築士の育成をしています。
私も微力ながら、講師の一人として参加させていただいています。

省エネ建築診断士は講義、試験、実践という構成になっていますが、特に実践編が素晴らしい内容です。

実践編ではパッシブハウスを計算するソフト「PHPP」を使って、モデルプランをパッシブハウスにしていく作業を行います。

断熱を厚くしたり、窓を変えてみたり,様々なことを行いながら性能を高めていくのです。どこをどうにしたらどのような効果があるのか?それを実践で身につけていきます。
 これまで思い込みで決めていた仕様や設計が実際には効果があったり、無かったり。新しい発見があったり皆さんたくさんの「気づき」があるようです。

講師の我々も、新しい考え方に出会うことがあります。先入観にとらわれない発想は大事ですね。

この省エネ建築診断士の資格は、一般の方でも勉強し、取得することができます。
期間の制約はありますがパッシブハウスの計算ソフト「PHPP」も使えます。
この講座を受けると、とても構成の住宅に対する知識が深まります。
実際に、これからおうちを建てるお客様の受講者もいらっしゃるようです。
全部が理解できなくても、よりよい家を建てたい方は受講してみてはいかがでしょうか?

住宅ローン・補助金

今、確認申請を受けている物件は、BELSも取得します。

BELSの評価は建物のエネルギー性能の評価です。
簡単に言うと自動車の燃費性能のようなものです。

UA値の外皮の性能にプラスして、設備機器や太陽光発電などの性能も評価します。
ZEH等で用いられる計算手法です。

BELSの計算は、UAの計算が終わっていればとても簡単です。
一般の方でも楽勝なのでチャレンジしてみてください。

設計士さんに頼めば、簡単なことなので、きちんと性能がある住宅なら喜んでやってくれると思います。
やりたくないとか,無駄だとか言ったら、そのおうちの性能、その設計士さんの能力を疑った方が良いかもしれませんよ。(笑)

認定にはお金がかかりますが、だまされないためにも第三者機関できちんとチェックを受けた方が良いですね。
大きな住宅会社だから安心と思ったら大間違いです。

https://house.lowenergy.jp/
このページにWEBプログラムがありますのでどなたでも使えます。

https://www.hyoukakyoukai.or.jp/bels/siryo.html
こちらがBELSの計算シートです。

このような結果シートが出せます。

これで大まかな暖房エネルギーなど解りますが、実際の性能はきちんと評価しきれません。
やはり,パッシブハウスの計算で用いられる「PHPP」というソフトを用いて計算した方が良いと思います。
ですが、それをできる人は限られています。
残念ですが、ほとんどの方は、無理でしょう。
やむを得ないですね。
そこまでできなくても、BELS位はやってもらいましょうね。

数値の勝負ではないので競う必要は無いと思いますが、何十年も住む家ですから省エネにしておきたいですね。

当社ではそれほど数値にこだわりがないので、使用設備は最低限のもの。通風設定や照明の設定、節水の設定も悪くして計算しています。
実際には良いものを使いますけど、お客様が後で悪いものに変えるかもしれませんから。
ですからほぼ躯体の断熱性能だけで評価しています。
それでもこの性能。
それが解っていただける人は「プロ」ですね。

日記・想い

パッシブハウスジャパンでは、省エネな住宅を増やすために,省エネ建築診断士と言う資格制度を作り,技術者を育成しています。

以前は各地で開催していましたが,コロナの影響もあり現在はオンラインセミナーです。

今回も日本全国から多くの方に参加いただいています。

現在は東海地区のエリアリーダーの鎌倉さんのデザインPHの説明です。

こと後、私のセッションになります。

私のセッションは、実務に近いパッチ部ハウスレベルの建物の実現の仕方。
プレゼンも不慣れですがの準備もで来ているので頑張りたいと思います。

お知らせ,パッシブハウス

10月からパッシブハウスジャパンの理事となりました。

松尾さんの後任となります。

大役ですので、気を引き締めて取り組んでいきたいと思います。

パッシブハウスジャパンは、高性能な住宅を目指すとてもレベルの高い団体です。
世界では 高断熱な住宅と言えば、まずパッシブハウスと思い浮かべるそうです。
各国の高断熱の基準はパッシブハウスを目標に作られたりもしています。

その日本の正式な団体であるパッシブハウスジャパン。とても注目を集めている団体です。その団体の理事と言うことですから本当に責任重大です。

頑張るしか無いですね。皆さん応援お願いします。

お知らせ,断熱・気密

今日のHEAT20の会議では 窓と外皮性能のバランスの話が出ました。

もちろん地域により要求される性能は変わります。

断熱性能を上げるのにはどうしたらよいでしょう。窓を除く外皮の性能が 悪くても窓だけ良くしてある程度のUAにすることも可能です。でも、それではあまり意味がありませんね。
大半の面積を占める壁の性能が低いと輻射熱の影響で住み心地がとても悪くかんじるでしょう。
また、すごい壁や屋根の断熱をしても窓があまり良くなければ、窓で結露が起きやすくなります。それも困りますね。

結論は単純で、できるだけバランス良くという話になるのですが、それはどのくらいになるのかという話です。

皆さんご存じのように、樹脂サッシのトリプルガラスでもU値は1.0W/㎡K程度。ちなみに一般的に使われているアルミ樹脂複合サッシのペアガラスは2.0W/㎡K以上です。
それに比べて 当社の仕様の例でお話しすると、壁は0.145W/㎡K 屋根は0.136W/㎡Kです。
壁や屋根と比べると高性能な樹脂のサッシでトリプルガラスでも、窓は6倍以上の熱の逃げやすさです。

しかし、窓の面積は壁や屋根に比べて少ないですね。
37坪のおうちの図面がちょうど近くにあったので一例を挙げると、
屋根が70㎡ 壁が190㎡ 窓は25㎡です。

窓は全体の10分の1くらいの面積です。
面積が小さいので影響が出にくいようですが、壁に比べて性能がとても低いので影響は大きいですね。
トリプルガラスのサッシでさえこれですから、せっかくの高断熱の住宅で性能の悪いサッシを選ぶのは命取りです。
当社レベルの住宅ではトリプルガラス以外の選択筋はありません。

窓の性能の影響が大きいのでできるだけ窓を小さくしようという考え方もあります。
しかし、日中でもお部屋が暗くなるとか開放性が下がるとか、通風が少なくなる,太陽熱のエネルギーも取り込めない、などのデメリットもあります。
ある程度の面積を確保するためにも窓の性能を上げざる終えないですね。

高性能な窓は金額も高いです。コストの問題もありますので、やたらと良い窓を使うと言うことはできませんが、バランスを考えた窓選びがしたいですね。


設備・空調

今日は、大手メーカーの開発規格?技術の人と打合せがありました。
住宅のIOTについてです。

私が考えていることをヒアリングしていただきました。

大会社が地方のいち工務店に意見を聞くなんてすごいことですね。
私も良い商品を作っていただきたいのでありったけのアイデアを出させてもらいました。

住宅にも様々な機器が付いてます。
玄関の電気錠
テレビドアホン
照明や
エアコン
換気扇
便器や
食器洗い機
IH
電動シャッター

とりついていなくても

TV
洗濯機
電子レンジ
など など

様々な電気機器がありますね。

それらの機器をネットでつなぐのです。
様々な機器がつながり、便利に連動して行きます。

それがIOTです。

便利にしたり 健康に良かったり 生活を豊かにしたり。とても期待のできる技術です。

議論内容については最先端の事柄なので守秘義務!

どうでも良いふざけた内容のページをあげます。(笑)


将来、とても便利な世の中になる第一歩ですね。

この分野は、世界でも激しい競争が始まろうとしています。

日本企業が アップルやグーグルに負けないように頑張ってもらいたいですね。

皆で応援しましょう。

皆さんもできるだけ日本製品を優先して買ってくださいね。それが最終的には巡り巡って自分たちのためになりますね。

断熱・気密

冬期の日射取得はとても大切ですね。
太陽の光の熱は無料です。
それを採り入れない手はありませんね。

南側が空いていることがとても重要なのですが、真南ばかりに気をとられていませんか?

太陽の軌道を良く考えてみましょう。

南東から出て真南に来て南西に沈みます。
日の出と日没は太陽高度が低いですね。

朝早くから夕方遅くまで太陽の光を取り入れるためには南東 南西に遮蔽物が無く、真南には少しの高さの建物があっても大丈夫ですね。

この図をご覧ください。

オレンジ色 黄色の点が太陽の通る軌道です。弧を描いて下から12月1月と続き上の方が6月7月ですね。

上部のグレーのところが庇の影 下部のグレーが南の建物の影です。

夏場はバルコニーの出っ張りが庇代わりになり窓に日が差し込まないのが解ります。

一方、冬は 南の家の上を太陽が上手に通り日が入りますね。

しかし青く示されたところが影になっているのが解ります。

南西の建物が日の光を遮るのです。冬の最後の2時間くらいがこの建物の影響を大いに受けるのが解ります。

南の建物はきちんと距離がとれていれば、OKなのです。

なかなか難しいですね。

日の当たり方が完璧な土地を見つけるのは大変です。
できるだけ長い時間日射熱を取り入れられれば良いのですが、取り入れられなくても悲観することはありません。
その土地に合わせて上手に設計すれば,その弱点をクリアーできる方法があるかもしれません。

完璧な土地を探すのは難しいですし,見つからなくてもできることはたくさんあると言うことを知っておいてください。
その方法はまたの機会にお話しします。